Recipientとして生きる

肝移植をうけて15年が過ぎました。
ボーイスカウト札幌第9団団委員長として活動を続けています。
健診の日々です。

男の子、受難の時代?

2012-12-19 12:40:46 | アニメ
 日本のアニメは確かに面白い。GyaO!の無料視聴でたまたま「精霊の守り人」を見てとても面白かったので、続きを無料動画サイトから見てみました。主人公は女性で武術の達人という設定で、その格闘シーンがスムーズでスピーディーでびっくりしました。以前から「攻殻機動隊」が好きで(タチコマは最高ですね!)良く見ていましたが、その戦闘シーンの体の動きがややぎこちなく思えていました。進歩したものです。それ以来、無料動画サイトからアニメを見ることを覚え、ランキングなどで比較的評判の良いものを見てきました。
 「坂道のアポロン」(時代背景が自分と同じころなので懐かしい)のジャズピアノとドラムの演奏シーン、「けいおん!」の演奏シーンなどもとてもスムーズで感心しました。しかし、なによりストーリーと映像そのものがすごい。「夏目友人帳」などは、良くこんなことを考えつくなと思います。「魔法少女まどか☆マギカ」は、ダイナミックなストーリー、大胆な結末とともにそのシュールな映像にはびっくりしました。
 学園ものでは「とらドラ!」が面白かった。評判の高かった「clannad」のシリーズよりは個人的には良かったと思います。「涼宮ハルヒの消失」(映画)もアニメシリーズの「憂鬱」より面白かった。
 ただ、その他にもいろいろ見てみて、ヒロインが少々暴力的なのが気になります。「とらドラ!」のタイガも、涼宮ハルヒも、clannadの杏や智代も、相当乱暴です。一方ヒーローの方は家族や友人関係にかなり問題を抱えている子ばかりで、傷つきやすく繊細なのに、さらに女の子たちに気を使って生きなければなりません。大変だなあ。傷つけるのも、傷つけられるのもいやとなると、他人との交流を遮断しなければならず、また、その行為自体が人を傷つけることになってしまいます。「N・H・Kにようこそ!」という、それを救おうとするストーリーのアニメもありましたが、とにかく、今の若い男の子はいろいろなことを考えなければならず、昔より圧倒的に多い情報に振り回されないで生きていかなければなりません。その一方で強くなった女性とも渡り合わなければならず、がんばってくれというのみですね。


佐伯泰英さん、お疲れですか?

2012-12-17 13:18:14 | 読書
 昨日は衆議院議員選挙が行われ、ご存知の通り自民党が圧勝しました。自民党の小泉進次郎さんがインタビューに答えていましたが、「3年前は自民党が悪すぎた。今回は民主党が悪すぎた。財政赤字の問題にしても、原発の問題にしても、年金などの問題にしても、もとは自民党が政権を握っていた時代の責任であり、民主党がそれを加速したに過ぎない。」といっていました。今回、私も含め、民主党は勘弁してほしい、かといって他に任せられそうなところもなくとりあえず自民党でいいか、くらいのところではなかったかと思います。政治家の皆さんも国民の目は厳しいと認識したと思います。口にしたことをちゃんとしなければ、あっという間に落選させられるわけですから、自民党も以前のようではすぐに参院選挙で結果が出てしまいます。小泉議員のように謙虚に、しかもぶれないで進んでほしいものです。
 さて、暮も押し迫りましたが、今年読んだ本の話をします。
時代小説が好きで、一時、時代小説ばかり読んでいました。「のぼうの城」「天地明察」「軍配者シリーズ(早雲、信玄、謙信)」などは昨年面白く読ませてもらいました。その他、シリーズ化されている「みをつくし料理帳(高田郁)」「口入屋用心棒(鈴木英治)」「奥祐筆秘帳(上田秀人)」などはお気に入りで全巻読んでいますが、何といっても最初は「佐伯泰英」さんでした。もともと、藤沢周平さんが好きでほとんど読んでいますが、中でも「用心棒日月抄」のシリーズが好きで、このようなシリーズ化されたものが本来好きなのかもしれません。
 その中で、佐伯さんの「密命」と「居眠り磐音江戸双紙」に出会いました。特に今でも続いている「磐音」のシリーズは愛読しています。そのほかの「吉原裏同心」「鎌倉河岸」「酔いどれ小籐次」「交代寄合」などのシリーズも読み続けていますが、さすがにストーリーなどに無理が出てきて、少々飽きてきました。「密命」も引っ張るだけ引っ張って少々強引に終わらせたようですし、どの主人公もそうですが、才能と努力で強くなったあとはあまりにも無敵過ぎて、すかっとするより白けてしまいます。中でも「磐音」のシリーズはとても好きで、小林奈緒さんとフスマをはさんで分かれるシーンや、おこんさんと温泉で一緒になるシーンなどはとても素敵なのですが、田沼一族との抗争を引っ張り過ぎです。毎月それぞれのストーリーを考えるのは大変と思いますが、どのシリーズも少々長すぎているように思います。ひとつ提案、「磐音」が現在のところ全く敵わない、ものすごい悪役か、逆に好人物のライバルを出してみてはどうか。
 寝ながら読む本が多いので、どうしても軽い文庫本中心になります。時代小説以外で印象に残ったもの。「氷菓」の話は前しました。
 「図書館戦争(有川浩)」のシリーズ、スピンオフも入れた全6巻、アニメも無料動画サイトで見ました。よくこんなこと考えるな、と思いましたがとにかく面白かったです。実写化されるそうですが、ヒロインは榮倉奈々さんと栗山千明さんとのことで、お二人ともファンなので楽しみです。イメージ通りですね。特に栗山千明さんは、「緒方洪庵浪速の事件帳(築山桂)」シリーズがNHKでテレビドラマ化されたときに東儀左近役で出ており、あまりにイメージ通りだったのでびっくりしてファンになりました。
 「MOMENT」「WILL」ともに本多孝好著。読んでとても面白く、「もうけた」と思いました。似たような設定で「ツナグ(辻村深月)」よりも面白いと思いました。
 「しょうがない僕は空を見た(窪美澄)」これは正直度肝を抜かれました。最初の章でびっくりして、その後視点を変えた各章ですっかり感心してしまいました。周囲の状況、心理状態などが胸にしみます。映画化されるようですが、これは少々難しいのではと危惧します。ツタヤに入ってくるのが楽しみです。
 「鍼師おしゃあ幕末海軍史逸聞(河合和香)」北大入院中に売店で何気なく手に取った本です。これも「もうけた」と思いました。江戸弁がすごいのと、これは男には書けないと思います。女性の小説家はある面でとても辛辣でドライですね。
 「ロスジェネの逆襲(池井戸潤)」文庫ではなく、家内が借りてきた本の中にありました。とにかくスカッとします。女性の登場人物で目立つのは副社長の一人くらいです。一流の銀行があれを見逃すかなとは思いますが、これでもか、というほどのgood endです。ストレス解消になります。
 今日はここまで。近日中にアニメ(無料動画サイトで見たもの)と映画(借りたDVDですが)の話をします。

乳がんが増えている!

2012-12-03 10:40:10 | 読書
12月1日、出身医局の北大第一外科(消化器外科学Ⅰ)の忘年会が行われました。その前に講演会があったのですが、演題の一つが、北大乳腺・内分泌外科山下啓子(やましたひろこ)教授の乳がんの講演でした。学問的にもかなり深い内容で感銘を受けたのですが、その中で、日本は30年前に比べ乳がんの罹患率、死亡率がかなり高くなっているというお話をされていました。
講演後の質疑応答で、私はなぜそのように高くなったのかを山下先生に質問したのですが、その答えとして、日本人であることは変わりはないわけで遺伝子が変化することはありえず、すべて外的・環境的要因であること。閉経前の女性に関しては出生率低下、要するに子供を産まなくなってきたこと、閉経後の女性については肥満が原因であるとのご返答でした。
なるほどなと思いました。30年前から格段に食事が良くなったとも思われず、環境はむしろ喫煙率低下や大気汚染への配慮、農薬や人工調味料・保存剤など改善しているように思います。確かに少子化は進んでおり、女性から見たホルモン環境は明らかに変わっているのでしょう。
また、健診を行っていると、男性女性問わずコレステロール、中性脂肪の異常が目立ちます。産業医を担当している大学職員の健診で、43%に脂肪系の異常値がみられていました。これがすぐに生命に影響するわけではありませんが、女性の場合には単純に動脈硬化や脂肪肝のみならず、乳がん罹患率にまで影響しているのかもしれません。
少子化が進むにつれ女性の労働力はさらに必要とされてきます。出産・子育てをしやすいような環境を作ること、肥満の予防に食生活や運動の改善を図ることなど、乳がんの予防の面からも必要なことと言えます。
アメリカ・イギリスではここ数年で乳がんの死亡率が明らかに低下しています。これは検診率の増加による早期発見の成果と言われています。なんとか日本でも検診率を高めたいものです。