音楽とオーディオの備忘録

購入したレコード類やオーディオ機器の購入、調整&メンテナンスなどなど

お買い物日記(TT-71(QL-7)メンテナンス(備忘その2))

2016-08-28 14:49:48 | オーディオ

久しぶりの更新。
今回はビクターQL-7のジャンク品を見つけたのでその報告を。やはり、行きつけのオーディオ店には日ごろからきちんと欲しいものの話をしておき、お願いをしておくものだ。


とにかく外観は綺麗、最初は正常に回転するが、時間が経過すると回転が揺らいでくるという、よくある症状とのことで、それならば自分も修理の経験があるので治せそうだ...との判断から購入を決め、さっさと持って帰ってきた。Victorのロゴも新しく、これはすでに修理&オーバーホール経験のあるTT-71と同じバージョンと想定できたことも購入決定の判断材料である。TT-71には新旧のバージョンがあって、古いものだとモジュールを使用しているので修理に難儀する可能性があるから...。

(TTシリーズのフォノモーターを買うときはVictorロゴのチェックは必須。ゴシックの太字ロゴの方が同じ機種でも製造年度が新しい。あえて写真を不鮮明にしてこのロゴを見にくくしている悪質なオークション出品者もいるから要注意....とはよくお邪魔するオーディオ店のご常連さんからの情報)

QL-7(TT-71)ばかり集めてどうするんだとのひとり突っ込みをよそに、修理とメンテナンスを始める。
(青春のフォノモーターだし...。予備で一台持っていてもバチはあたらないだろう。たぶん)

回転の揺らぎは4つの半固定VRを手持ちパーツで交換、もう一台のTT-71のメンテナンス時に購入したオシロスコープを使って調整しあっさり修理完了。何時間回しても変な揺らぎは起こらない。

前回TT-71をメンテナンスした際にはネオンランプが劣化していて、あれやこれや画策するも、同じネオン管が手に入らず光の色合いが少々黄色の強い感じになってしまったが、今回購入したTT-71は何もせずともしっかりと赤々と点灯、とても引き締まって見える。

これで手を入れるのを終了とも思ったが、年数の経過している製品なので、どうせなら前回と同様にしっかりとオーバーホールしてやろうと思い、在庫部品を確認し足りない部品を調達した。

で、最終的に交換した部品は以下の通り。

・すべてのトランジスタ、FET、オペアンプ
以前は手に入らなかった2SC1573や2SD313が手に入るようになって嬉しい。
(情報ありがとうございました!ブログやっててよかったなあ)
2SC945⇒2SC1815(GR)
2SA733⇒2SA1015(GR)
2SK34
2SD571L
2SC1573
2SD313V⇒2SD313E
4558DD

・すべての電解コンデンサ
容量耐圧は割愛。今は同じ耐圧でもサイズが随分小さくなったので、手持ち品がうまく利活用できた。容量さえ合っていれば、耐圧が高いもので代用しても何も問題はないのだが、この時代のものと比較して現在の電解コンデンサは同じ容量耐圧3倍で同じ大きさなので、技術の進歩は凄いな。(40年近く前の製品だしなあ)

念のため外した電解コンデンサすべてを容量計で調べてみたが、容量の点で劣化しているものは無かった。

・半固定VR
抵抗値は割愛。22kΩの同型の半固定VRがネットで見つけられなかったので代わりに手持ちの30kΩを利用。ほんの少しだけ調整がクリティカルになるが何ら問題はない。

・ヒューズクリップ⇒ヒューズホルダー(MF550C)
これは危険だった。なぜかと言うとこのQL-7(TT-71)、修理歴があった(半田面でわかった)のだが、オーバーホール後の最終確認時に、よくよくヒューズクリップをみるとヒューズの金属部分を挟んでいる部分に隙間があり、あれ?と触ったとたんにクリップがぽろりと折れてしまった。それまでの動作確認の際によく接触していたものだ。(冷汗。そう言えば修理や点検の際には電源からというありがたい教えがあったのを思い出した....)

おそらくはこれを最初に修理した方が、修理のためヒューズを外すときに、無理に負荷をかけクリップ部の根元を痛めてしまったのだろう。

これはいかんと、同じ形状のクリップをネットで探したが、手配に時間がかかるのが嫌だったので近所のパーツ屋に売っている基板用ヒューズホルダーと交換することとした。基板にふたつ穴をあける必要があるが、現物合わせでリードピンの位置を確認し、基板用電動ドリルできゅんきゅんと1.5mmの穴をあけしっかり半田付けしあっという間に作業完了。もちろんヒューズそのものも新しいものに交換した。

カバーのついたヒューズホルダーはかっこいい。




で、無事オーバーホール完了。SC3043やμPC1009Cは入手が極めて極めて極めて困難なのでくれぐれも壊れないで欲しいもの。9504kHzの水晶も同様。(水晶は特注で何とかなるけれど)

たまには回してあげながら長持ちさせるつもり。次はTT-81か101が欲しいな。(どちらも71と比較してとても高い.....)

 

ところで.... 

製品名+回路図で検索されてこのブログにご訪問くださる方もいらっしゃるようなので私がよく利用する海外サイト

(日本語OK)をご紹介しておきます。

https://www.servicemanuals.net/

メーカー名はJVC、機種はQL7で検索するとTT71の回路図を含めたサービスマニュアル(英語)を入手できます。
(有料。クレジットカード要。) 
DP80のサービスマニュアルもここで入手しました。なんとも良い時代ですね.....

コメント
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