もしも音楽の予備知識を持ってから楽しみたい!という場合、ライブで演奏される曲で一番多い曲種は下記のとおり。1.セビジャーナス、2.アレグリアス(喜び)、3.ソレア(レス)(悲しみ)、4.タンゴ、5.ブレリア、以上が入ってるCDなどを買って聞き慣れれば、ライブいっても「ああ聞いたことある!」とたのしめることうけあい。
時間がある人向けに、もうちょっと詳しく説明しましょうか。
1.セビジャーナス:明るいお祭りの曲。短い同じ曲が4回連続流れます。たいていペア組んで踊る。パリージョ(カスタネット)付き。3拍子系の曲。最後の4番の最後だけわざと早く踊るのが普通。だから3番までは一緒に手拍子しても大丈夫です。
2.アレグリアス:3.のソレアと並んでフラメンコの母と呼ばれる双璧。スペイン戦争の勝利を祝う歌ともいわれています。展開が多く楽しみやすい曲
3.ソレア(レス):2.との双璧。対照的に暗い。身近な人の死、愛がかなわない苦しみ、などを歌う静寂からドラマチックな展開へ。FLAMENCOをはじめると、この曲が一番好きって日本人が多いです。
4.タンゴ:2拍子系の曲の最後はたいていこのタンゴで盛り上がっておわる。どちらかといえばゆっくりゆったり重めの心地よさを楽しむかんじ。5.のブレリアと同様、輪になってひとりずつ交互に踊ったりもします。
5.ブレリア:3拍子系の、同じく最後をしめる盛り上がり曲。別個に「フィンデフィエスタ」と呼んで、ショーの最後にひとりずつ交互に踊ったりもします。曲がFLAMENCOの中で一番速いのが特徴。♪=200-250の世界。
<1・2・③・4・5・6・⑦・⑧・9・⑩・11・⑫>や、
<1・2・③・4・5・⑥・7・⑧・9・⑩・11・⑫>という「3+3+2+2+2」のとりかた。
○で囲ってるのがアクセント音と、ブレリアはめちゃくちゃ難しいリズムなので、決して本番中にマネしてたたかないようにしましょう!
盛り上がってくると、つい、ステージバックの人と同じく手拍子を打ちたくなりますが、
フラメンコは踊り手が指揮者になれるので、ルールに従った合図を出せばいつ何をしてもOKなのです。つまりいきなりスローダウンや、おちゃらけでテンポかわったり、無音をつくったり、追いつけないほど早くなったり、なんでもできます。
その合図を知らないで手拍子をたたき続けると、踊り手に「踊るのやめて引っ込め」といってるに等しい失礼行為なようなもんですので、知らぬはたたかぬ、が大鉄則。
但し、踊りに限らず、唄、ギター、等すごくすばらしい見せ場があったときに「普通に拍手」、はOKです!演じ手も喜びます。
あと、歌舞伎の「よっ ○○屋ー!」みたいな掛け声ありますね。あれも正しい場所を知るまではひかえましょう。
掛け声(ハレオ)の基本はアクセントと同じ箇所に掛けることです。
どうしても「オレー!」といってみたい!でもはずしたら・・・と思う方に。絶対ぐらいといって外さない方法があります。
ものすごい展開がうわーーーーーと続いて、見てるほうが思わす息を止めてしまい、その連続するすごい展開がおわった瞬間に息を無意識に「ふうー」と吐くときがあると思います。そこで吐くと同時に小さく「オレー」と「尻下がり」(=最重要!)にいうのです。これはツウの掛け声かける瞬間です。ちゅうちょしないかぎり失敗しません。演じ手にもしっかり聞こえて喜ばれます。ぜひやってみましょう!
最後におまけ。上記5種はあくまで代表ということをお忘れなきように。
ほかにも5拍子取りのものもありますし、シギリージャといって、ブレリアと同じ拍数なのにアクセントの取り方がゼンゼンちがうのもあります。ちなみにとりかたは「2+2+3+3+2」です。よくライブでフラメンコ習いたての人が間違ってたたいていますがNGです。
画像は97-98年頃カラコレス踊っている私。
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