うちの3009series3はアームリフターの落ちが早い。いろいろ調べていたらオイルの補充で治りそうということで、早速やってみることにした。
3009series2impはこんな感じ。メタルナイフエッジ換装済み、ハーマンメンテ済みを購入したもので、ヒントをいただいたサイトの方のものとは同じ3009series2impでもリフターの構造が違う。series3のものと全く同じ。これはさすがにメンテ済みだけあって、アームの落ちは絶妙だ。せめてこんな感じになれば良いのだが...
さて、リフターのオイルだが、SMEの補修部品で有名な千葉のオーディオ店から購入。
作業開始。Tの字のアームリフターは上に持ち上げれば簡単に外れる。金属のカバーを上に持ち上げて取り外し(結構難儀)、小さいねじを2本慎重に外して(SHUREのカートリッジについてくるかわいいドライバーが便利)黒プラスチックの蓋を外す。蓋の下にはばねがついているので蓋とねじを飛ばさないように。
しげしげと構造を眺めると、ヒントをいただいたサイトの方のリフターと全く構造が違う。赤いねじも無く、蓋がプラスチック。少し不安がよぎる。
蓋をあけた様子。
参考にと、series2impのリフターを分解してみると、全く同じ構造。メーカーメンテ済みのseries2impはしっとりとアームが落ちるのに、いわゆるオイル分はほとんど見えない。物凄く嫌な予感がするが、まあ自己責任で遊んでみるかとオイル補充をすることに決定した。
届いたオイルの蓋をあけると、おお、凄い粘度。まさに水あめ。どのくらい使えばいいのかな。盛りつけるようにとのお話だが、series2impの方は殆どオイル分が見えていなかったので万が一を想定して可動部に最小限盛りつけて一晩おく。確かに気泡は無くなった。
さあ、わくわくである。早速蓋をつけてレバーを上に動かすと...あれ?粘っこい。いや粘っこすぎる。キャリングアームを取り付けて早速下がり具合を確認しようとしたが、なんと全くアームが下がらない。粘度が高すぎて針圧とばねが負けている。これでは意味がない。仕方がないので綿棒で盛りつけたオイルをきれいに取り除いて元に戻す。
おそらくは、このタイプのリフターにこのオイルは不適で、series2impのある時期のもの(ナイフエッジ部とリフターバーが一体のものなど)にのみ適合し、それ以降のもの(私のseries3やseries2impのようなリフター)には不適合なんだろう。構造的にも、この高粘度のオイル使用は無理がありそう。
ここで結論。
今回の取り組みは失敗。元に戻せただけ良かったか。ただ、このタイプのリフターに適合するオイルは何を使えば良いのだろう。実は設計上メンテナンスフリーというオチだったりして(笑)
このタイプのリフター向きのオイルですが、結局わからずじまいでした。
諦めて、そのまま使っています。手先も慣れてきて、最近はリフターを全く使っていません。
お役に立てずすみません。
①バネが入っているもの。あなた様の保持されているもの。
②ナイフエッジ部とリフトバーが一体のもの。ネットで見ることができるもの。三本のネジで中蓋を固定してあるもの、中にバネは入っていない。①②とも3423のオイルでOKだそうです。
千葉のお店と言うとあそこかな。
私もお世話になったことがあります。
情報ありがとうございました。
結局、ブログマスターが用意したフルードというか、シリコンオイルは適切なものだった、と言うことですよね?
私も、正直、リフターの調整には頭を悩ませることが多い。
よく考えて自分で納得しています。この手のリフター、オイルの粘度で動作する(止める)というよりも、シリンダーやレバーのフリクションで止めている、と言うのが正しいと思う。
安物の、自動車用ショックアブソーバーと同じようなものです。(^_^;)
だから、オイルの粘度が適切でも、リフターのパーツ自体の組み付けや、パーツのばらつきによっては、極端に動きが甘かったり、きつかったりする。
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参考にしたのは、elmoのso-netブログだと思う。
本人に悪意はないだろうが、あの記述は大間違い。
そもそも、自分で導いたものではなく、誰かのコピペでしょう。
オイルを注入しても、一晩放置する意味は無い。
例え、気泡が出来たとしても、作業中に収まってしまう程度。
だいたい、水飴のように、ぐるぐるとかき回すようなことをしなければ、白濁するような気泡は生まれないし。
それに、どうせオイルは大部分抜けてしまう。ごく少量のオイルが、金属部分に残り、その粘度で動きを制動しているだけです。
確かに、その記事を参考にしました。
記事を参考に、構造の違うリフターに対し無理矢理記事のやり方でオイル注入を試してみたけれどもうまく動作せず、結局元に戻したというのがこの時の作業の顛末でして、タイトル通りの「失敗」(汗)です。もちろん自己責任の作業ですが、致命的な状況にだけならなくて良かったと言ったところでしょうか。
その後は手が慣れてリフター要らずになってしまい、リフターのメンテナンスに興味が無くなり、全くいじっていないので、純正オイルやその利用方法が適正だったのかどうか、正しいメンテナンス方法がどうなのか、私のS3のリフターの組み付けやパーツのばらつきがどうなのかについては全くわかっていません。
リフターと言っても奥が深そうですね。
気づきのヒント、ありがとうございました。
オイル。私は、100,000cStのシリコンオイルを使用しています。この粘度で、大抵のリフターは整備できる。たまに、もう少し硬いものが欲しい場合はあります。s2 IMPOROVEDやs3の場合は、100,000 cStで問題ないはずです。
大切なのは事前の準備です。まず、リフターを分解し、出来るだけきれいな状態にして下さい。中性洗剤でほとんどの汚れは落ちるはずです。
その後、各パーツに薄くオイルを塗ります。私は、VG10の薄いマシンオイルを使います。一般の「ミシン油」で充分です。パーツを仮組し、シリコンオイルがない状態で、スムーズにシリンダーが上下動することを確認します。とにかくこれが重要。シリコンオイルで制動が効かない状態であるよりも、シリンダーがスムーズに上下動しない方が問題です。
このテストが問題ないことを確認して、制動用のシリコンオイルを充填する。充填量は、タイプによって違います。私も整理していないので、毎回、何度もやり直します。言えることは、「必要以上に充填しない」と言うことにつきます。溢れさせる、など論外です。少しずつ充填し、ピストンの制動が思った通りになった時点で完了とします。
慣れない内は、オイルを入れすぎてしまい、ピストンが止まってしまいます。その場合は分解し、余分なオイルを拭き取ります。今はわかったけれど、やはりシリコンオイルで制動をかける言うより、各パーツの摩擦で制動をしているんです。シリコンオイルは、補助的なものなので、入れすれば正しい動きを阻害します。
シリコンオイルは、模型用で各社販売しています。私は「京商」のものを使っています。
suomiこと、唐川晃一
http://twitter.com/sl_1200a/
コメントありがとうございます。
その後は3009s3のリフターには全く手を付けておらず、元に戻した状態そのままで問題なく使用していました。その後もう一基3009s3を購入して今に至っています。
私の失敗からいくと、おっしゃるとおり「必要以上に充填しない」のがポイントなのですね。貴重なノウハウをご教示いただき恐縮至極です。