やまなし・まちかど図鑑

山梨県内のレトロなまちかど、面白・珍らし物件を凡苦楽庵が探訪します。

旧小井川郵便局

2006年08月30日 | 郵便局

中央市は玉穂町・田富町・豊富村が合併して出来た県内で一番新しい市だ。県の真中に位置するからこういう名称になったと思うが、旧町名から連想される豊かな田園地帯というイメージを残して欲しかった。地名もまた文化であるから、安易な命名はして欲しくない。旧小井川郵便局は、旧田富町布施の県道に面して建っている。長らく空き家であったが、最近コロッケ屋さんとして使われている。こうやって何らかに使われているほうが建物のためにも良い。昭和5年頃の建築と言われている。

南甲府駅舎

2006年08月28日 | 

JR身延線は開通当初はこの南甲府駅が発着駅だったそうだ。それでこんなに比較的規模が大きな駅舎が建てられたという。以前は保線に大勢の人がいたから、それらの人たちの休憩や宿泊のための部屋が必要だったのだろう。現在は空室になっているスペースもあるそうだ。先日、市内の工業高校建築科の先生から連絡を戴き、高校生対象のコンペのテーマで“もったいない”というのがあり、活用されていない建築物を再生させるアイデアを求めている、とのこと。それで南甲府駅を取り上げたいがどうだろうか、というものだった。高校生からどんなアイデアが出るか、楽しみでもある。昭和3年の建築。

カトリック山城教会

2006年08月27日 | 教会・寺社
昨年甲府カトリック教会の建設年を調べている時に、「山梨県カトリック宣教百年誌-風に聴く-」(1986.11.24発行)という本を見せて頂いた。その中には、山梨へのカトリックの宣教は明治11年に山城へが最初だったと記されていた。山城教会のチャイムを押すと外国人の老神父さんが出てきた。

現在の教会堂は伊勢湾台風で被害を受けた初代(明治17年6月29日献堂式)の後、昭和35-36年頃の建築とのこと。昭和37年4月8日の献堂式の時の写真が飾ってあった。外壁は数年前吹き付けをしたそうだ。

松寿軒長崎

2006年08月20日 | 南アルプス市
南アルプス市は“平成の大合併”の早い時期に6町村(櫛形・甲西・若草・白根・八田・芦安)が一緒になった。“南アルプス”という名称が話題になったが、実際に南アルプス連峰に接しているのは、旧芦安村のみで、釜無川と櫛形山を中心とする山地に囲まれた一帯である。国道52号線沿いに旧町村の市街地が形成されている。いずこも同じだが、バイパスや新しい道路の開通、大型店の出店で、既成商店街はシャッター通りと化している。



松寿軒長崎は旧甲西町の市街地にある和菓子屋さん。土蔵作りで昭和元年に改築されている。平成10年国登録文化財。

北杜市の旧明治医院

2006年08月09日 | 北杜(ほくと)市

年号を屋号などに付けるのはいつの時代でもあるようで、特に明治から昭和までは多かったようだ。同じ医院でもこちらは北杜市高根町の明治医院。明治25年の建築で現在は都会から来た(おそらく)若夫婦が蕎麦屋さんとして使っている。屋根は瓦葺きだが、バルコニーが巡らされ、いわば“藤村式風”のデザイン。こちらは樹木で全容が見えない。
トイレは便器は最新式だが、タイルや建具は当時のままかそれに近いものと思われる。