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露大統領顧問が早期批准を示唆

2004年09月26日 | 国際
ロシアのアンドレイ・イラリオーノフ大統領顧問(経済担当)は24日、タス通信に、地球温暖化防止のための京都議定書について、「(批准)問題は早期に解決されるだろう」と述べた。ロシアの未批准で発行が遅れている議定書の批准に向けた準備をプーチン政権が加速させ始めたことを示唆するものだ。
同顧問はこれまで「京都議定書には科学的根拠が無い」「ロシアの経済成長を制約する」と述べるなど、批准反対の急先鋒だった。
23日付の露有力紙コメルサントも、プーチン大統領が9月11日の安全保障会議で、セルゲイ・ラブコフ外相ら主要閣僚に批准準備を急ぐよう指示したと報じていた。


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確か京都議定書はアメリカが一抜けたしたので、微妙に意味があったりなかったりなレベルだったような気もしますが。そうか、ロシアも批准するかもしれないのか…。
京都議定書はほとんどの国がサインはしたものの、正式に効力を持つにあたって幾つかの条件がつけられているようです。

ひとつが55ヶ国以上が批准すること。もうひとつは、批准した国々の1990年に排出した温室効果ガスの総計が、先進国の排出したガスの55%以上になること。
批准てのは、政治家が勝手に独断でその協定にサインしたのではなく、その後でも前ででも、国民の総意としてサインしましたよ、と認めることです。日本では衆議院で可決されたら、日本という国として正式にサインをしたと国際的に認めることになります。国によって批准の方法は違うようですけど。

で。問題はふたつめの「55%以上」でして、一番たくさん温室効果ガスを出しているアメリカが抜けたせいで、クリアしにくくなっていたのです。つか、ぶっちゃけ2番目に多いEU、3番目のロシア、4番目の日本が批准しないことにはもうどうにもこうにも進まなくなっていたわけです。
今までは「寒いから暖房使わなきゃやってられねぇ=排出される温室効果ガスを減らしたくない」とかってロシアは今まで言ってたみたいですけど、どういった心境の変化なんでしょうね。
…それよりも気になるのが、参考に見たWWFジャパンの『先進国』の中に、中国が入ってないってのがひっかかるんですけど…。中国は今、がんがんに石油使って(こないだの新聞に、ロシアに対してパイプラインをひく代わりに石油をもっと寄越してほしいと言ったみたいな記事がありました)経済成長著しい代わりに、沿岸部では公害がだんだんひどくなっているようです。それが偏西風に乗って日本に来ることを考えたら、単純に中国の経済成長をあおるのではなく、もう少しクリーンなエネルギーの使い方に考えの矛先を向けるようにするほうがいいと思います。