やまなし・まちかど図鑑

山梨県内のレトロなまちかど、面白・珍らし物件を凡苦楽庵が探訪します。

ヴォ-リズは生きていた!

2009年07月31日 | 甲府市
大変なスクープです! 
以前このブログで、山梨県内にはヴォーリズ建築は現存していないと書きましたが、何とあったのです。ほぼ間違いないと思います。これまでは、県内のヴォ-リズ建築と言えば、
甲府YMCA会館(1917)
山梨英和学院講堂(1924)
の2棟にしか注目しなかったのですが、近代建築探訪仲間の小道さんから、昭和25年に甲府に宣教師館を建てたという記録がある、という情報をいただきました。
たまたま昨日、山梨英和に関わっている友人と話している中で、英和の古い宣教師館がある、ということを聞きました。その建物は小生も知っていたのですが、それが元宣教師館だったとは知らず、外観も今風に手が加えられていて、ちょっと見ただけではヴォ-リズとは思えません。ただ、暖炉の煙突が何か所かあり、そこそこ古い洋館だとは思っていました。
そして今日、友人に見せてもらった資料の中に昭和25年完成の写真を発見したのです。小生も手が震えました。建築当時の外観は、まさしくヴォ-リズと言って間違いないと思います。この建物はその後、寮として使われ、現在は空き家になっています。
現在の建物の様子です。

窓は現在普通の引き違いサッシですが、当初は格子窓でした。

破風の先端のデザインも変えられています。

2009年8月9日追記:建築当時と思われる写真を入手しましたので、UPします。


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富士の麓のカトリック教会

2009年07月25日 | 富士吉田市・富士河口湖町


富士吉田の町をぶらぶら歩いていたらカトリック教会に出くわしました。夕方で、丁度神父さんが入口のドアを閉めるところでした。昭和30年代初頭に最初の礼拝堂兼司祭館を建設したのですが(画像↑)、狭くてその後その隣に新しい会堂を建設(画像↓)したとのことです。



最初の建物は近々取壊されるそうです。
どちらも外壁は塗装をし直してきれいですが、軒天井の仕上に時代を感じました。

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ヴォーリズ発掘!?

2009年07月22日 | みちくさ
先月ヴォーリズ展がありましたが、その際山梨にもヴォ-リズ建築があるか調べました。
「ヴォーリズの建築」(山形政昭・著)によりますと、
甲府YMCA会館(1917)
山梨英和学院(1924)
の2つの建築がリストにありました。このうち、山梨英和学院(講堂)は、第二次世界大戦の甲府空襲で焼失したことは知られていますが、甲府YMCAについては、関係者の間でも知られていません。
その当時甲府YMCAという組織は存在しておらず、小生が関係者から聞き取り調査を行なった結果、「山梨英和学院120年史」の中に「カ-トメル会館」の写真を発見しました。これはカナダ婦人宣教師、マーサ・ジュリア・カートメルの名前からとった、幼稚園と女塾が併設された建物です。ただ、建設年が1914年(別の説では1915年)となっており、上記の1917年と若干食い違いがあります。しかし、外観といい、当時の甲府の建築事情から推測するに、これがヴォーリズの手になるものではないかと思うのです。専門家の精査を待ちたいと思います。



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御師の家の門

2009年07月15日 | 門・塀

富士吉田の本町通り(金鳥居のある通り)には、その昔、信仰の対象であった富士山を訪れ、草鞋を脱いで休み、祈祷を捧げた御師(おし)の家が数多く見られます。通常は細い路地を入った奥にあるのですが、こちらは通りに面していました。まさしく寺院のような門です。

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三叉路に建つ観光案内所

2009年07月12日 | 富士吉田市・富士河口湖町

富士五湖方面に行く度に気になっていたのが、「船津三叉路」に建っているこの建物です。看板に「河口湖観光案内所」とありますが、現在も使われているのか、元々からそうだったのか不明です。立地といい外観といい、なんとなく交番をイメージしてしまいます。

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富士には放屁がよく似合う

2009年07月10日 | みちくさ
御坂隧道を出ると、正面に富士山が迎えてくれます。


その富士山を見つめるように、天下茶屋があります。


今年生誕100年で話題が多い太宰治が投宿したことでも有名ですが、その当時の建物ではありません。茶屋の2階の一郭に太宰や井伏鱒二に関連する資料が展示してあります。確か中学か高校の時の国語の教科書に「富嶽百景」が載っていて、有名な“富士には月見草がよく似合う”が出ていましたが、小生が覚えている場面は、太宰と井伏が並んで富士を眺めている時に、井伏が“放屁された”という部分です。人間の感性の違いをつくづく感じさせられます。

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天下第一の隧道

2009年07月08日 | 橋・トンネル
甲府(国中)から河口湖方面に行くには御坂峠を越えなければなりません。現在の国道137号線が通る前は、旧国道8号線でした。その頂きに御坂隧道があります。

昭和5年10月着工、翌6年11月開通しています。延べ36万人余りの就労人数だったそうです。全長396m、幅員6m、高さ4mです。抗門には「天下第一」と掲げられています。旧笹子隧道と同じく登録文化財です。


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