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中央学院大学 学生のカンニングは処罰。法学部長の成績変更圧力は問題なし?(1)

2016-11-29 23:31:30 | 法令違反

 カンニングは処罰される


どこの大学でも、カンニングをすれば処罰される。名前が公表され、停学処分を食らう。



中央学院大学でも、開学以来これまで10数件のカンニングの摘発

があったが、処分は概して軽い。


最近では摘発がほとんどなくなり、学生がマナーを守っているかのようだ。


カンニングの発生・摘発が減っているのは、いくつかの理由がある。

①例えば、法学部が典型的なように、科目区分がなくなり、難しい科目や

成績が厳しい教員の科目を避けることができるようになり、あえて

カンニングをする必要がなくなった。

②教員が合格基準を下げに下げ、学生もそのことをしっているため、あえて

カンニングをする必要がない。

③摘発後の手続きが面倒なので、教員は密かに「不可」として処理している。


  。


ある事件

 こんな事件があった。

 2015年度末に、法学部の4年生が、非常勤講師の担当する4単位の科目を

落とした。この科目は必修科目でも選択必修科目でもない。4単位が不足する

ため卒業できなくなり、この学生にとっては「一大事だ」。就職が内定していた

ようだ。他に「保険」をかけていなっかたのかな?


 そこで当該学生は、「成績再調査制度」を利用し、学生課を通じて担当の非常勤

講師に成績の再調査を願い出た。

 この制度は誰でも利用でき、担当教員は書面で回答することになっている。
   
 担当教員に採点のミスがあれば、成績が変更される。ミスがなければ、元の成績

のままとなる。

 この手続きに、他の教員、すなわち他の非常勤教員はいうまでもなく、他の専任

教員や法学部長、さらに学長といえども関与することはできない。

 ところが、この手続きに、大村芳昭法学部長が「介入」したのである。


 
大村法学部長の「介入」


 以下の出来事の時間的前後関係ははっきりしないが、こうだ。


 おそらく学生に泣きつかれたのであろう。学生課は、大村法学部長に相談

するように「助言」したようだ。これが事実としたら、学生課にも責任が

ある。というのも学生課は、制度上、法学部長でさえ自分の担当していない

科目の成績を変更できないことを知っていながら、学生を法学部長のところ

に送ったからである。

 教務課が何かを期待していたことは、察しがつく。


 学生の相談を受けた大村芳昭法学部長は、担当非常勤講師にメールで、当該

学生が「成績再調査制度」を利用しますので宜しく、と書き送った。

 成績再調査制度があることは、非常勤講師は誰でも知っており、まさに

「余計な御世話」だ。これ自体が、成績変更を要求する「圧力」に他ならない。


 メールを受けた非常勤講師は、わかりました等と返事をしたとのことだ。

 ここまでなら、「圧力ではない」との言い逃れも可能で、事件とはならない。

 ところが、話はこれで終わらなかった。


度の電話


    
 その後、なんと大村芳昭法学部長は、この非常勤講師に2度も

電話をかけてきたとのことである(大村法学部長は1回だと主張

している)。すでにこの電話がかかってくる前に、この非常勤講

師は、成績の変更はできない旨を、書面で回答していた。

電話すること自体が、成績変更の圧力であり、言い逃れができな

いのだが、書面での回答後に、電話を、それも2度もかけたとな

ると、「アウト」だ。

 大村法学部長は、電話をかけて何を要求したのであろうか。

成績を変更して単位を与えてくださいとは言わなかったようだ。

ただ、同じことを、別の表現で言っていた。すなわち、非常勤

講師が「私はどうしたらいいんでしょうか」と尋ねると、大村

法学部長は「いまある(成績算定)資料の評価を変えるとか・

・・」と述べたのである。

 要するに、成績を変更するように、と述べたに等しいのである。

 なお、ここに言う「資料」とは、出席率と提出したレポートの

成績のことである。



佐藤英明学長の驚くべき発言——「善意でやったことだから問題ない」


 当組合は2016年5月17日の団体交渉で、この問題を指摘した。

しかし、時間がなく、大村法学部長が非常勤講師にメールを1回送り、

電話を2回かけ、成績変更の圧力をかけた事実を指摘するにとどめた。

(法学部長は団体交渉を欠席し続けていた)


 7月20日の団体交渉(大村法学部長はまたもや欠席)で、再び

この問題を取り上げ、追及した。


 佐藤英明学長は、大村法学部長から事情を聴取したが、学生が成績

再調査制度を利用するので宜しくとメールで書き送っただけだった

とのことであり、「善意でやったことだから問題ない」と主張した。

   
 当組合が、大村法学部長は電話をかけたことを明らかにしたのか、

と問うも、佐藤学長は沈黙。

    
 当組合が、1回のメールだけなら「言い逃れ」もできるが、電話を

2回もかけており、言い逃れはできないと指摘。その後のやり取りは

こうだ。

 佐藤学長:「回数の問題なんですか?!」

 当組合:「そうだ、回数の問題だ!、電話を2度もかけており、言

い逃れはできないんだ!」「もし、そうした善意が許されるなら、

この善意をすべての学生が平等に享受できるように制度化したらどう

だ。当該の学生だけでなく、単位を落とした学生は、成績調査制度を

利用すれば、法学部長が担当教員に、メールを1回送り、さらに電話

を2回かけ、成績の件よろしくお願いしますと必ず申し出るように

したらどうだ」。


 このやり取りは、相当激しいものだった。


 当組合はまた、佐藤英明学長が。調査のイロハをわきまえていない

ことを指摘した。大村法学部長の言うことのみを信じ、さっさと不問

に付してしまい、当該の非常勤講師からは事情聴取もしないという

やりかただ。稚拙(ちせつ)というしかない.

 
 なお、佐藤英明学長は、「雇用対策法」10条違反事件の処理の際

にもこのやり方をしていた。


 (大村芳昭法学部長及び法学部の3教授が、法律「雇用対策法」

10条等に違反し、厚生労働省千葉労働局から行政指導を受けたにも

かかわらず、佐藤学長は彼らを処分もせずに、事件を隠し続けている

ことについては、後日、詳細に明らかにすることにしよう
。)
   
  
     
佐藤英明学長の不見識


 もう笑うしかない。

 学長は、善意で行うなら何でも許される、と言っているに等しい。


 組合員の中には、「善意でなら殺人をしてもいいということか」と、

真顔で学長の見識を疑う者がいる。

 社会における人間の行為に対する評価が、回数によって変わることが

あることを、彼は知らないのか。

 ストーカー行為は、やはり回数が問題だろうに。時間をあけて複数回

刺して人を殺せば、故意の殺人だろうに。

    
 そもそも、学長が、大村法学部長の行為を重大な問題ととらえることが

できないのは、大学においては、担当科目の成績をつけることは、担当

教員の「専権事項」であるという認識が欠如していることに原因がある。

(なお、大村法学部長は、11月15日の団体交渉において、この認識を

持っていることを明らかにした。)詳細は述べないが、担当教員のこの

権利は、「学問の自由」を保障する憲法23条から派生する権利である。    、   

   
 また、文科省令「大学設置基準」第25条の2は。「学生に対して、授業

の方法および内容並びに一年間の授業の計画をあらかじめ明示すること」や

「評価・・・に当たっては、客観性および厳格性を確保するため、学生に対

してその基準をあらかじめ明示するとともに、当該基準にしたがって適切に

行うこと」を要求しているが、担当教員がシラバスにおいて授業内容と成績

の基準を明らかにし、授業を行うのであるから、成績も当然にして担当教員

がつけることになる。

 大学の教員が行う成績評価に他の教員が介入したという事件は、中央学院

大学法学部でしか起こりえないのではないか。たいした法学部だ。


単位取得の新たな方法


 この事件、学生にとっては悪い話ではない。

 4年生が単位が不足して卒業できない場合、「成績再調査制度」を使用し、

同時に法学部長に泣きつけばいい。すると法学部長が、担当非常勤講師に、

「よろしく」とのメールを送ってくれるし、また電話もかけてくれる。

 受けた非常勤講師は、たいてい圧力に屈して、単位を出してくれる。なに

しろ、彼らは一年契約の非正規教員であり、「大学の自治」すなわち「教授

会決定」を隠れ蓑にして、簡単に雇止めされてしまうからだ。

 組合員に過去にこのようなことがあったかと聞くと、あったとの答えが

返ってきた。ある者は、再試験もせずに、さっさと成績変更手続きをして

単位を与え、ある者は、「再試験停止」を解除し、形ばかりの再試験を

行って単位を与えたとのことである。


 この方法は、学長も「善意」だとして問題視していないようだし、これを

使わぬ手はない。

 カンニングにはリスクがあるが、こちらは「ノーリスク」だしね。
                               (続く)

 
     

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