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北朝鮮情勢

2009-04-02 | weblog

秒読みの北朝鮮ミサイル実験、今後起きうる6つのシナリオ

北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射台に設置し、発射は秒読み段階に入った。米国は、発射実験が行われた場合、国連安保理が2006年の北朝鮮の実験に対して課した制裁決議に違反すると警告している。

今回の実験が朝鮮半島全体を揺るがす事態に発展するという見方は少ないが、北朝鮮の一連の挑発行為は韓国の李明博政権に対北強硬策を断念させ、オバマ米新政権の関心を引くことが狙いとみられる。

報道によると、4月4─8日の間に「人工衛星」名目で発射が計画されているミサイルについて、日本は破壊措置命令を発令。米国も迎撃する方針を示しているが、技術的な問題などから実際に迎撃するのは難しいという声もある。

緊張が高まる中で今後起こりうるシナリオと金融市場などへの影響について、アナリストの見方をまとめた。

  ◎海上での衝突

北朝鮮は、黄海沖で韓国と軍事衝突が起きる可能性を警告。同海域では、1999年と2002年に双方に死者を出す事件が起きている。

2002年の衝突で大きな被害を出した北朝鮮は、新たな直接的交戦には及び腰とみられる。ただ北朝鮮はこれまで、黄海沿岸での短距離ミサイル増強に努めており、韓国の領海や船舶にミサイルを発射し、緊張を高める可能性は考えられる。

ミサイルや迫撃砲による攻撃があれば、韓国株式市場の混乱やウォンの急落が予想されるが、影響は長続きしないとみられる。99年と02年の衝突でも、韓国のソブリン格付けに変化はなかった。

  ◎国境での銃撃戦

非武装地帯での銃撃戦は、双方の多数の兵士が絡む広範囲な戦闘に発展する可能性が高い。しかし、より大きな紛争を引き起こす可能性があることから、陸上戦は起こりにくい。北朝鮮にとって、より現実味があるのは、大規模な軍事演習を行ったり、軍用機を国境近くに飛ばしたりすることだろう。

韓国の李相喜国防相は、ミサイル実験問題に注意がそれる中でも、陸海空からの「限定的な」攻撃を北朝鮮が起こしうると言及。攻撃があった場合は、その元となった基地に向けて反撃すると述べている。

南北両軍のこうした衝突が発生した場合、ミサイルや核兵器の実験以上に、株式市場とウォンは急落すると予想される。

また、北朝鮮軍による韓国への侵入や砲撃は、外国資本の大規模な引き揚げを誘い、その結果、韓国債券市場では利回りの急上昇を引き起こすと考えられる。

  ◎弾道ミサイル実験

2006年7月に「テポドン2号」を発射した時のように、北朝鮮が中距離弾道ミサイルの発射実験を行う可能性も小さいながらある。

しかし、こうした動きは、ロケット打ち上げが平和目的とする北朝鮮の主張を土台から崩し、制裁への動きが強まるだろう。

  ◎2度目の核実験

2006年10月に最初で唯一の核実験を実施した北朝鮮だが、再実験を行えば孤立化をさらに招き、核兵器に使用できるわずかなプルトニウムも使い果たしてしまうことは承知している。現時点で、再実験によって北朝鮮が得る政治的な利益は少なく、逆に最大の支援国である中国との緊張を高めるリスクがある。

また、北朝鮮においてミサイル実験は「強力な国家の建設」というスローガンの象徴にもなるが、この実験が成功すれば、指導者たちにとって国内の体制強化につながり、2度目の核実験を行う必要もなくなる。

しかし専門家らは、核実験はいずれ実施されるとみる。その理由は、最初の実験は不完全な成功だったとみられ、デザインを改良したもので再実験する必要があるからだ。

  ◎核プログラム

北朝鮮は、オバマ政権への影響を強めるべく、6カ国協議の合意に基づいて進められている寧辺にある核施設の無力化作業を中止し、稼動再開に向けて動き出す可能性がある。

専門家は、同施設が数カ月もあれば稼動再開できると指摘。また、核兵器をもう1つ作るのに十分とされるプルトニウムの抽出に利用可能な核燃料棒も備蓄されている。

  ◎全面戦争

北朝鮮が韓国や日本を攻撃できるミサイルのほか、数千もの迫撃砲を瞬時に発射できる能力を持っていたとしても、米韓両軍は北朝鮮を直ちに制圧することができると、在韓国米軍司令官は語っている。

専門家によると、全面戦争は金正日政権に終えんをもたらし、朝鮮半島で大規模な破壊が引き起こされるだけでなく、おそらく飛び火した日本でも大きな被害が出る恐れがある。そうなれば、既に世界的な景気低迷で痛手を受けている同地域に、新たな経済危機をもたらすことになるだろう。

米国、北朝鮮のミサイル迎撃計画なし=米国防長官

ゲーツ米国防長官は29日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発のためとみられるミサイル発射実験を行った場合、米国がこれを打ち落とす計画は現時点でないことを明らかにした。

北朝鮮は4月4─8日に通信衛星を打ち上げると発表しているが、周辺国はこれを長距離ミサイル「テポドン2」の発射実験と考えている。また、ミサイルはすでに発射台に設置されたとみられている。

ゲーツ長官はテレビ番組「フォックス・ニュース・サンデー」で北朝鮮がミサイルを発射した場合にこれを打ち落とすかとの問いに対し「われわれは何も準備していない」と答えた。

また「ハワイに向かう異常なミサイルが確認された場合は迎撃を検討する可能性があるが、現時点ではそのような行動計画は何もない」と述べた。

長官は、国防総省は北朝鮮がミサイルに弾頭を搭載する能力、あるいはミサイルを米国西海岸に到達させる能力を保有するとは考えていないとした。ただ、こうした能力を持つことが北朝鮮の長期目標だとの認識を示した。

また、北朝鮮やイランを核計画に関する交渉のテーブルに連れ戻すには、外交努力よりも経済制裁のほうが効果があるとも述べた。

米国、ミサイル迎撃機能を備えた艦艇2隻の派遣を計画

米国は、ミサイル迎撃機能を備えた艦艇2隻を派遣する計画。軍スポークスマンが明らかにした。北朝鮮が4月4─8日に通信衛星を打ち上げると発表したことを踏まえた措置。

ただ、ゲーツ米国防長官は、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発のためとみられるミサイル発射実験を行った場合、米国がこれを打ち落とす計画は現時点でない、と29日のテレビ番組で述べている。

(以上、ロイターの特集より引用)

「北朝鮮の一連の挑発行為は韓国の李明博政権に対北強硬策を断念させ、オバマ米新政権の関心を引くことが狙いとみられる。」と、まあ、国際的に見れば北朝鮮のミサイル発射は基本的に米朝韓三カ国の出来事であり、日本は蚊帳の外。まずは政府が言うように北朝鮮の挑発に乗ってあたふたしない冷静さが肝要だ。

「そっち行ったらファーって感じ」ミサイル発射で政府筋

そうした冷静さを踏まえたうえで、上記鴻池氏の発言は奮っている。石原都知事の「できれば近くに落ちろ」、社民党の「迎撃するな」は北朝鮮の思惑通りでいただけない。それにしても日本の国際的立場を捉えた見事な発言だ。ミサイル発射後、日本国民全員で「ファー」と叫んだら北朝鮮は圧倒されるだろう。鴻池氏って議員宿舎をラブホ代わりに使ったあの絶倫ジイさん。ティムポだけでなく頭も冴えている、羨ましいぞ。

(ロイター番外)

北朝鮮の予告通り衛星搭載か

北朝鮮が発射予告をした「人工衛星打ち上げロケット」について、先端部が人工衛星の収納に適した卵形のことが3月31日、米シンクタンク「グローバル・セキュリティー」のミサイル専門家チャールズ・ビック上級研究員の話で分かった。ビック氏は「実際に搭載されるのは弾頭ではなく、通信衛星の可能性が高い」と指摘。ただ、「人工衛星だとしても、打ち上げの技術は弾道ミサイルと同じだ」とも強調。

おいおい、ミスタービック、悪者テポドンを正義のパトリオットで撃ち落とすドラマに日本国民がせっかく盛り上がってんだから水を差すようなことを言うなよ。ユーは日本が米国MD(ミサイル防衛)にどれだけベラボウな金を払っているのか知っての発言だろうな。「マチガエマシタ」じゃ済まされないゾ、いいな。