goo blog サービス終了のお知らせ 

ヤンソンス指揮ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団@NHKホール

2008-11-14 | ●コンサートに行きました
一昨日の11月12日、マリス・ヤンソンス指揮ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団を聴きに
NHKホールへ行きました。

プログラム
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.77
ヴァイオリン:ジュリアン・ラクリン
バッハ/パルティータ(ヴァイオリンのアンコール、何番なのかわかりません…)
ブラームス/交響曲第3番ヘ長調op.90
R.シュトラウス/交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』
アンコール
ブラームス/ハンガリー舞曲第1番
ヨハン・シュトラウス/ポルカ『ハンガリー万歳』
マリス・ヤンソンス指揮ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団

…ヘタすると一生片思いのままで終わるかもと思っていた指揮者とオーケストラを
NHK音楽祭(←チケットが安い)と「m」さんのおかげで聴くことができました(涙)。
すっっっげーーきれーだった…。
3階席で聴いてましたが、全部の音がクリアに聞こえてきました。
ぼんやりした音がひとつもない。
休符までしっかり、見えるように聞こえてくる。
(↑「休符」って、全休符とかじゃなくて8分休符とか16分休符とかのレベルですよ)
全員が同じ音楽を目指しているのがわかりました。
その中心にいるヤンソンスのおじさま…
かっっっこよかっった~~…。

ヤンソンスのブラームスは優しかったり暖かかったりはしないけど、難しくない。
ひとつひとつの音は、どんな音なのか、どんな響きなのか、
全部ヤンソンスが教えてくれる。
重苦しくなく、透き通った響きで、洗練されてて、
重くないけど決して軽すぎることもなくて
いつまでもひたっていたいような余韻が残る。
3番はちょっと地味な曲かもしれないけど
ヤンソンスとこのオーケストラの響きを堪能するには
ぴったりだったかもとか思ったり。

そんなブラームスの後のティルオイレンシュビーゲル。
リズムがキレキレで、ちょっとお茶目な感じもあって
本当かっこよかった。
お客さんの、もっと拍手したいって気持ちに応えるような
楽しいアンコール2曲。
すごくお腹いっぱいな気持ちでホールを後にしました。



このコンサートはテレビ放送があります。
11月22日PM10:00~ ハイビジョンウィークエンドシアター
12月1日AM0:40~ クラシックロイヤルシート
・・・。
12月1日は明け方にアンスネスのリサイタル放送もあるはず…
寝るなってことですか(^_^;。

アンスネス@兵庫県立文化芸術センター

2008-11-04 | ●コンサートに行きました
昨日はアンスネスのコンサートを聴きに
兵庫県立文化芸術センターに行きました。
(↑コベルコ大ホールとは呼びたくないらしい)
最寄りの西宮北口駅の改札出たところにアンスネスのでっかいポスターがあって
思わず笑ってしまった…。
↑何故笑う…←だってぇ、あまりにもでっかいポスターだったんだもん。

プログラム(王子ホール、静岡音楽館AOIと同じ)
ベートーヴェン/ピアノソナタ第13番、第14番
ドビュッシー/前奏曲第1集・第2集より
霧、野を渡る風、アナカプリの丘、雪の上の足あと、ビーノの門、西風の見たもの、ヒースの草むら、さえぎられたセレナード、エジプトの壷、オンディーヌ、月の光がそそぐテラス
アンコール
スカルラッティ/ソナタ 二長調K.492/L.14 嬰ハ短調K.247/L.256
ヤナーチェク/『霧の中で』より第3曲

このホールへは初めて行ったんですけど、まぁ立派なホールだこと。
大きいホールだったけどよく響いてたし
なんでしょ、ここってピアノも良いのかな?
なんかとっても綺麗に聞こえました。
もちろんそれは弾き手にもよるでしょうが、
良い弾き手が良いピアノと良いホールでノれるということもあるでしょう。

今回のアンスネスの来日公演はこの日が最終日なので
がっちり記憶にとどめるべく聴きました。
ベートーヴェン13番第2楽章のピアニシモとフォルテシモの対比。
第3楽章から第4楽章に移る時の間。
何よりこの曲で聴くことのできる、アンスネスならではの和声感。
月光第一楽章の左手の音。
あったかい第2楽章。粒の揃ったキレキレの第3楽章、その第1楽章と第2楽章との対比。
ドビュッシーの前奏曲、今回の来日公演で聴いた中では
『西風の見たもの』が一番好きかも…と思うのは
先日のサントリーホール効果があるかもしれないけど
『アナカプリの丘』も好き。
そしてその2曲の後の『雪の上の足あと』『ヒースの草むら』の静けさ。
とろけるような音の『オンディーヌ』。
アンスネスの音が消えていくのを何度となく
目を閉じて聴いたり、高い天井を見上げたりして聴きました。

そんな風にして聴いたプログラムが終わった後の
アンコールのスカルラッティのソナタ、
ニ長調がとっても幸せに聞こえました。
ペダルたくさん踏んでるのに
なんであんなに音が澄んでるのか不思議。
スカルラッティの嬰ハ短調のソナタの後、
「もう1曲だけね」って仕草をして『霧の中で』を弾いてくれました。


日本公演の後すぐ香港公演とのことなので
今日はサイン会ないだろうなぁと思ってたんですが
時間のない中、やってくれました。
すっごい大急ぎでしたけど、
黒いところには白いペン、白いところには黒いペン、って
ちゃんと持ち替えてました。
ありがとう(感涙)。


1年半の間楽しみにしていた(っていうかココロの支えにしていた)アンスネス週間が終わってしまいました。
次はいつだろう…。




---

スカルラッティのソナタについて情報をいただきました。
ありがとうございました。

フアンチ、ナミロフスキー@横浜みなとみらい小ホール

2008-11-01 | ●コンサートに行きました
今日は「アンスネスはフォルダ保存・非表示」と自分に言い聞かせながら
第27回横浜市招待国際ピアノ演奏会の1日目を聴きに
横浜みなとみらい小ホールへ行きました。
今日の出演者は
クレア・フアンチ(アメリカ)とミハイル・ナミロフスキー(イスラエル)。

プログラム
ショパン/ピアノソナタ第3番
スクリャービン/ピアノソナタ第2番、エチュードop.42-3、43-4、8-10、8-12
アンコール
モーツァルト(ファジル・サイ編曲)/トルコ行進曲ジャズアレンジ
ピアノ:クレア・フアンチ
------
スカルラッティ/ソナタK11
ハイドン/ピアノソナタ第40番
シューマン/交響的練習曲
アンコール(未確認ですすみません(^_^;)
ピアノ:ミハイル・ナミロフスキー


フアンチと言うと、可愛い顔に似合わない轟くようなフォルテの印象が強いので
ショパンのソナタはどうかなと思ってたんだけど
この子は小鳥さんのような歌心も持ってるのを聴きながら思い出しました。
高い音がきらきらしててきれいだった。
このヒトはこのカワイイ歌声でひきつけておいてから、轟音を出すわけですよ(笑)。
…でもこの曲の第3楽章は難しいですな。ここで緊張を切らないのは本当難しい。
第4楽章は、彼女ならではの音で突っ走ってました。
ちょっと情熱的すぎるとも思ったんだけど、
ショパンだし、許容範囲でしょう。
「私はこう弾きたい」というのが感じられました。

フアンチの後半は、当初予定されていたペトルーシュカから変更されてスクリャービン。
ここでも歌声と轟音は健在でしたが、
普段スクリャービンというとポゴレリチーとかルガンスキーとか聴いてる身には
すごく変わったスクリャービンに聞こえました。
ソナタの第2楽章、アクセントの付け方が変わってて、
(アクセントって言うのかな?)上行の音型だけを強調してて
暗闇に何かがキラッ、キラッと光ってる、みたいな感じで面白かったです。

アンコールでは、まぁおとなしい曲を弾くわけはないとは思ってましたが
「Mozart, Turkish March」と言って弾き始めた曲は
ジャズっぽく華やかにアレンジしたトルコマーチでした。
(ヴォロドス編のヤツじゃありません)
(08.11.16追記 ファジル・サイ編曲のものだそうです。
ペンネさんから情報いただきました。ありがとうございました)
こういうエンターテイメント性ある曲ももう準備してるのね…。

フアンチちゃんもまだ18歳というかもう18歳というか
これから多分もっとコンクールとか受けるつもりなんだろうと思いますが
どんな結果になっても自分を見失わないで
いつまでも「私はこう弾きたい」って気持ちを大事にしてほしいと思います。


…次のナミロフスキーですが
こちらは本当の歌声が聞こえてきてですねー…。
鼻歌ってレベルではないですよ、トゥルットゥ~トゥルットゥ~ルルル~~と
かなりはっきり歌っててですねー…。ずーっとずーっと歌っててですねー…。
その歌が邪魔でナミロフスキーワールドに入っていけませんでした(^_^;。
それでもスカルラッティハイドンくらいまでは聴いていられたんだけど
シューマンがわりとクセのある演奏でですねー…
思わず「呼び鈴押しても出ないし鍵かかってるので帰ります」と書き置きして帰ろうかと思ってしまいました(-_-;)
音自体は綺麗だったので、彼のお部屋に入れたヒトは幸せになれたんじゃないかと思います。
私はきっとアレだ、ミハイルって名前の人とは相性が悪いんだ(-_-;)


最後、今日出演した2人と明日出演予定の2人(プロシャエフと河村尚子)が揃って挨拶に出てきました。
自分の出番の時は大人っぽい白くて綺麗なドレスだったフアンチちゃんが
この時はGパン&スニーカーに着替えちゃってて
あまりと言えばあんまりなギャップに笑ってしまいました。





アンスネス&N響@サントリーホール 2

2008-10-31 | ●コンサートに行きました
昨日は(も)NHK交響楽団のB定期演奏会を聴きに
サントリーホールへ行きました。

プログラム
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
ピアノ:レイフ・オヴェ・アンスネス
ジャナンドレア・ノセダ指揮NHK交響楽団
ドビュッシー/前奏曲集より『とだえたセレナード』(ピアノのアンコール)


※前半のコンチェルト終わった後、帰りました。スミマセン(^_^;


アンスネスのピアノって、何度も書いてるよーな気もするんですが、
丁寧で、まっすぐで、嘘がない。
音楽と真正面から向き合ってるのがわかるけど、それを声高に主張することはない。
音量自体は充分だけど、大声って感じはしない ひとりごとのよう。
でも孤独感はない 突き放すこともない。
このコンチェルトでは、そういったことが感じられて
「アンスネスらしい」と思えたのが嬉しいです。
幸せでした。

アンコールは、2日間ともリサイタルのプログラムからの曲でした。
単独で聴くとずいぶん印象が違う…と思ったけど
そうか、それはホールのせいもあるかもしれないんだな。






アンスネス&N響@サントリーホール 1

2008-10-29 | ●コンサートに行きました
今日はNHK交響楽団のB定期演奏会を聴きに
サントリーホールへ行きました。

※この記事にはオーケストラのことはほとんど書いてありませんので
悪しからずご了承ください。

プログラム
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
ピアノ:レイフ・オヴェ・アンスネス
ドビュッシー/前奏曲集より「西風の見たもの」(ピアノのアンコール)
レスピーギ/ブルレスカop.59
ラフマニノフ(レスピーギ編)/5つの練習曲「音の絵」
ジャナンドレア・ノセダ指揮NHK交響楽団

さてコンチェルトですが。
すごーく良かったーー!!
3番じゃなくなっちゃってガッカリとか言ってたくせに
今日は2番で良かったとか思っちゃったー!
豊かな響きで、どっしりと大きなラフマニノフ。
…アンスネスの弾くラフマニノフって、
暗くドロドロしたロシアっぽさはないんだけどね、
それを補って余りあるスケールの大きさでした。
響きが豊かだと第2楽章の最後の部分が本当に本当に幸せに聴こえるのね…。
ノセダさんは、大きな身振りのあっつい指揮でした。
オケも良かった…ような気がする(←オケは聴いてないらしい)。
あーだめだ。私、完全に酔っぱらってます。アンスネスの音に。
左手がどツボです。しあわせ~
(↑ちょっとアホになってるのでしばらくほっといてください(-_-;)


コンチェルトが終わった後の後半を聴こうか帰ろうか迷って
音の絵のオーケストラ版というのに興味を引かれて聴いたんですけど
…半分以上寝てました…スミマセン…(^_^;
アンスネス、アンコールに赤ずきんちゃんとか弾けば良かったのにー
とか思ったらアンスネスの赤ずきんちゃんが聴きたくなってきて
帰りのBGMは音の絵のop.39-6でした。


今日の公演はテレビ放送があるそうです。
11月21日(金) am10:00~ BS2『N響演奏会』
11月26日(水) am9:00~ BSハイビジョン『N響演奏会』





アンスネス@東京オペラシティ

2008-10-28 | ●コンサートに行きました
昨日はアンスネスのコンサートを聴きに
東京オペラシティへ行きました。

プログラム
ヤナーチェク/霧の中で
シューベルト/ピアノソナタ第19番
ドビュッシー/前奏曲集より
ビーノの門、西風の見たもの、ヒースの茂る荒れ地、とだえたセレナード、オンディーヌ
ベートーヴェン/ピアノソナタ第14番
アンコール
ドビュッシー/アナカプリの丘
ベートーヴェンピアノソナタ第13番第3~4楽章
スカルラッティ/ソナタ 二長調K.492/L.14


昨日のアンスネスは、ひとつひとつの音が立つように弾いてるように感じました。
音も大きかった(ような気がする)。
王子ホールや静岡音楽館よりも大きなホールだから?
そのせいか昨日は、その大きくて気持ちのいいフォルテシモが特に印象に残りました。
私はフォルテシモフェチなもんで、
1日経ってもその音がまだ体の中に残ってる感じがして
今日はちょっとボーッとしてました…。

この日のドビュッシーは5曲だけのコンパクトバージョン。
先週の静岡ですっかりアンスネスの弾くこの曲の聴き方(アンスネスの色鮮やかな音の中での遊ぶ)を心得てしまったので
なんかえらく短く感じました。もう終わり?って。
あと私は月光の第3楽章が大好きなんですけど
もうあの完璧に粒の揃った月光しか聴けなくなりました。

この日は、去年の一分の隙もないコンサートとはちょっと違って
なんか人間味がありました(^_^;。
でもその方がなんだかアンスネスらしく感じられてホッとする。
(だいたいそうは言ってもレベルはすごく高いしね…)
去年はなんかもうすごく遠い人に感じちゃって
寂しくなっちゃうくらいだったもんでね。
考え方によっては、
寂しさを感じさせるのってアンスネスの本質とは少し違うように思うんでね…。


家に帰ってきてからシューベルトのCDを聴いたら
全然色が感じられなくて愕然としてしまいました。
↑去年狂ったように聴いてたはずのCDなのに!
もちろん生音と比べたら劣るのは当たり前なんですけど
CDを聴きつつ昨日のコンサートを振り返ると
ああやっぱりなんて綺麗だったんだろうと思わずにいられないのでした。


余談
●ダンパーペダルをゆっくりはずすとワーンって鳴っちゃうピアノだったので
その音をさせないようにかなり気を使ってペダルを踏んでおられるような気がした
●アンコールでステージに呼び戻される時
小さくたたんだ白いハンカチをもにょもにょしているのが可愛かった
●長蛇の列となったサイン会で、最後の一人のサインを終えた時
「おわったー!」って感じに突っ伏してガッツポーズ。そして笑っておられた。
カメラを持っている人のために少し立ち止まり、
bye~!と手を振って去って行った。
いい人だ…


---

2008.11.1追記
アンコールのスカルラッティ
二長調K.492/L.14の情報をいただきました。
ありがとうございました。

アンスネス@静岡音楽館AOI

2008-10-24 | ●コンサートに行きました
昨日はレイフ・オヴェ・アンスネスのコンサートを聴きに
静岡音楽館AOIへ行きました。

プログラム(19日王子ホールと同じ)
ベートーヴェン/ピアノソナタ第13番、第14番
ドビュッシー/前奏曲第1集・第2集より
霧、野を渡る風、アナカプリの丘、雪の上の足あと、ビーノの門、西風の見たもの、ヒースの草むら、さえぎられたセレナード、エジプトの壷、オンディーヌ、月の光がそそぐテラス
アンコール
スカルラッティ/ソナタ
シューベルト/ピアノソナタ第19番第4楽章


王子ホール公演の感想で「アンスネスのドビュッシーがわからない」と書いたんですけど
なんでそんなこと思ったんだろうと今思うくらい
昨日はアンスネスの音を堪能しました。
ひとつひとつの音がクリアに聞こえて
澄み切った響きだけがピアノの上にふわっと浮かぶ、あの音ですよ。
きれいだった・・・。

前奏曲からの抜粋11曲をひとつの組曲のようにして弾くのって面白いですね。
後半の時間まるごとドビュッシーの描いた絵の中で遊んでるって感じがしました。
前半の、暖かい和音や構成の美しいベートーヴェンとの対比。
なんかこのプログラムってすごくアンスネスらしいんじゃないかって気がしてきた。


王子ホールのときはあれだな、きっと久々のアンスネスのコンサートで緊張してたんだな。
もっとリラックスして、アンスネスの音をそのまま受け取ってれば良かったんだ。
あと、王子ホールの時の私の席はかなり前の方だったんですけど
静岡では逆に後ろの方だったので
聞こえ方に違いがあったのかもしれない
とか言い訳してみる(-_-;)


で、アンコールのスカルラッティの後、
シューベルト19番ソナタの第4楽章とか弾いちゃったんですよこの人ってば!
この曲は今回の来日ではオペラシティで1回聴けるだけだと思ってたので
ここで聴けて嬉しいことは嬉しいんですけど
アンコールは余力で気楽に聴くものと思ってる身にこの曲は
ちょっとびっくり、めまいグルグル、血圧上昇。
圧倒されました・・・。ふー。
この時はアンコールっぽくかなり熱く弾いてたように思うので
ソナタの1部として弾かれるオペラシティ公演が楽しみになってきました。


静岡音楽館AOIへは初めて行きました。
新幹線の駅から近いのは遠征組には嬉しいです。
綺麗な、12列目が最後列の小さなホール。
(紀尾井ホールを半分にぶった切った感じ?)
2階席がかぶる席だったのでどうかなと思ったんですけど
綺麗に聞こえました。








アンスネス@王子ホール

2008-10-22 | ●コンサートに行きました
昨日はレイフ・オヴェ・アンスネスのコンサートを聴きに
王子ホールへ行きました。

プログラム
ベートーヴェン/ピアノソナタ第13番、第14番
ドビュッシー/前奏曲第1集・第2集より
霧、野を渡る風、アナカプリの丘、雪の上の足あと、ビーノの門、西風の見たもの、ヒースの草むら、さえぎられたセレナード、エジプトの壷、オンディーヌ、月の光がそそぐテラス
アンコール
スカルラッティ/ソナタ 二長調K.492/L.14 嬰ハ短調K.247/L.256
ヤナーチェク/『霧の中で』より第3曲


ベートーヴェンはすごく良かった。
13番第2楽章の音の積み上げ方、ああアンスネスに会えたんだって感じがした。
月光ソナタ(14番)の第3楽章がめちゃくちゃ速くてびっくり。
自分が家でちんたら弾いてるもんだから余計に速く感じた。カッコイー!
ペダルの踏み換えも超速い。
だってあれだけ速く弾いてるのに8分音符に合わせて踏み換えてるんだよ。
(昔「セナ足」というのがあったのを思い出してしまった。笑)
でもどんなにぶっとばして弾いても
アンスネスのベートーヴェンには熱すぎも冷たすぎもない
人肌程度の暖かさがあるのが好き。
↑私はベートーヴェン苦手なはずなんだけどな~

が、問題は後半でございます。
(※ミスが多かったとかそういうことではありません)
なんかアンスネスに宿題出された気分です。
お題は「ドビュッシー」。
アンスネスが弾いたドビュッシーは、私にはすごく難解でした。
現代音楽を聴いてるような感じ?
去年シェーンベルクを聴いて「…わからねぇ」と思った感覚に
似てるよーな似てないよーな。
や、ドビュッシーだって近代なんだけどね。
とりあえずメロディを追いかけるのをやめて
楽譜をタテに見るような感じで和音の響きだけ聴くようにしてみたら
ちょっとわかりそうな気がしたんですけど
それでもアンスネスに人差し指立ててチッチッチって言われてる気がする(-_-;)。
うーん。
重ねて言いますが、技術面で不安なところは一切ありませんでしたヨ。
退屈したり眠くなったりということは全くなかったので
わからない、と思いつつも、
頭のどこかでは楽しく聴いてたんだと思うんですけど。


アンコールのスカルラッティ、
ペダルがまたすごくて、私なら1回踏んで終わりかなってところで
6回くらい踏み換えてた。
なんか昨日は足ばっかり見てたような気がします。
あまりにすごくて。


一昨日の夜は楽しみすぎて眠れなかったけど
昨日の夜は『宿題』のことばかり考えて眠れなかった(-_-;)。
眠いよぅ。
そして頭の中では超高速の月光第3楽章がグルグルグルグル…。


---

2008.11.1追記
アンコールのスカルラッティ
二長調K.492/L.14 嬰ハ短調K.247/L.256の情報をいただきました。
ありがとうございました。




マリコヴァ@津田ホール

2008-10-18 | ●コンサートに行きました
ちょっと日が経ってしまいましたが
14日の火曜日、アンナ・マリコヴァのコンサートを聴きに
津田ホールへ行きました。

プログラム
ショパン/マズルカop.41-1、41-4、63-2、63-3、ピアノソナタ第3番
シューベルト(リスト編)/ウィーンの夜会第6番
ラヴェル/高雅で感傷的なワルツ
プロコフィエフ/歌劇『戦争と平和』よりワルツop.96-1
グノー(リスト編)/歌劇『ファウスト』よりワルツ
アンコール
ショスタコーヴィチ/『人形の踊り』よりポルカ
バッハ(シロティ編)/プレリュード


前半のショパン。面白かったです。
がっちり組み上げられている感じがしました。よく考えられているというか。
特にソナタ3番はなかなか良い演奏に巡り会えないんですけど
マリコヴァの演奏は、なんか後になればなるほど思い返すたびに
いい演奏だったような気がしてきた。

ワルツとは名ばかりの怒濤の後半、
その中にラヴェルの『高雅で感傷的なワルツ』が入ってるのって
ちょっとこれも面白いと思いました。
後半プロコフィエフやリスト編の曲ばかりで押しまくられたら
疲れちゃったかもしれない。
それでも最後はそれらしくドドドドって押しまくるんですけど
なんかすごく淡々としているというか、クールだと思いました。

正直、ちょっとお疲れなのかな?と思う箇所もあったんですけど
どの曲も丁寧に弾きこまれているのはよくわかりました。
すごーく感動したとか、楽しかったー!ってコンサートではなかったけど
後になってから「あ、いいコンサート聴いた」って感じがじわじわしてきてます。


ずっと前、1990年ショパンコンクールのドキュメンタリーを見た時に
「私ごのみの音を出してくれるピアニスト」と思ったのが
このマリコヴァでした。
その時の認識は間違ってませんでした。
私の定義する『ピアノの良い音』に一番近い音でした。
ドキュメンタリーで、薬を服用している映像があったので、
ここで入賞したとしてもピアニストとしての活動は無理かもしれないと思ったものですが
こうして来日してくれて、コンサート聴かせてくれて
とても嬉しいです。


あ、マリコヴァさんは右利きでしたヨ(#^.^#)





Duo Piacevole@ギャラリー街路樹

2008-09-29 | ●コンサートに行きました
昨日は、「み」さんが結成したピアノデュオ『Duo Piacevole』のコンサートに行きました。
場所は経堂のギャラリー街路樹。
こじんまりしてるけど雰囲気のいいライブスペースです。

プログラム
ヨハン・シュトラウスII(秋透編曲)/ピチカート・ポルカ
ハインツ(シュンゲラー編曲)/『新しい子供のうた』より
かたつむりのダンス、いたずら天使
ピュイグ=ロジェ/『フランスの昔のうたとおどり』より
ファンファーレ、ヴィラネル、狩りのうた、ガイヤルド、ブランル
フランス民謡(モーツァルト、伊藤康英編曲)/きらきらぼし
モーツァルト/4手のためのソナタK.521
ブラームス/ワルツ集op.39より
No.11、15、2、1、14、10、5、6
グリーグ/ノルウェー舞曲op.35より
No.1、4


デュオはなかなか聴きに行く機会がないのに
「み」さんのピアノで聴けて幸せでした。
曲も、可愛く楽しい曲、クラシックの重めの曲、響きの面白い曲等々
バラエティに富んでいて面白かった。
特に最後のグリーグは「み」さんの熱を感じました(笑)。
アップライトピアノの鍵盤側を客席側に見せるような配置だったので
2人の手の動きが見えました。
モーツァルトで、2人の右手がぴったり揃って動いてるのも見えて凄かったです。
グリーグのノルウェー舞曲って多分私初めて聴いたんですけど、
ヤバい、好き(←舞曲好き)。
思わずリソール音楽祭のアンスネスとトルプチェスキさんに思いを馳せてみたり。

アンコールは『主よ、人の望みの喜びよ』。4手ですよ。
こんなアンコールもステキ。

ところで、この日のピアノは『キルンベルガー調律』だったそうなのですが
わ、私の耳ではわかりませんでした(^_^;。
でも、だからプログラムに『フランスの昔のうたとおどり』が入ってたり
アンコールがバッハだったりしたのかな、とかなんとか
むにゃむにゃ考えてみたり。