Recipientとして生きる

肝移植をうけて15年が過ぎました。
ボーイスカウト札幌第9団団委員長として活動を続けています。
健診の日々です。

メンタルヘルス

2013-11-26 12:04:50 | 産業医
 産業医の大事な業務の一つに、職場内のメンタルヘルスに関することがあります。実際に、かなりの企業で精神疾患が理由の長期休職者をかかえています。もともと自分は外科医であり、精神神経科に関しては素人と言ってよいのですが、業務とあらば知らないでは済まされません。せっかく勉強するのなら何か目標があった方が良いと考え、カウンセリングの資格を探してみました。しかし、公的な資格はありません。最も権威がありそうなのは産業カウンセラーですが、通学制にしても通信制にしてもかなり長期間の講習を受けてやっと受験資格が取れるようになっています。そこまで頑張る気はありません。その他、商業ベースのものは多数ありますが、どうもうさん臭いものが多い。なかで「これは、」と思ったのが、大阪商工会議所主催の「メンタルヘルスマネージメント検定試験」です。

 そのマスターコースを目指してみましたが、これが思ったより大変!分厚いテキストで、総論各論、かなり細かい分野まで記載されています。企業でのマネージメントに特化しているので、用語など分からない部分が多くて戸惑いました。また、この年になって集中するのは難しく、記憶力の低下は目を覆うばかりです。勉強のとっかかりがつかめず、とにかく受験のための特訓講座を1回、東京まで受けに行きました。全部で4回あるのですが、他は日程が取れませんでした。受講してみてびっくり!大きな会場が満杯です。終日講義で、その内容の詳細なこと。過去問や例題は、「そこまで要求するか!?」というもので、逆に自信をなくしてしまいました。
 それでも仕事の合間にテキストを読んで過去問題集をやってみて、何とかなるかと11月3日の試験に臨みました。結果は・・・、当然玉砕です。選択問題は、とても細かいところまで要求されますが、何とか答えることができました。しかし、論述問題が悲惨です。100字や300字以内で記述するのが難しいのと、何より解答のポイントがつかめない。書くのにぎりぎりまでかかり、終了直前に濁点、半濁点を一桝に入れることに気付くありさまで、書き直しもできず、苦い敗北感に襲われました。1月の結果発表に自信はなく、また来年もチャレンジするつもりです(試験は年に1回しかない)。さすがに合格率10%代の難関です。
 今回の勉強が、産業医としては、とても参考になりました。面談をする機会もしばしばあるため、実際の手順、方法など、知らなければ何もできません。
 この領域はさらに重要性が増し、専門家の需要も多くなると思います。継続して勉強するつもりです。