怪道をゆく(仮)

酸いも甘いも夢ン中。

怪日記vol.109 なやってきたぞう。

2010年12月24日 23時01分49秒 | 怪日記
どぅも、毎度おなじみ、ご無沙汰しておりますスイマセンw えー、軽くご報告ですが、前々からお話しておりますように別水軒は来たるべき夏~秋頃にエゲレス国へ渡ります。どうせ行くならこの際だから大学院に行ってしまぇと思い立ち・・・英語とか英語とか英語な毎日を送っておりヤス。

そんなわけでエゲレスの方とお話する機会なんかもチョクチョクあるわけでございますけども、先日などは、刑事ドラマを見るのが趣味なんでやンスよなんてお話をしておりますと、僕も日本のディテクテヴ(刑事)・ドラマ大好きですョとおっしゃる。ほほうどんなものをご覧に?とお尋ねいたしまたらですね。なんと、僕が一番好きなのは「トーヤマノキンサン」です・・・ってあまりに不意打ちなお答えに一瞬どうしていいかわからなかったYO!

まぁねぇ、髪型とか武器がちょっと変わってることを除けば、言われてみると確かに事件がおきて探索能力をもつ人間が犯人をつかまえるにいたる話という意味ではキンサンは確かに刑事モノとも言えますけども、あれを単なるディテクテヴ・ドラマにされるとニッポン人がクリエイティブ精神に少々不安を抱える民族になってしまうおそれがあるわけでありましてwww。ニッポンの時代劇はおたくさんらがヴィクトリア時代のディテクティヴ・ドラマを見るような感覚で見る類のジャンルではないのでありマスヨ、からはじまり・・・ニッポンの形式美を愛するココロをいかにご説明さしあげればよいか、大変な苦労をいたしました次第でありますorz。

というわけで、本日はお久しぶりのニッポン・ネタでありますw 英語続きで疲労気味の脳内リフレッシュと、エゲレスで披露する日本ネタの収集をかね、かれこれ2年ぶりに三重県は明和町のいつきのみや歴史体験館で開催されております追儺のまつりに行って参りましたー。

ぽかぽか陽気でありながらふきすさぶ伊勢平野の強風の冷たさに身を縮めるこの感じ、なつかしすぎるぜこんちくしょぅと付近を散歩していると、あらためて斎宮と伊勢神宮の位置関係に感じ入るところがあったり。言わずもがな斎宮という場所は、古代→中世にかけ、皇女(又は女王)が時の天皇に代わり伊勢のカミさんをおまつりするために住んでらした御所のあったところです。神宮まではざっと20kmですから、朝方に発てば昼を少し過ぎる頃に着く距離デスネ。祀るだけならおかげ横丁あたりに住みゃぁいいのにとはやはり時代が下った感覚で、賀茂祭や春日祭なんかを見てもお分かりでしょうけども、オマツリというのは祀りの場へ移動するところから始まるわけであります。

斎宮が神宮からかくも離れたこの位置にあるということはつまり、「天皇に代わり」「伊勢のカミ」を「まつる」という行為には、これだけの距離をしてふさわしいと感覚されたのであるなぁと。やや、ホントに、何を今さらなんですけどもねスイマセンw ついでに、まっ平な場所に突如と整備された方格地割が出現するこの感じ、何かに似てると思ったら、岩手の胆沢城だわなんて思ったりもしまして(→コチラ)。とかく走り出したばかりの律令制度を忠実に実行せねばならんという頑ななまでの心意気がひしひしと伝わるような立地にニヤニヤしておりましたらば、通りすがりの中学生どもに不審者扱いされる罠orz


あぁ伊勢平野。

えぇ、そんな散歩をしていたのも、久々に行ったせいか到着時間を1時間ほど間違えたからに他ならないんでありますがw、会場に到着したところ一樹のシシィさまにネコ先生、そしてモチ仙人さまに遭遇、ゴアイサツをします。うむ、年越しの時期にお会いできると、とりわけ福々しいキモチにさせてくださる方々です。追儺のまつり前に行われる斎宮博物館の榎村寛之先生の講演は、「年越しにやってくるモノ」についてのお話。「カミさん」が含むモノの範囲はもっと広く考えたほうがいいんだなぁと楽しく拝聴いたしましたデスw そういえば夜行さんも乗っておられる首切れ馬ですが、ご存知のようにエゲレスでも処刑された貴人の幽霊さんが首のない馬の牽く馬車に乗っていることがままありますねぇ。ふむ・・・首のない馬ってどういう意味があるんでしょうか教えてエライ人!

さて、追儺です。けがらわしき疫の鬼を四方のほとりへなやっちゃおうぜというこのお祭り、当ブログを長らくお楽しみくださっている方はご存知の通り、かくいう別水軒もかつてこちらで四ツ目の怪人役をつとめさせていただいたことがあるわけですが(→コチラ)、今年の方相氏さんはなんでもなやっちゃうことうけあいな感じのそれはそれは威風漂うおっきな方相氏さん。一方の陰陽師さんもきりりとした立ち姿がとっても印象的な、これまたステキな感じの方でありまして。そしてアテクシ別水軒は、4回目の参加にして初めて式次第そっちのけの激写隊側へ参加することにいたしましたわけでアリマス。

方相氏さんを先頭に、なやろう大行進に入ってまもなく。陰陽師さんがそのきりりとした姿をきりりと維持してしずしずゆかれていると、逆に「なやるぜオレはなやってやるぜ」な勢いでGANGAN歩く方相氏さんについてゆけなくなってしまった!(イヤ単にスピード的にね!)「うぅぅ方相氏サンンにゆっくりって伝えてください・・・」ときりりとした姿のままでつぶやく陰陽師さんに萌えまくった別水軒、がってんしょうちと方相氏さんに伝令に走ります。タイチョー、後ろ大隊がついてコレテマセン!いつきのみや体験館をひとまわりし落ち着きを見せてきたなやろう隊、陰陽師さんが再び訴えるような目線を別水軒に送ります。「しんしくんの足のワラがとれかけてて・・・スタッフの方呼んでください・・・」再びキュンキュン萌えまくった別水軒は、今度はスタッフめざして走ります。作戦参謀ドノ、しんしくんの足元がキケンデアリマス!あぁ、陰陽師さんと2回もしゃべれてしまった幸せwww 今年の陰陽師さんは、ほんにカイラシィ方でありましたですよぅ。

 
(左)なやろう大行進、シュッパツ。(右)おっきな方相氏サン。別水軒はこれでも171cmアルデスヨ。

なやろう大行進が終わりますと、「鬼」と書かれた的を矢で射たり(中りませんでしたが)、「おに」と書かれた的にボールを投げつけてみたり(破れませんでしたが)、モチをもらってみたり、だるくなってミニ方格地割に座ってみたり。いやぁ、やっぱり斎宮の追儺は楽しいなぁ(≧∀≦)。次回はあれですね、また、帰国後に。


さてさて怪道ブログ、今年はあまり更新できませんで申し訳ありませんでしたが、来年はもちょっとがんばる予定です。それにはまず大学院に合格せにゃなりませんので、しばしお待ちいただけると幸いですw それでは皆様、よいお年を!


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
陰陽師さんと (つん太郎)
2010-12-25 01:08:49
何かお話されてると思ったら、そういうことでしたか。実は陰陽師さんを追い越しそうになったのは秘密です。
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 (いつきの某)
2010-12-25 05:54:03
猫の人と話してたのです。首切れ馬は壊して捨てる馬形、つまり土馬とどこかで繋がってんじゃないかなあって。
考古学と歴史学とお化け学に興味のある人なら誰しも思い付くかな。
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