ボツリヌス菌は 嫌気性菌
真空パックで 食中毒の 危険性が あるとして
厚生労働省が 注意を 呼びかけている。
真空パック詰食品(容器包装詰低酸性食品)のボツリヌス食中毒対策
厚生労働省
「レトルトパウチ食品(容器包装詰加圧加熱殺菌食品)」と表示されているものは常温で保存できます。
「要冷蔵」「10度以下で保存」といった表示のある食品は必ず冷蔵保存して下さい。
【 ボツリヌス食中毒の特徴 】
ボツリヌス食中毒は、ボツリヌス菌が作りだす毒素を含む食品を摂取することで発症します。物が二重に見えたり、手足に力が入りにくくなり、放置すると呼吸困難などを起こして短時間で命にかかわる、重い病気です。
ボツリヌス菌は、土壌・水などに広く存在します。熱にとても強く、100℃程度では、長い時間加熱しても殺菌できません。真空パックのような、酸素が極めて少ない密封状態で増殖し、毒素をつくります。
このため、密封された食品は、120℃4分又は同等の方法で加熱するか、冷蔵保存するなどの対策が必要です。
【 菌を増やしてしまう食品の取り扱い 】
1. 冷蔵庫から出し入れを繰り返す
2. 冷凍庫を頻繁に開閉する
3. 乾燥食品を開封したままにする
4. 塩分控えめの梅干しをつくる
5. 冷蔵保管すべき食品を温めた後放置する。
6. カレーやシチューを加熱したあとにかき混ぜずに放置する
7. 飲みかけのペットボトルを常温で放置する
【 強い 毒素 】
自然界に存在する毒素としては最も強力
【 注意 食品】
1歳未満の乳児に蜂蜜を与えてはならない
一般的な加熱調理では蜂蜜中の芽胞の除去は困難
(食べない人がほとんどだと思いますが )
膨らんでいる レトルト食品や缶詰は
食べない
通常、酸素のない状態になっている食品
缶詰、ビン詰、自家製のいずし
真空パックの辛子蓮根
などの保存食品
自家製・手作りの不十分な殺菌
海外ではキャビア、
野菜などの自家製びん詰や缶詰、
ハム・ソーセージ類による食中毒
※特に海外では死亡例が多いため
外国製の真空パック食品は注意が必要
【 症状 】
日本ではE型菌(たん白非分解性)による
食中毒が多い
神経症状が主な症状で
死亡の直接原因は呼吸困難による窒息
多くは発病2~3日以内に起こる
発熱はほとんどなく、
意識もはっきりしたまま
ボツリヌス食中毒の潜伏期は12~36時間が普通
2時間から、長い例では8日間
適切な治療を受けないと死亡率が30%以上
【 増殖適温 】
蛋白分解性菌の増殖最低温度、最適増殖温度はそれぞれ10℃、37℃であるのに対して、
非蛋白分解性菌の増殖最低温度、最適増殖温度はそれぞれ3.3℃、30℃である。
【 その他 】
ボツリヌスの語源はラテン語のbotulus(腸詰め、ソーセージ)
一般的なハム・ソーセージなどには食品添加物が入っているが、管理には注意。
【 参考 】
【ニュース解説】ボツリヌス菌で意識不明に
リスコミフォーラム
食品衛生調査会食中毒部会食中毒サーベイランス分科会の検討概要
ボツリヌス菌
ボツリヌス菌