Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

シベリウスの故郷へいく

2015年08月04日 | Life
フィンランド旅行六日目。
きょうはすこし足をのばしてハメーンリンナという町へいく。「ハメーン」はハメ地方、「リンナ」は城という意味で、ここは13世紀にハメ族がつくったお城のある町。
ヘルシンキ中央駅からインターシティとよばれる特急列車で約1時間でいける。



二階建ての列車に乗り込むと片側にシートが2列あって、もう片側には外側に向いたシートが1列ある。
よく見ると1列だけのシートには妊婦さんと高齢者優先のマークが付いている。シートの横にあるボタンを押すとかんたんに回転して反対側を向く。
ああ、なるほど。これなら妊娠中の女性や老人は座りやすいよね。経済効率を一番に考える日本の鉄道ではぜったいにあり得ないけど、こういうところにこそ本当の文化レベルがあらわれるのだと思う。
フィンランドは弱者にやさしい国だなあ。



ハメーンリンナはフィンランドを代表する作曲家ジャン・シベリウスの生まれた町で、町の中央にあるマーケット広場のすぐ近くにシベリウスの生家はある。現在はその姿をとどめたまま資料館になっていて、ミニコンサートなども開かれている。
シベリウスといえば「交響詩フィンランディア」や「交響曲第2番」が有名であるが、わたしは「バイオリン協奏曲」の方が断然好きだ。冒頭のバイオリンの旋律がなんとも美しく、雪におおわれたフィンランドの風景をイメージさせる。
シベリウスを聴いたことのない人はまずこの曲から聴いてほしい。



生家をちらっと覗いて、マーケット広場でおやつを買い、それから湖畔を歩きながらハメ城を見にいく。
ハメ城は西洋風の先の尖った塔や白壁ではなく、お城というよりむしろ工場のような感じに見える。そっけないというか、実用的なデザインがフィンランド的といえばそうかもしれない。



湖畔をぐるっと時計回りにアウランコまでのんびりと歩き、そこから市内バスと長距離バスに乗ってヘルシンキへもどる。
ちなみに特急列車でハメーンリンナまで26.40ユーロ(約3700円)だが、長距離バスだと17ユーロ(約2400円)でいける。時間はほぼ同じで、しかもバスの乗り場がハメーンリンナの中心部にあるから、バスの方が楽だった。

森へ行ってきます

2015年08月03日 | Life
フィンランド旅行五日目。



フィンランド旅行に出るまえに見た「かもめ食堂」で、こんな会話のやりとりがある。

マサコ「ボーッとするってけっこう難しくないですか」
サチエ「難しいですよね。ついいろいろ考えちゃいますもんね」
マサコ「この国の人はどうしてこんなにゆったりのんびりしているように見えるんでしょうか」
ミドリ「さあ?」
ヒルトネン「森。森があります」

このあとマサコはひとりで森へいくのだが、きょうはこのシーンを撮影した場所「ヌークシオ国立公園」へいく。
ヘルシンキの中央駅から普通列車に乗り、エスポーまで約1時間。そこからハウカラメンティーへバスで約30分。
バスの運転手に教えてもらった細い山道を20分くらい歩くと、ヌークシオ国立公園の入口に到着。
入口といっても料金所やゲートなどはなく、ただルートを示す看板と道しるべが立っているだけ。なんともそっけない。
つまり自由に入って自由に歩けばいいみたい。駐車場も当然タダだから、地元の人たちはみんな車で来てるようだ。



ルートマップによると主要なコースは三つあって、それぞれに枝道があり、くっついたり離れたりしながら公園内を網羅している。
わたしはつぎのバス停のある場所まで縦断するカッティラというルートを歩くことにした。
園内には小さな湖がいくつかあって、その湖畔にはバーベキューのできる場所がある。薪まで置いてあって、それらを自由に使ってもいいようだ。じっさい家族連れの人たちがバーベキューをたのしんでいたし、子どもたちは湖で泳いでいた。

ここは日本の国立公園のイメージとはまったくちがって、本当に自由である。
でも裏返せば、管理者が常駐しているわけではないから、なにか起こったときは自己責任でなんとかしないといけない。
ゴミ一つ落ちていない道を歩いていると、ここへ来る人たちの意識の高さがよくわかる。

スナフキンは旅行中

2015年08月02日 | Life
フィンランド旅行四日目。
フィンランドといえばムーミン。きょうはムーミンワールドへいく。
投宿しているヘルシンキからはちょっと遠い。
まず、トゥルクという町まで特急列車で約2時間。さらにバスでナーンタリまで30分。そこから20分ほど歩くとムーミンワールドに到着する。



ムーミンワールドは周囲1キロほどの小さな島につくられたテーマパークで、入園料は大人27ユーロ(約3780円)。
幼児のいる家族連れが多く、ベビーカーを押す父親がめだつ。世界ではそれがあたりまえなんだね。
きのう行った動物園にもあったが、ここにも砂場がある。そしてスコップやバケツが置いてあって、子どもたちが自由にあそんでいる。
また水あそびのできる水場もあって、そこに浮かべてあそぶオモチャも置いてある。

つまりここはムーミンたちのいる大きな公園なのだ。
東京ディズニーランドにくらべたら、派手なパレードもアトラクションもないし、ずいぶんと地味な印象であるが、キモチわるい「夢」を押し付けられるよりは、ずっと健康的で自然な気がする。



ムーミンは子ども向けのお話であるが、そこに出てくるスナフキンという旅人(?)はなかなか興味深い。
名言集からわたしのお気に入りを紹介します。とても含蓄のあることばです。

「大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ」
「そのうちなんて当てにならないな。いまがその時さ」
「自分できれいだと思うものは、 なんでもぼくのものさ。その気になれば、 世界中でもね」
「孤独になるには、旅に出るのがいちばんさ」

ムーミン谷の人たちには会えたけど、残念ながらスナフキンには会えなかった。どこかへ旅してるのだな。

きょうは島めぐり

2015年08月01日 | Life
フィンランド旅行三日目。
きのうの町歩きでヘルシンキの中心部の土地カンができたので、きょうはフェリー(といっても小さな船です)に乗って、コルケアサーリ島とスオメンリンナ島へいく。



コルケアサーリ島は島全体が動物園になっている。それほど大きな島ではないが、島をまるごと動物園にするという発想はすごいと思う。日本では考えられないことだ。
入園(入島?)してさらにおどろいたのは、一つの動物のケージがとても大きく、中には草原や樹木がたくさんあって、まるで自然のなかで放し飼いしているような感じだったことだ。
また野鳥が足もとまでやってきても、べつに人間をこわがる様子もなく、平然と歩いている。ふだん人間がおどかしたり、ひどいことをしていない証拠だと思う。

いったんフェリー乗り場にもどって、こんどはスオメンリンナ島(4つの島の総称)を周遊するフェリーに乗る。
この島は戦争の時代に使われたお城や大砲、砲台、城壁がそのまま保存されていて、島ごと世界遺産になっている。いまではその歴史を知るための博物館のほか、カフェやお土産の店、宿泊所などもある。
ゆっくり見れば1日かかるところなので、島には上陸せず海上からの風景だけを見て、ふたたび乗り場へかえる。約45分のツアー。



それにしてもシグマdp2クアトロはアホみたいによく写る。
そしてファイルサイズもアホみたいに大きい。JPEGは10MB以上、RAWなら50MB以上になるので、メディアが何枚あっても足りない。今回は壊れかけのMacbookを持ってきている。
ありがたいのは、公共の場所やホテルではほとんどフリーのWiFiが飛んでいるので、ネットへの接続に困らない。さすがフィンランドは福祉大国。みんなが快適にすごせるようにいろんなことが日本より進んでいる。そのことはまた後日に書く。
とにかくdp2の画像はなにを撮ってもすばらしいが、ちょっとでもブレるとぜんぜんダメダメな画になる。撮った瞬間に良いか悪いかの勝負がはっきりわかる潔いカメラだ。しかしノロすぎる。

夕食をたべに元老院広場のまえにある「レストラン・サボッタ」へいくと、堺市から来てるという若い女性2人と遭遇する。いろいろ情報交換して、たのしい時間をすごす。