■「給与支給明細書」
われわれが、中央学院大学は非常勤講師からしぼりとっている、
と大声で叫んでも、なかなか実感がわかないだろう。
「百聞は一見にしかず」である。
以下に、専任教員の義務的担当コマ数と同じ週5コマを担当して
いる当組合委員長の小林の2017年12月分の「給与支給明細書」
を載せるので、じっくり見てほしい。
■解説
少し見づらいが、「本俸」とあるのが月額給与で、16万6500円である。
大卒の初任給にも及ばない!
「社会保険料合計」とあるのが、社会保険の掛金2万610円である。
ちなみに、組合の団体交渉により、2014年4月より、週5コマ以上を
担当している4~5名の非常勤講師が、やっと私学共済に加入できる
ようになった。
では、小林の2017年の給与総額はいくらか?
いうまでもなく、16万6500 × 12 = 198万1500 円である。
この数字は、給与支給明細書の右段の中央に記載されている。
同じように、小林が支払う社会保険料の年額は、
2万610円のだいたい12か月分で、 24万4611円であり、
これも、右段中央に記載されている。
■小林にかかる年間人件費
学校法人にとっての小林の人件費は、次のように計算される。
先ず本俸 198万1500円である。
次に学校法人は、小林が加入している社会保険に、小林の掛金と
ほぼ同額の掛金を支払っているので、24万1611円が、さらなる
負担となる。
要するに法人の人件費負担は、この合計額:222万3111円である。
<なお、交通費は除外している>
お気づきであろう。小林には、ボーナスも、扶養家族手当も、
住宅手当も、払われてこなかったのである。
■源泉徴収票
同じことは、確定申告の際に使用する、源泉徴収票によっても
確認できるので、念のため、以下に示しておく。
■では専任教員の給与と人件費は?
これまで、訴状でも、ビラでも、支援する会のHPでも、専任教員
の1人当たりの平均人件費は約1250万円であると述べてきた。
しかし、それは平均である。
中央学院大学では、給与は65歳で頭打ちで、この年齢を超えると
もう上がらない。たいていは教授なのだが、その人件費は1250万円
ではない。
なんと、1550万円である。
その内訳は、後日示そう。
そして、被告である学校法人中央学院が、このかくも巨大な格差を、
法廷において、どのような「屁理屈(へりくつ)」で正当化している
かも示そう。
この「屁理屈]は、労働裁判史に永久に残ることであろう。
まさに、珍論奇論なのであり、笑えるのである。
常識的に考えても、220万円 対 1550万円 の格差は、
どう屁理屈をこいても、正当化できない。7倍なんだよ!
<続く>