兼業歯科衛生士

自分らしい幸せを探そう。

安全な歯科治療への取り組み

2011-10-27 23:25:51 | Weblog
 10月27日木曜日
保険医協会主催、歯科治療安全管理研修会

愛知県保険医協会副理事長、各地で医療紛争、安全管理の講演を積極的に行っていらっしゃる北村恒康先生をお招きして安全な歯科治療への取り組み<トラブルから見えてくるもの>というテーマでの講演を聴いてきました。

医療紛争・施設事故は、他人事でなくいつ起こってもおかしくないということを、先生の話を聞いて実感しました。

実際、私の経験ですが、患者さんが間違えてほかの患者さんの上着を持っていってしまったり、傘を間違えてもっていってしまったりということがありました。
ご近所のかたでしたので、連絡して事なきをえました。その後は患者さんの私物はすべて患者さんの見えるところへお持ちいただくようになりました。

このような場合、上着が紛失してしまったから弁償してほしいと言われても、損害保険は範囲外で弁償は自腹になってしまうそうです。

マニュアルだけでは解決できない、ヒヤリ・ハットの事例を紹介しながら、明日からの医療安全管理の不備を確認し、医療事故防止に役立ててほしいという思いが切々と伝わってくる講演でした。

ところどころに、海の中で背後に忍び寄るシャークのスライドが登場したり、アメリカのアメリクエスト社「違うんです。焦って誤解しないで」というブラックユーモアなCMのビデオから、誤解されると、説明しても理解してもらえなくなる。事前の説明がいかに、重要か。相手が分かっているだろうという安易な気持ちは持たないようにしなければ、と確認しました。

高齢の患者さんの場合、十分な説明をしたつもりでも、実際患者さんは聞こえていなかった場合、どんなに時間をかけたと言っても、説明不十分ということになってしまい、裁判では不利のようです。

一番大切なことは、相手を思いやる心遣いそして、安易に大丈夫だろうと思わないことでしょうか。
明日からの診療が少し怖くなった今日の講演でした。


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