友達Hがむぎ焼酎を持って遊びにきた。
禁酒禁煙の快楽に目覚めたので、飲酒は断った。
するとHは一人で酒を飲み始めた。オソロシく暗い酒だ。
本人にその自覚がないことがやっかいである。
で、酔っ払ったHをツブサに観察していたが面白くもナントもない。
中古車屋だからGM倒産のことを繰り返しブーブー言うだけだ。
これで飲酒はストレスの発散になるのか、逆に溜まるのではないのか。
そもそもストレスの正体ってよく分からない、ナンだろう。
まあ、酩酊すれば忘我の時を過ごすことになるのは間違いない。
しかし、その時間はなんかモッタナイ、禁酒したほうが有意義ではないのかな。
そうこう考えているうちに、ヘベレケの独身中年男Hは、
「寂しいんだよ、オレは。タイ式マッサージの手コキに行く」
そう言い残して、闇夜へ消えて行った。