元祖 ひまうま本舗

「ひまうまの世間は、鬼ばかり?」後身blog

と言うよりも?

2024-06-02 08:02:56 | 独り言




「私は今、生きようと努めている。と言うよりも、どのように生きるかを、私の中の死に教えようとしている」。これはフランスの詩人であるジャン・コクトー氏が、何かの折りにインタビューでも受けた時にでも言った事だろう。「人は最期にどう思うか?」だが、その為の覚悟は、誰しも(何となく)頭の隅にはあるものだ。その言葉、とても響く。さてまだTRIO「KX-7000」なるカセットデッキに苦戦している。あれから何度かカウンターベルトを既製品と輪ゴムを交互に試したが、結局は輪ゴムの方が相性が良いようだ。こちらも色々な長さで試しているが、それと同じテンションのカウンターベルトを探さねばならない。輪ゴムではテンションが弱い分、耐久性が不安だからだ。取り敢えず太さは、0.7mmと0.5mm辺りを揃えてみて合わせてみよう。サッサと終わらせたい。それと更にはDCモーターも必要だ。難点は国産品が無い事だが、今使っているのは5個買ったうちの生き残りだ。勿論、中国製だが、これぞ中国品質か?バブル期に調子に乗った企業も多いが、悪いのは、その後に、そんな企業がやった後始末だ。当時も問題視されたが、"給料が高い"との理由で熟練の技術者を大量リストラ。途端に大手工場での大事故が発生した。理由は野暮だろう。日本の企業にグローバル化は似合わないようだ。つまり「その失敗で、日本の工業は弱体化した」と言っても過言ではあるまい。徒弟制度を悪と見る現在だが、技術者を育てるには必要なものだ。技術とは蓄積なのだ。しかし人間性も育てねばならない。よく「職人は変人が多い」なんて言われ方もするが、そこに色々な意味が含まれいる。



話は変わるが、こちらのblogの内容が示すように、小生が好きなものは視聴覚関連で然もカセットデッキのような音響製品の修理やメンテに明け暮れる程に音楽の再生に関しても余念がない。そのジャンルに関しては、この歳になっても演歌嫌いで歳と共に聴けるようなジャンルではないのだ。(それ以外は何でも聴いている。)一時期、SPレコードで歌舞伎のレコードの収集に凝った事がある。きっかけは、1983年に音楽之友社で発売された【名盤コレクション 私の愛聴盤ベスト10】なる本の記事に、ある評論家が推していた「勧進帳」のレコードがあった。それは皇紀2600年を記念して当時のオールスタアで録音されたSP盤を復刻したものだった。それがずっと頭の中に引っ掛かっていたのだが、SP盤の再生環境が整った事から無性に聴きたくなったのだ。そこで早速買った。20年程前の事だ。その配役は、15世市村羽左衛門の富樫、12世片岡仁左衛門の義経、7世松本幸四郎の弁慶と、かなり豪華。だから填まった。後に同じ配役の記録映画も観たのだが、そんな理由で歌舞伎のレコードも結構揃った。なので伴奏音楽にも填まり、長唄の6世芳村伊十郎が参加しているレコードも探し捲った。そこで収穫だが、6世初録音の長唄「勧進帳」の全曲盤がある。明治44年収録の(米国victor収録の)オリジナル盤だ。後は枚挙に暇がないので割愛するが、ようやく量産体制が順調になった時代のレコードは材質も良く、喇叭吹き込みではあるが、針音も殆ど感じないので、現在の耳で聴いても素晴らしい。純邦楽ならではの流派の違いを聴くのも面白く、同時にそのジャンルの深さを知る。萬屋一門の襲名興行が開幕した記事を読んでいたら、小生なりの歌舞伎や純邦楽の見識について語りたくなった。

萬屋一門の襲名興行が開幕 共演の片岡仁左衛門「萬屋さん、しっかりとお気張りや!」
アドリブでエール(中日スポーツ)

https://news.yahoo.co.jp/articles/049d1c3f63d7692832ba81ee576567102cae7be7



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