ヒト自身を含むこの動物門は、あらゆる動物の中でも最もよく知られている。
実際、一般社会では、脊索動物が"動物"と同義にとられることさえある。
現在では、
脊索動物門:Chordata
・尾索動物亜門(被嚢動物亜門/ホヤ動物亜門、Urochordata/Tunicata)
オタマボヤ綱(尾虫綱/幼形綱、Larvacea) - オタマボヤ
ホヤ綱(海鞘綱/被嚢綱、Ascidiacea) - マボヤ、ユウレイボヤ
タリア綱(サルパ綱、Thaliacea) - サルパ、ウミタル
・頭索動物亜門(無頭動物亜門、Cephalochordata/Acrania)
ナメクジウオ綱(頭索綱、Leptocardia) - ナメクジウオ
・脊椎動物亜門(Vertebrata)
…の、3亜門が含まれる。
その共通する特徴は、
・軟骨質の"脊索(notochord)"をもつ。
ただし脊椎動物(vertebrate)では、脊椎が形成された後に消失することが多い。
・単一の"背側神経索(dorsal nerve cord)"を持つ。(脊椎動物での中枢神経系)
・咽頭部に"鰓裂(pharyngeal slits, gill slits)"を有す。
ただし陸棲の脊椎動物では発生段階で咽頭弓などに分化してしまう。
・咽頭部に"内柱(endostyle)"を持つ。(脊椎動物では甲状腺に分化)。
・閉鎖血管系で、赤血球がヘモグロビンが含む。
・体制は基本的に左右対称で、オタマジャクシ型を基本とする。
といった所。
中でも脊椎動物(vertebrates)は、ヒトにとって馴染み深いため
(つーか、ヒトがこのマイナーグループの端くれであるため)よく研究されている。
だが研究すればするだけより謎が深まるのが生物学の常、
その系統進化・分類様式は、採用する説などによって全く変わってくる。
日本の小学校などでは
魚類・両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類の5つに分けられて―と教えられるが、もちろん正しくはない。
現在のところ最もよく使われるものは、哺乳類を主眼とした系統で見ると大まかに
・Subphylum Vertebrata:脊椎動物亜門
・(Unranked group:系統詳細不明) Hyperoartia (lampreys:ヤツメウナギ類)
・Class †Conodonta:コノドント類
・Subclass †Pteraspidomorphi:プテラスピス類(…と勝手に和訳)
・Class †Thelodonti
・Class †Anaspida :アナスピス類(anapsidaと混同しないように!)
・Class †Galeaspida
・Class †Pituriaspida
・Class †Osteostraci
・Infraphylum Gnathostomata:顎口類、顎口下門 (jawed vertebrates:顎のある脊椎動物)
・Class †Placodermi:板皮類 (Paleozoic armoured forms:絶滅甲冑魚のうち、ダンクレオステウスなど)
・Class Chondrichthyes:軟骨魚類 (サメ、エイ、ギンザメなどの骨格の殆どが軟骨であるグループ)
・Class †Acanthodii:棘魚類 (軟骨魚類と共通祖先を持つ絶滅したグループ。クリマティウスなど)
・Superclass Osteichthyes:硬骨魚類 (bony fish.名の通り、骨格が硬骨で構成される"サカナ")
・Class Actinopterygii:条鰭類 (ray-finned fish.現在最も一般的にイメージされる"サカナ)
・Class Sarcopterygii:肉鰭類 (lobe-finned fish.鰭に"柄"の付いた"サカナ")
・Subclass Coelacanthimorpha:シーラカンス類 (coelacanths.コエラカントゥス。現生種は僅か)
・Subclass Dipnoi (lungfish:ハイギョ)
・Subclass Tetrapodomorpha (ancestral to tetrapods:四足動物の原始形質を多く残した絶滅動物)
・Superclass Tetrapoda:四足動物 (four-limbed vertebrates:4つ肢の脊椎動物)
・Class Amphibia:両生類 (amphibians.イモリ、サンショウウオ、カエルなど)
・Series Amniota:有羊膜類 (amniotic embryo.羊膜動物。殻付きの卵を産んだり乾燥に適応したグループ)
・Class Sauropsida:竜弓類 (reptiles and birds.現生では"爬虫類"と"鳥類")
・Subclass Anapsida:無弓類 (メソサウルスなど。古くからカメが含まれていたが、最近の研究では外れることが多い)
・Subclass Diapsida:双弓類 (トカゲ、ヘビ、首長竜、カメ、ワニ、翼竜、恐竜(鳥etc)など)
・Class Synapsida:単弓類 (盤竜類、獣弓類(哺乳類etc)など)
…のようになる。人により多少の相違はあるが。
勿論、詳細な分類を含めるとそれはそれは膨大なものになる。
とは言え、いくら脊索動物をかき集めたところでせいぜい全動物種の5%くらいにしかならない。
chordataはかなりよく記載されたグループなので、未記載種を含めれば全動物種の1%にも満たないだろう。
しかも動物(この場合は後生動物:Metazoa)など、真菌(Fungi)、襟鞭毛虫(Choanoflagellate)などと共に
オピストコンタ(Opisthokonta:後方鞭毛生物)の1グループにしか過ぎない。
オピストコンタもまた、真核生物(Eukaryota)の1グループでしかない。
こうして見ると、俺の趣向(脊椎動物)ってマニアックやな〜。
脊椎動物は、いうまでもなく
大概にして硬骨の内骨格を持つため、標本にしやすい上に化石にも残りやすい。
だからこそ系統進化・系統分類の研究は、他グループに比べて非常によく進んでいる。
しかし分子生物学的手法が用いられ始めた現代において古典的分類学は次々打ち破られ、
本来の進化の道筋が徐々に明らかになっている。
特に彼らの頭部の進化の理解については、神経堤細胞(neural crest cells)や
それによって分化する鰓弓(咽頭弓, 内臓弓, branchial arch, pharyngeal arch, visceral arch)などの理解が
今後重要になってくるだろうな。
BLOG内LINK:
・vertebrata:01・02 脊椎動物。
・脊椎動物亜門 Vertebrata 恐竜綱Dinosauria? 鳥類Aves ハシブトガラスCorvus macrorhynchos (Wagler, 1827)
・脊椎動物亜門 Vertebrata 爬虫綱 Reptilia カメ目 TestudinesスッポンPelodiscus sinensis (Wiegmann, 1835) 骨格
・脊椎動物亜門 Vertebrata 哺乳綱 Mammalia 偶蹄目(ウシ目) Artiodactyla イノシシ科 Suidae
ブタ Sus scrofa domesticus の、左後足の骨。
・無顎類 agnatha ヤツメウナギ(lamprey)類概論。
< βλογ πετ >
<ονλη ονε>
Trackback
- Trackback Ping-URL
Related Topics
Recent Entries | biologie*
- gecko in the dark:
- dinosaurus in tokyo tower:02
- dinosaurus in tokyo tower:01
- sacre du printemps:
- Mogera wogura:02














