Recipientとして生きる

肝移植をうけて15年が過ぎました。
ボーイスカウト札幌第9団団委員長として活動を続けています。
健診の日々です。

映画「小説家を見つけたら」

2013-06-21 13:34:12 | 映画
ケーブルテレビの映画チャンネルでたまたま見たところ、意外に面白かったのでDVDを借りて見てみました。
ガス・ヴァン・サント監督の2000年の映画で、主演は、ショーン・コネリーとロブ・ブラウンです。黒人の高校生ジャマール(ロブ・ブラウン)は、プロのバスケットボール選手を夢見る普通の高校生ですが、ある日、友達にそそのかされて、アパートに引きこもっている老人の部屋に盗みに入ります。見つかってあわてて逃げるのですが、大事なバックを忘れてしまいます。それを取りに戻って中を見ると、それまでいろいろなことを書きなぐっていた文章が、すべて添削されていました。その老人は、処女作で有名な文学賞を受賞して以来、何も発刊していない幻の作家、ウィリアム・フォレスター(ショーン・コネリー)だったのです。二人は師弟のような友人のような関係となり、ジャマールはその文学的才能を開花させていき、ウィリアムは徐々に外へ心を開いていきます。
このようなスポーツがかかわる映画では、俳優がそのスポーツに堪能でなければ白けてしまいますが、ロブ・ブラウンは本当にバスケットボールがうまい。彼は、その後「コーチ・カーター」というバスケットボールがテーマの映画にも出ています。
ジャマールは成績も優秀で、バスケットボールと学業との両方で、私立の有名な進学校にスカウトされます。そこでさらに文学的才能を伸ばしていくのですが、頭の固い古参のロバート・クローフォード教授(F・マーリー・エイブラハム)に些細なことで逆らい、教授のジャマールの才能に対する嫉妬もあって窮地に立たされます。
教授役のF・マーリー・エイブラハムは、「アマデウス」で、モーツァルトの圧倒的な才能に身を焦がすように嫉妬しつつも屈服せざるを得ない(神よ、なぜ私でなくて彼なのですか・・・、と敬虔なキリスト教徒であるにも関わらず、神を呪う悲痛な演技は秀逸!)、サリエリを演じてアカデミー賞を獲得した俳優ですが、少々悪役がかったこのような役は抜群です。
最後は、「セント・オブ・ウーマン夢の香り」のような終わり方ですっきりします。何といってもショーン・コネリーがかっこいい!
レビューでも高得点の有名な映画なのに知りませんでした。とても拾いものをした気がしました。