![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/53/5b81667c257592b4a6e03776dc21ae5b.jpg)
メダカ Oryzias latipes (Temminck et Schlegel, 1846) の透明骨格標本。
脊索動物門 Chordata
脊椎動物亜門 Vertebrata
顎口類 Gnathostomata
硬骨魚類 Osteichthyes
条鰭類 Actinopterygii
真骨類 Teleostei
新鰭類 Neopterygii
棘鰭類 Acanthopterygii
スメグマモルフ系 Smegmamorpha
トウゴロイワシ亜系 Atherinomorpha
ダツ目 Beloniformes
アドリアニクチス亜目 Adrianichthyoidei
アドリアニクチス科 Adrianichthyidae
メダカ亜科 Oryziinae
メダカ属 Oryzias
メダカ O. latipes 。
いい加減系統分類に統一したいところだが、相変わらず目(Order)以下は便宜上cladisticsに表記してしまう。
というより、日本語だとそっちの方が分かりやすい面もあるんだよね。
"トウゴロウイワシ類"や"ダツ類"じゃどのレヴェルの話だか混乱するでしょ?
ご存知、日本の代表的な淡水魚の一つだが、
最近ではさすがに野生型を見たことがない人も増えてきている。
ペットショップなどではよく、赤みがかった白いヒメダカを見ることが多く、これがメダカの本来の姿と思っている人も少なくないが、
あれは人工的に掛け合わせで突然変異を固定してつくられた"品種"である。
(つまりいぢわるな言い回しをすれば遺伝子組み換えメダカ(笑)。"遺伝子~"と名前が付くとイキナリ過敏になる人もいるが、
何のことはない、昔から行われてきた品種改良の原理って言うのは、みんな人工的な遺伝子の組み換えだ。※注)
フナ(野生型)に対するキンギョ(変種)、ヤセイカンラン(野生型)に対するキャベツ・ケール・ブロッコリー・カリフラワー(変種)みたいなもんだ。
本来の野生のメダカはもっと黒褐色で透明感がある。
便宜上ペットショップなどでクロメダカとされているのがそれだ。
江戸の頃から伝統的にブリードされてきた歴史があるため、
こうした突然変異の純型がよく保存されており、遺伝研究には用いやすい。
真骨類を代表するモデル動物といえばゼブラフィッシュ(Danio rerio)だが、
メダカの場合もゼブラフィッシュと同様の適正(小さく飼いやすい・よく増える・胚が透明で観察に適するなど)を持ち、
得られる突然変異体はゼブラフィッシュでは見られないものを多く持っている。
ために、現在第二のお魚系モデル生物としてよく用いられるようになっている。
海外の研究者でも"Medaka"で通じるよん♪
angular:角骨, branchiostegal:鰓条骨, dentary:歯骨, dermosphenotic:皮蝶耳骨 endopterygoid:内翼状骨, epiotic:上耳骨, exoccipital:上後頭骨
frontal:前頭骨, hyomandebular:舌顎骨, lacrimal:涙骨, lateral ethmoid:側篩骨, maxilla:主上顎骨, nasal:鼻骨, opercle(opercular):主鰓蓋骨, parietal:頭頂骨,
parasphenoid:副蝶形骨, premaxilla:前上顎骨, preopercle:前鰓蓋骨, preotic:上耳骨, subopercle:下鰓蓋骨, sympletic:接続骨
うむ、
・・・真骨類(teleost)の頭は難しい!でも覚えないとね!
※注:正確には自然に組み換わった突然変異を人為的に選別し、集団に固定する作業であり、
直で遺伝子を弄るわけではないが…
→:02へつづく
<<references>>
・Nelson JS, Fishes of the World (4th ed), New York, John Wiley & Sons INC, (2006)
・岩槻邦男・馬渡峻輔:監修, 松井正文:編集, 『脊椎動物の多様性と系統』バイオディバーシティ・シリーズ7 , 裳華房, (2006)
・岩松鷹司:著 『新版 メダカ学全書 』, 大学教育出版 (2006)
<<weblog内関連記事LINKS>>
・specimens: その他の収蔵標本。
・vertebrata:01・02 脊椎動物。
・Gymnothorax kidako: ウツボの骨格標本。
・Stephanolepis cirrhifer: カワハギの骨格標本。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます