怪道をゆく(仮)

酸いも甘いも夢ン中。

怪日記vol.106 お化けの祭がありました~其ノ三

2009年08月31日 12時38分50秒 | 怪日記
先日大阪某所で開催されました某ライウ゛にお邪魔してきましたらですね。なんと憂歌団の木村ミツキさんがゲストで登場されましたデスョ、ナマで鬼太郎OPとカランコロンを聞いてしまいましたョッ。それまで場内を支配していた特撮ヒーローな雰囲気を一変させる、独特の歌声とアドリブに満ちた弾き語りに…なんというか、もう無心になりましたw ちなみに同ライウ゛ではささきいさお兄ィが我が人生のテーマソング「君の青春は輝いているか」をお歌いくださいましてもー、別水カンゲキ。帰宅後さっそく着うたフルで携帯にダウンロードしたまではよかったんですけどね。ポイント余ったしついでに「恐怖の町」もやっちゃえとDLしましたところ…フリーズしてその後立ち上がらなくなりました(゜Д゜;)。購入半年でメーカー修理だしw この怪奇を暴いてくださいSRIw

それはさておき、言うてるうちに一週間たってしまいましたお化け大学in京都の完結編でアリマス。ご存知のように、映画村は浴衣(着物)で行くと入村料が半額になるんですネ。アテクシ、自身はまずまずの貧乏人であるとゆえる身分であるからして、入村料に二日連続2,000円とかちょっとしんどいし安くなった分でなんか買えるやんとか思うと背に腹は替えられず、2日目は浴衣でがんばることにしました。お天気もあんまり暑くなかったのは幸いでしたネ。

待ち合わせとか勤勉なことはせずにトーチャク次第もう来てそうなヒトに連絡するという合流の仕方でカメ兄ィと白児さん(化繊君は長崎屋の若旦那ぽいよね→隣に犬神いそうな感じ→犬神の隣といえば→白児さん)に合流。なんとなくそういう時間だったので寺子屋でヒゲの京都怪談2回目を聞くことにします。

寺子屋講座:京都怪談byヒゲ
怪談の怖さというのは、ネタそのものに由来するのはもちろんですが、それ以上に話し方で決まる部分が往々にしてあります。ヒゲさんの話は、後で話の筋を思い出した時、それのどこが怖いんやと思うことも時折あるんだけども、つまるところそれは「持って行き方」が大変お上手である証左と言えるわけでありまして。会場にお集まりの皆さんは生のカタリ怪談にあまり免疫がないのかして退席者も続出、そのたびに場の雰囲気が変化してしまうんだけれども、前フリ的小ネタでつなぎ修正する手腕はやはり見事。ヒゲさんの怪談会でこういったリカバリー具合を楽しめるのは出入り自由の無料会場ならではデスネ。てなわけで、時に強引で、また即興性の非常に高いヒゲさんの怪談をまた1時間ばかし堪能。

ヒゲ終了後、丹波帰りの一樹さま・KR老師と合流し、Padiosのスーパーヒーロー大集合広場をブラブラ。ヒーロー年表に一通りコメントしたりなんかして、再び寺子屋へ。国民的児童文学作家・松谷みよ子さんの講座を受けにゆきます。

寺子屋講座:怖い話・不思議な話by松谷みよ子
小さい頃から「モモちゃん」シリーズで育ち、長じてからは「現代民話考」などでお世話になっております松谷みよ子さん。ナマ松谷に会える日が来ようとは夢にも思っていなかったのでなんかちょう感激。記憶をたどりながらたんたんと言葉をつむいでゆかれるやわらかな語りは聞き手の想像力をゆたかにふくらませ、ひきこまれます。ご自身の作品の朗読もまじえたつつ、素敵に松谷ワールドを構築されておりました。

小一時間ほどすぎた頃、語り部が松谷さんから、秋田からいらっしゃったという語り部さん(←スミマセン名前聞き取れなかった)に交代します。お時間的に中村座での夏期講座「水木式妖怪探検学~ニューギニア編」がはじまるため会場を後にされた方が多かったのはまぁ仕方ないですけど、白児さんとワタクシは残って秋田言葉なやさしい語りに耳をかたむけました。この方の語りがまた、とーてーつーもーなくよろしゅうございましてね。お話くださったものは三枚のお札とか雪女といった非常にポピュラーなものなんですが、これがまた一言一句全てが完成されたストーリーを一人芝居のように「演じられる」語りなんであります。最後にお話くださった「ぽたんころころぽしゃん」(木の実が落ちる様子をぽたん、ころころ、ぽしゃんと果てしなくリピートする)の、なんという催眠効果!民話や昔話と呼ばれるものがかつてはその多くが夜に語られるものであったろうことを自然と体感させてくださいました。びーっき びーっき いつ死んだーの童歌も教えてもらいましたよ歌えるようになりましたよ。

そんなわけで蒐集者の即興の語り(ヒゲ)、物語へと昇華させる人の語り(松谷さん)、そして完成された物語を伝える語り(秋田の人)、のような、うまいこと言えませんけども「語り」が「物語」として完成されていく過程にも通ずるような流れで、3人の方々のそれぞれに異なるテイストの語りを順に楽しませていただいたような具合で。なんとも幸せな時間であったことョ。

夏期講習2限目:水木式妖怪探検学ニューギニア編&グランドフィナーレ 
およそ30分ほど遅れて中村座へ。壇上ではコリャマタ先生と水木Ⅱ世の悦子さんが大先生と愉快な仲間達でニューギニアにゆかれた時のお話をトークショウ中。コリャマタ先生は相変わらずでしたし悦子さんもⅡ世ぶりを発揮してらっしゃいましたけども、まぁ幸福菌の保菌者がいらっしゃらないとなるとスライド越しではただでさえ感染力も低下しちゃうというのに、大先生が悪魔にとりつかれて大変なメにあったオチが待っております話ですからねぇ。何号か前の「怪」と同じ内容てのもあり、予定調和な感じの笑いでなんとなく終わりますものの、ひとまず大先生の人間力にはあらためて感服。

グランドフィナーレは・・・まぁ特にお話することはございませんw 講師をしてくださった方々には心からのお疲れさまでしたの拍手をさせていただきましたわけですが。なんか鬼太郎の声優の人たちがゲゲパラ(鬼太郎OPで踊るパラパラ)とか作られたそうでね。うーん、なんと申しますか、和食をナイフとフォークで食うてオイシイと喜んでる人を見るような座りの悪さとでもいいましょうか(苦笑)。まぁ食べ方は人それぞれですから、ナイフで食おうがスプーンで食おうが素手で食おうが、食うておいしいならいいんじゃないですかと思いますけども。あえて避けた1限目だったのに、客席総立ちでやれとか言われても困るわけですw 申し訳ないですが、お腹も空いておりましたので軽くヒきつつ傍観。時は過ぎゆくものよとひとりごち、中村座を後にします。

ご家族とお約束のある一樹さまとサヨナラしつつグランドフィナーレのゲゲパラ続きでなだれ出て行った百鬼夜行をチラ見します。田舎で野良仕事してるおばぁちゃんにキュウリもらいながら聞く石とか蛇とか山神さんのお話とは違って、姿かたちが具象化している時点で都会ってすげぇナァとつくづく感心する今日この頃。前日の「妖怪馬鹿のススメ」でも思ったですが、京都の妖怪さん達は皆おしなべて雅びですょね。夜半に響く不吉な声にヌエのような姿かたちを与えるし狐は茶道に通じてるし・・・朧車とかあんな屋根付牛車みたいのがあることからしてまず違う。

百鬼夜行といえば、先日一樹さまが東京で開催されていた「百鬼夜行の世界」展の図録をおみやげに下さったのを見ても、あらためてその洗練された都ぶりにしみじみしたものです。化物や妖怪って古くてボロボロの格好をしてるようなイメージがありますが、よく見ると服を着る気のある妖怪さん達って、着方がちょっとだらしなかったり暴れてるせいで乱れてるだけでわりとまともな服着てるんですよねw まぁ石燕さんとか絵が色ついてないのはわかりませんから実は薄汚れてるのかもしれませんけど、野暮と一緒に箱根からあっちに追いやられたはずの江戸のお化け達は意外に粋な格好をしてらっしゃる。あきらかにボロをまとってるというやつ(野寺坊とかぼろぼろとんとか)のほうが珍しかったりして。蓑や毛皮系のものをまとってるやつと粋に着物を着こなしてるやつは、きっと出所が違うんでしょうな←と相変わらず何も確かめずにテキトーなことを言ってるのでツッコミ募集。まぁ何が言いたかったかというと、京の都に出た百鬼夜行ならもすこし雅びなナリをしてもよいんじゃね、てことですw

その後はもうひたすら、化け市スタジオの井戸前でぐだぐだ過ごし。過ごしているうちに付近のごはん屋は全て閉店してしもうて、結局すきっ腹をかかえて帰るハメになりましたとさ。
次はどこで開催されるんでしょうねお化け大学校。行くのかナァ、多分行くんだろうなァw その時はまた、その時なりに楽しみますデスョ。

怪日記vol.105 お化けの祭がありました~其ノ二

2009年08月25日 22時36分23秒 | 怪日記
さてさて、さすがにディケイドのサインはいりまへんので(この手のヒーローショウにはヒーローのサイン会がつき物なんですョ)、そのまま化け市・化け座が開催中のスタジオへ。化け市・化け座というのは、大屋書房さんが出される妖怪古書市&妖怪をネタに様々な創作活動をされている方々がご自身の作品を販売するフリーマーケットでありマス。お店を出しているのは過去に怪大賞を受賞されている御仁がほとんどだったりで、お化けグッズ好きには散財必至の魔所。

どこへ行っても化け大STAFF証をつけているヒトの多さにとまどいつつ、スタジオに入りますと、いつもより着物が黄色っぽい黒いヒトとその一団が大屋書房のブースで停滞中でありましたので、あぁいらっしゃってるなぁと眺めつつ去年の怪大賞受賞者・瞳硝子さんのブースにこんにちわを言いにゆきます。焼きたてのぬっぺっぽふストラップを購入(←次にお店に来た時はなくなってたのがなんか優越感w)。その節は相手してくださってありがとうなのです瞳さんラヴ。気づいたら人けもなくなっておりましたので大屋書房に寄り道、並んでいたものは一部の古本を除き貧乏人にはとても手の出ない高価なものばかりで、博物館の展示をみるような気持ちで拝見しました。

日本物怪観光の天野さんを先生に妖怪玩具をつくろうというワークショップの整理券が当選していたもんですから、そのまま会場へ向かいます。会場となる忍櫓休憩所を中村座前の「忍者ショップ」と間違えていた別水軒は、目玉のオヤジありますよとか本物の手裏剣投げれますよとかいう客引きの声を聞きながら、お店に入ったり周囲をぐるぐるまわったりしてものづくりができそうな空間を探しましたがわかりません。2階があるようなので時間がきたら隠し階段がおりてくるのかもしれないと思ってジッと待っていましたがそんな様子もありません。5分前ぐらいになってようやくおかしいと悟った別水軒、あらためて地図を見ると、忍櫓とは映画村の出口近くの、忍者が定期的にしょうぼうくんれんまがいのことをしている建物なことに気づき、ちょうダッシュ。はじまるギリギリになんとか会場にたどりつくことができました(汗)。妖怪玩具についての簡単なレクチャの後、「筒かえし」というおもちゃを作りましたョ(→こういうの)。

がんばったらとってもお腹がすいたので、腹ごしらえをしてからアダシノさんの妖怪づかん作りワークショップに参加することにします。けれども注文した海老ピラフがなかなか来なかったりようやく来たのをモグモグしているうちに時間がすぎてしまって、行ったらもう入れませんでしたくやしい。仕方なくしょんぼり横丁を歩いていると、カメ兄ィとこの少年二人に出くわしたり仕事帰りでかけつけたカメ兄ィと合流したりします。4人でだらだらするうちにちょうど時間となりまして、中村座へと走ります。

1限目「妖怪馬鹿のススメ」
なんで真夏にコタツやねん。・・・てなわけで、新潮OH!文庫『妖怪馬鹿』に出てくるかの4人が、コタツにはいってニコニコしています。コタツの前には鏡餅です。バックには鶴に初日の出の掛け軸が3本たれてます。なんだか春の海がめでたく流れていたような気さえしてきます・・・えーと、ホントに流れてましたかねw きょうごくさんの「あけましておめでとうございます」の一声にはじまった化け大夏期講座なわけですが、『妖怪馬鹿』の雰囲気をそのままに舞台でやってみせるというような趣向のようで。お化け大学の企画は角川ですがその辺は出版社を超えた企画のようですさすが角川太っ腹。
お化け大学in 京都ということで、村上さんが京都のおばけについてたくさん紹介してくださいます。話題になった妖怪はヌエや片輪車、輪入道、きつねやたぬきにデウスの宿ったウスなどなど。あおきさんはわらっていました。きょうごくさんはずっとみかんをさわっていました。ただかつみはめずらしくまともな発言もしていたですが、村上さんが京都にもだいだらぼっちがいるという大変興味深い話をしてくださったのにだいなしにしてしまいましたw 終わりの時間が近づいてくると、まとめようと努力する人、あまり協力的でない人、はなからあんまり気にしてない人、なりゆきを見守ってる人、な感じの集まりなのでどうなるのかなぁと思っていたら、スタッフの人が出てきて無理やりコタツを持っていってしまいました。なんとなくためになった気もしたし、まぁいいんじゃね、てな感じで中村座を後にします。

横丁をぶらぶらしてると化け大購買部に石神茉莉さんをはっけんします。ご本人さんがいるところで絶対サインしてもらうんだと心に決めていたので即購入。別水軒さんへと描いていただき幸福感にひたります。カメ兄ィをまじえて再び化け市・化け座を徘徊、怪作戦というところでうちわに琵琶牧々の絵を描いてもらったり妖怪尽くしさんとこで「古琵琶と竜筝」の絵を買ったり。物怪観光・天野さんのブースでしばし歓談しておりますと、去年お化け博物館に展示されていた舟幽霊専用ひしゃくのゆくえがわかりました。なにやら気鋭の某ホラー作家○さんに買い取られたとのことで・・・なんともうらやましい限りです←ちょっとほしかったらしい。

寺子屋講座「京都怪談」by ヒゲ
こんな時でもないとあんまり聞く機会がないヒゲさんの怪談(←いやご本人はその系統のイベントを多く開催してらっしゃいますがアテクシが足を運ぶことがない、という意味ネ)。最近ホラー系の小説読んでもなんだか昔ほど怖くなくなってしまってねぇ。「怖い」という感覚が薄れるというのはあんまり楽しいことではありません。ヒゲさんはちょっと語らせれば近所にニクマン買いにいくだけのことでも怖く聞かせることのできる職人さんです。やはりさすがというべきで、久しぶりに心臓がキュッとなるワクワクを感じましたョ。寝てる自身の上に首をつった自分自身がぶらさがっている、その自分が自分を覗き込み「私はどうして死んだの」と言わはった、なんて話はなかなかよろしゅうございましたデス。

横丁に戻ったりしているとどこからともなく雪女ペチカの歌声が聞こえてきます。妖怪プロジェクトがライヴをやっているんだなと、代官屋敷前へ向かいますと、ペチカは汗みずく・・・もとい暑さで体の一部を溶かしながら歌ってました。何よりかっぱかわいかったよかっぱ。ライヴ後にはカメ兄の紹介でかっぱさんと握手してもらいました。

その時背後から聞こえてきたにぎやかな祭囃子に振り返ると、ちょうど奉行所の門から百鬼夜行がはじまったところでした。横丁の照明に照らされた百鬼夜行の頭上に、霧のような雨がさぁーと降りかかります。ほんの十数間手前の代官屋敷前にいたワタクシ達は一粒のしずくにも濡れておらず、したがって人工の雨と信じて疑わなかったそれが、やがて自然の雨であることがわかりました。お化けたちのまつりをことほぐ、なんとも幻想的な自然のいたずら。そしてワタクシ達はふしぎな雨とくもりの境界をこえて、きらきら光る霧雨のけぶりに消えゆく百鬼夜行のあとを、追いかけていったのでした。


休憩中の赤鬼と握手。うーん、まつりに夢中だったのか、ろくな写真がありませんw

怪日記vol.104 お化けの祭がありました~其ノ一

2009年08月24日 23時58分45秒 | 怪日記
夏は妖怪(ヨウカイ) きらきらしてる(シテル)、とか両備グループのさわやかソングに乗せてテキトーな鼻唄を歌っておりましたら、朝夕の風になにやら秋がまじってまいりましたネ。こんな時分になるとあぁそろそろお化けまつりの季節だなぁと思うのであります。ハイ、今年もやって参りましたそのお祭、例年ですと世界妖怪会議てなことになるんですけども、大先生がそろそろ飽きてきたということで、「お化け大学校」の文化祭・「化け大祭」と名を変えて新たなるスタートが切られましたわけであります(→詳細でもないけどコチラ)。

最寄の京阪電車の駅までぶぃぃんと原チャを飛ばしますと走行距離メータがちょうど「777」になるとか不吉な予感、と思ったら有料講座のヒトツ「妖怪馬鹿のススメ」チケをおうちに忘れてきたのを思い出し取りに帰ったという、残念なイベントを一通りすませて、京都は東映太秦映画村へ。到着早々何はなくとも向かった先は、なんといっても!・・・映画村名物、スーパーヒーロー・ショウであります。すみませんねぇショウとかライダーとかもう大好きなんです。しかもシャドゥムンがでると聞いちゃあだまってられませんぜダンナo(`∀´)ノ。題して「天下大乱」とはまた今年のライダー・世界の破壊者ディケイドらしい壮大な様子に、ワックワクでむかいましたらば。これがまたもう何がしたいんだか、近年まれにみる滅裂っぷりでございましてw

会場のお友達はショウがはじまる前に、司会のお姉さんからディケイドがピンチに陥ったときの魔法のじゅもんを教えてもらうのがこういったショーではお決まり。その呪文というのがなんと。「怨敵退散」、というそこからして雲行きがおかしな具合デス。お姉さんが「おんてきー?」と叫ぶと、会場のお友達は「たいさーん」とシュプレヒコーな感じなわけですハハハ。かわいい顔してちびっこにえらい言葉を教えるお姉さんですハハハハ。4回ぐらい「おんてきー」「たいさーん」を練習しましたところで、ディケイド・ショウのはじまりはじまりー。

さて話の舞台は戦国時代とゆうてもたぶん関ヶ原前夜ぐらい。ディケイドとクウガ、この世界でのオレの役割は一体とかいうてると、いきなりイエヤスに間違われます。えぇ漢字で書くと家康ですネ、そうです天下の神君・徳川家康公を、こんなパッションピンクと黒のしましまなおよそヒトとは思えない風体のやつに、どんな視力のやつが見間違うというのでしょうか!!(←いやまぁディケイド自身もつっこんでたけど)。そしておのれ家康、とかゆうて2人を取り囲むこれまたゆうめいじんな人々が、前田慶次w 直江兼続w 石田三成w 伊達政宗ww とりあわせ的に政宗だけちょっとわかんないんですけどまぁとりあえず入れといたれな感じすかねー。

ひとまず逃げろと退散した二人のライダーをしり目に、ゆうめいじん四人組による会場のお友達を交えてのお遊びコーナーがはじまります。いうても選ばれた3人のお友達がワルモノ(=カネツグとミツナリとマサムネ)相手に殺陣をするというだけで、へへぇこの3人はワルモノですかと半笑いしながらチビッコの雄姿を楽しむ趣向。協力してくれたお友達は、これを使えばおかしが湿気らない「おかし袋のクチを留める映画村特製クリップ」をもらってましたョ。

さてさて、タイムスリップしたからにはこの時代の人と関わってはいけないというクウガとそんなの関係ねぇ(古)なディケイドの2人がケンカをしていると、「見つけたぜイエヤス、オマエの天下なんてゆるさネェ」とかヴァカ丸出しの言葉を吐きつつ現れる四人のゆうめいじん、二人をたこ殴りです。あぁ、そういえば家康(=ディケイド)vs前田・石田・直江(つまりは上杉か)・伊達、で「天下大乱」なのかなるほど・・・。

抵抗しないディケイド・クウガの2人は弱る一方。そこへ走り出たのがおんてきのお姉さんであります。まさかそんな今がその時なんですかーw?と思ったらほんとにまさかなことが起きましたw「みんなー、ディケイドがやられちゃう、魔法のじゅもんをいうよー。おんてきー?」「たいさーん…」て、えぇぇそんなこというたら全国のレキジョな皆さんにおこられませんかーな4人組がおんてきぃ(°Д°;)?

会場のお友達にパワーをもらったディケイドとクウガ、はじかれる4人組。すると4人組が突如として苦しみはじめます。どうしたどうした、様子がおかしいぞぅと身を乗り出すと、何とゆうめいじん4人組、あくの仮面ライダー達にとり憑かれていたようです、よかったちゃんとおんてきだったー。4人のワルモノはBlack代表シャドゥムン、響鬼代表カブキ、龍騎代表王陀、ブレイド代表カリスであります。なんでもこの4人のライダー、ディケイドをこの時代に飛ばしてひと思いにやっちゃおうと思いついたらしい。こんなことだろうと思ってたぜ的に不敵に笑うディケイド。通りすがりの仮面ライダーと名乗ったところで、待ってましたのカメンライドゥであります。果たしてどのライダーにライドゥされるのかしらと思ったら!

あーまーぞぉーん ティリッティティ ティリッティティー

お お ぞらに、聞いてられるかぼけぇぇぇ。うーむモヤシくんはいつのまにアマゾンのカードを手に入れてたんだ知らなかったぜモヤシくん(←ディケイドは平成ライダー10号ですからクウガ以降のライダーに変身することになってます)。アマゾンにライドゥしたディケイド、シャドゥムンと闘いますが歯が立ちません。それどころかシャドゥムンには「お前にオレは倒せない」と言われますアマゾン屈辱。そこでもう一度カメンライドゥです、ここでライドゥするにはこれしかないでしょう。登場したのは言わずと知れたブラックであります、はじめからそないしとけ。うきゃあ、生のヒーローショウでブラックvsシャドゥムンが見れるなんて夢にも思わなかったァ(感涙)!!・・・しかしですね。何が腹が立つってアナタ。ここまで盛り上げといてシャドゥムンのとどめをさすのが謎にクウガだったてことですよこんちくしょー。

あくのライダーにとり憑かれていたゆうめいじん4人組も黙ってはいません。正気に戻ったミツナリとかケイジとかちょうつぇぇもうライダー並み。なんとオウダとカリスをなんとなくたおしましたよ。ラスボスとなるのが響鬼代表カブキです。オレにやらせろ的に前田慶次がでしゃばります。ここまでがんばるとなると、このトンデモ具合からして慶次が響鬼とかになっちゃったりしたらどうしようとか思いましたが・・・そこはさすがになりませんでしたw おもしろくないw カブキは実にまっとうに、ディケイドとクウガにファイナル・アタック・ライドゥされました、めでたしめでたし。

・・・といくはずが!(←ルキーニ風に)。そこから無駄にブラックにライドゥしたディケイド、戦国有名人4人組やクウガといっしょに「時をッこーえーろ」のOPソングに乗せてブラック・ダンスを踊りはじめます。サビが終われば次いでアマゾンにライドゥ、お お ぞらに、聞く気にもならない感じでアマゾン・ダンスです。そして最後にディディディディケーイド、パッションピンクと黒のしましまで踊ったあと、・・・踊りきったとばかりに、またなと消えてゆかれました。ディケイドはやはり世界の破壊者でありましたデス、おんてきたいさーん。


というわけで。化け大祭会場の一角では、ライダー祭りもしっかり開催されていたですョ、というお話でありました。あ、そういえば化け大のこと全然書いてないw

というわけで、まつりは続くよどこまでも。続きは次回です。


それでもこれが見れたから、別水軒はシアワセです

怪道vol.137 昆陽の里、附けたり油返し

2009年08月14日 23時32分38秒 | 怪道
先日朝出勤したら机の上に「ご参考までに」との書置きとともに阪急電車が発行している新聞・TOKK 8月1日号がおかれてまして。ハテと紙面をめくれば、「阪急沿線・妖怪おもしろワールド」な特集が数ページに渡って掲載されていたわけでアリマス。周囲の皆様に早くからアテクシの趣味・興味を吹聴していたおかげで、デスク上はフィギュアはウーさんにアイアンロックスとアギラが加わり(アギラはブロマイドまでありますよ)、デスクシート下には妖怪天国ニッポンと草津の妖怪五十三次の世界展のチラシがはさまっているという(←全部もらいものw)素敵なことになってます。皆さんなんてよい人たちなんだ(幸)。

それはさておき阪急新聞。関西圏にお住まいのフシギ好きの皆さんは目を通された方も多いかと思いますが、紹介されている妖怪さんはヌエ・酒呑童子・茨木童子・吉兵衛狸に長壁姫、そして油返しであります。これ全部妖怪なんだwてのと同時にこれ全部阪急沿線にあるんだwてのもなかなかの発見でありましたが、アテクシの目が留まったのが、油返し。昭和の初めの頃、昆陽(コヤ)池周辺で「アブラカヘシ」の名で採集された怪火の一種で、中山寺の油を盗んだ者の魂等の説明がされるモノです。似たようなのには「油坊」(滋賀)とか「坊主火」(石川)とかがいますね、大阪ですと枚岡社に出たという「姥火」なんかも有名です。

火だという以外にはオチャオチャとかトボトボと呟くてな伝承しかないんでありますが、TOKKのイラストではなんだか黄色くて眠そうなカオをした油壺をもつ小僧のような姿でえがかれていたりしまして(→コチラ)。およそ名前に「油」とついている以外は何の共通点もないにもかかわらず、©水木プロダクションな油すましのイメージに負けましたねな感じだったりするんですが、こっそり衝撃的だったのは昆陽池が伊丹にあるということだったりしてw 伊丹って空港しかないと思ってましたスイマセンwてなわけで、油返しとそれが生まれた街を探検してみませうとばかり、ひょっこり行ってきましたわけですョ。

伊丹は猪名川と武庫川に挟まれた古くは猪名野と呼ばれた地域で、その台地上の昆陽池陥没帯とよばれる地形を利用してかの行基ボサツ様が昆陽池および昆陽施院を整備されたことにより本格的な開拓をみた地域であります。池の南を東西に西国街道が走り、また大坂道・有馬街道・中山寺への参道となる中山道が南北に交差。西国街道は近世にはいると参勤交代にも使われた交通量の多い道ですし、また街道沿いに発展した昆陽宿があるなど、付近はちょう都会だったと思ってよろしいかと思われます。

JR伊丹駅前に降り立つと、荒木村重が築いたという有岡城の石垣が残っていて、そこを中心にした総構えの町を郷町として古い街並みや酒造を再現整備してらっしゃるようで。さすが空港のある街は金持ちデスネ。伊丹は全体的に起伏の少ない平坦な土地柄、貧乏人の街めぐり好きにはうれしいレンタサイクル(一日300円)を駅前に発見したので、自転車コキコキ、いざ街へ。

どうせなら伊丹を横切る西国街道をとおってゆこうと伊丹坂まで北へ一気にかけあがり、伝・和泉式部の墓なる五輪塔にしばし寄り道。和泉式部はかかしさんの「暴れん坊少納言」ででかぱいキャラとして描かれるあの方です。墓は笠と土台が失われているものの復原すれば2mを超えるほどの大五輪塔。時代も鎌倉にさかのぼるらしくかなり立派なもんでスタ。彼女の2人目の旦那の藤原保昌が摂津は川辺の人というご縁で、伊丹はご近所ですからまぁあってもおかしくはありません。

ついでにいうと墓の所在地は、かつては高札場だったという西国街道と大坂道の辻の、ほんの目と鼻の先。また墓に隣接する空地には「八幡宮旧地」なる石碑を発見、どうやら八幡宮があったらしぃ。式部の墓は全国各地にあり、遊行する歩き巫女が彼女の伝承を語り歩いたために云々とは柳田じぃじをはじめとする方々の指摘があるわけで、猪名野の墓も母体となるものはその類のことなんでしょう。加えて街道沿いの高札場に近接した八幡宮の境内に位置する辺りをみると、かつて街道をゆく人々のために「名所」的に整備された側面もあるんでしょね。

 
伝・和泉式部の墓(左)、傍らのお堂に懸けられていた神功皇后&武内宿禰の絵馬(右)。

そのまま西国街道を西へと参りますと、千僧の集落に入ります(千僧は行基さんが千僧供養をしたことに因む地名)。そこにあったのが「天神社」なる神社でありまして、今でこそ閑静な住宅街のど真ん中にある一見何の変哲もないお社なんですが、かつては集落と昆陽池陥没帯に点在する溜池のひとつ「今池」との境界的な場所=つまりは集落のはずれに位置したそうな。天神というからにはかの道真さんが太宰府へ下る際になお社かと思いきや、祭神は大己貴というΣ( ̄д ̄;)エエッ、もはや天神地祇とかの「天神」ですらない件w 神社のご由緒書きによりますと、「天命天皇の和銅6年(今より1260年前)行基法師熊野に詣で一夕神に見ゆ 明旦其霊容を彫刻して此の地に帰り小社に遷し猪名権現として祭り」かくかくしかじか。

天命天皇・・・誰やそれはw まぁ元と天て字ちょっと似てるよねとか命と明て音が一緒だしついやっちゃうよねとか思ってあげるとして、行基さんて熊野に行ってたんだぁとかそのちょうこく見たいとか、さらにはそれが「天神社」になるんだからもう何が何だかw ちなみに「天神社」の名前を冠することになった理由は今のところよくわかりませんが、千僧の西にある昆陽宿の東西の鎮守も東天神社・西天神社(こっちはイザナミ・イザナギを一応祀ってる「天神社」)と呼ばれる神社がありまして、その辺りから考えた方がいいんでしょうかねぇ。

というわけで、お待たせしました昆陽池ですw 昆陽池陥没帯に作られた溜池は昆陽池ひとつではなく、行基さんが作ったと言われているものだけでも5つあるんだそうで。またヒトクチに昆陽池と言っても昆陽の名のつく池はかつては昆陽上池、下池(または大池)とあり、うち下池のほうは慶長13年(1608)に埋め立てられているので、現在昆陽池と呼ばれているのは上池の方と言われます。池の中央にはナゾに日本列島の形をした人工島が作られ、イッツアスモールワールド的状態。かといって人間の皆さんがその全貌を俯瞰できるような高台もなく、大空を行く鳥さんのみがその形を楽しんでいるはずデス。

怪火・油返しは大先生の「妖鬼化(むじゃら) 近畿編」にも紹介されておりますように、火は池の南の千僧の墓地から昆陽池・瑞ヶ池の堤をとおって天神川沿いに中山へぬけたと言われます。そのため中山寺の油を盗んだ者の魂であるとか千僧の墓にいる狼が灯す火だとかいうことになってますね。油返しがよく目撃されたというのは昭和35年~36年ごろに埋め立てられた池の東部分の北堤らしい。ルート的に考えると「千僧の墓地」というのは、千僧の集落と昆陽宿の間、現在は市役所や裁判所が集まる官庁街の辺りになるのかなぁ。だとすれば、油返しが通った道は、きれいにこの辺りの集落や宿の境界上を通っていくのがおもしろい。なまじ光があるだけに、街場のほうが闇を深く感じるのかもしれませんね。

ちなみに「摂陽群談」によりますと、中世以来、昆陽池の底には「一目の金魚」なるものがいると信じられていて、池のいきものは「殺生禁断」だったそうな。現在もこの「殺生禁断」の石碑は池の畔に立っています。写真写りがびっくりするぐらい悪かったのでご紹介することはできませんがw、昆陽池公園内の昆陽池センターのすぐ近くですのでぜひどうぞ。


池の西堤より日本列島をのぞむ。見えているのは四国の辺のはず。


以下はおまけ。
かつて昆陽宿の東の鎮守だったという東天神社にもお邪魔してきたんですが。東天神は入口に「健康の守護神」なのぼりがはためく少々商売けのある神社であります。境内の東側に本殿があり、西側はいやにがらんとした空間が広がるのはかつて神宮寺があったようですからその名残でしょうか。

ここの本殿裏にまわった所にみつけたのが、庚申さんがひっそり肩を寄せる間に置かれた「狢天大明神」なる石碑。関西圏でムジナとは珍しい、しかも大明神てどゆことwに俄然テンションをあげてご神職をお呼びしましたところ、しばし待たれよと奥に行かれて・・・5分、6分。山のように辞書辞典類をかかえて再登場された結果、答えは「わかりません」w 誠実が神服着て歩いてるような実にいい方だったんですがね、なんでも昭和30年代~40年代にはなかったので割と最近に持ち込まれたのだろうと。思いまするに姫路は射楯兵主神社の鬼石よろしく(→コチラ)、神社が「捨てられないけど置き場に困ったモノ」の放置場所となってる一例かと思われます。狢を明神として祀っていた個人が置いていったんじゃないかとはご神職の談。謂れについてご存じの方はご一報クダサイ。


「狢天大明神」の碑。

怪評vol.55 ディディディディケイド!

2009年08月10日 23時56分32秒 | 怪評
やぁはじまりましたねライダー祭りが。全国のライダー好きのお友達は、もぅ劇場へはゆかれましたか?アテクシ別水軒は公開翌日の日曜日に行って参りましたーo(≧∀≦)/ィェィ

「仮面ライダー・ディケイド」は毎週日曜日の超英雄時間で今年放映中の、平成ライダー10周年を記念して制作された仮面ライダーであります。そもそも「ディケイド(Decade)」とは辞書をめくればわかりますように「10番目の」などの意味をもったコトバでありますので、「仮面ライダー10号」的ライダーだと思うたらよろしい。作品は平成ライダー第1作目に位置づけられておりますアギトから昨年のキバまでの9つの世界を旅する10号くんの話。なぜに10号が旅をしているのかと言いますと、それぞれの世界のライダー同士がそのライダーの住む世界ごと引き寄せられて衝突しあい、全ての世界が滅びようとしているからなのであります。

10号ライダー・ディケイドとなるのが門矢 士(カドヤ・ツカサ)、一部愛好家からはモヤシ(門←モ 矢←ヤ 士←シ)くんと呼ばれておりますこの方、ご自身がもともといた世界がどこにあるのか、そして自分自身が何者かであるかの記憶を失っております。世界を旅することはすなわち自分自身を取り戻すことという、まぁ設定としては非常にわかりやすくありがちなんでありますが、モヤシくん、しょっぱなから謎の男・鳴滝なる人物に「オマエは世界の破壊者だ」とののしられ続けるというちょっとかわいそうな子でもあります。

で、2話完結でディケイド・アレンジされた各平成ライダーの話をへへへへと見るテイストになっております。楽しむために大事なのは、見る側が元話をひきずらないことですな。ほれ、見越し入道というお化けがおりますでしょう、各地の伝承では見上げれば見上げるほど大きくなるとかいうモノでありますが、江戸の滑稽本なんかでは男版ろくろ首みたいになって化物の親玉な設定になってたりするけども、見越しは民俗社会ではこれこれこうであってとかいちいち文句いわないですね。あれと同じ。ちがうかw(←吉田サラダ風に)

さて、このたびのライダー祭こと「オールライダー対大ショッカー」は本放送の最終回的位置づけ。最近の本放送での門矢士くんの旅がRXやらブラックやらXやらなじみのあるライダーの世界に行ってくれたおかげで俄然ディケイドの楽しみ方がわかり始めてきた(←遅)ところだったアテクシには、・・・ちょうおもしろかったですよ劇場版w というわけでネタバレ込みで騒ぎますので、すでに見た方・ハナから見るつもりのない方は今しばらくおつきあいを。まだ見てらっしゃらない方はまた次回、週末ぐらいにお会いしましょう、さようなりー。




ではではストーリーに沿って騒いでいきましょぅ。なんだかんだで自分の世界に戻れたモヤシくん、妹・沙夜と再会することで過去の記憶をあっさり取り戻します。それぞれの世界同士の衝突が加速し、すべての世界が消滅へ向かう中、最強のライダーを一人誕生させることで世界を一つにできることに。だからってライダー頂上決定戦が行われるというノリはなんか平成っぽくていいですネ。かくしてディケイド初回放送時みたいな悲壮感はかけらもないけどライダー同士が戦う状況になりますわけであります。

ディケイドvsアマゾンとかね。ゆうすけくんから怪人みたいと評される密林さんですがそんなこと言うたら真はどうなるというのはまぁいいとして、響鬼にライドゥしたディケイド、こちらは密林さんを華麗に魔化魍扱いです。と思っていたらこれは「正義のためなら鬼となるー♪」にかけているんじゃねというKR老師さすがKR老師。加えて対RX戦がもう・・・RX好きにはタマラン感じでね、本放送とちがってリボルケインがちゃんとリボルケインでブォンブォンゆうてます。またかつてのバイオライダーはドラえもん「のび太の大魔境」のオドロンドロの谷底から出てくる発光虫みたいだったのが、なんかちょういい感じにバイオっぽくなってるしw

モヤシくんがライダーの頂点に立ったところで、競技場に突如あらわれる巨大な城砦。それは大ショッカーの砦で、地獄大使とか死神博士とかジャーク将軍ら幹部が自己紹介する中、満を持して首領として登場するのが、なんとモヤシくん。モヤシくんは大ショッカーの首領だったんですねぇ、ディケイドは本当に世界の破壊者だったのでアリマス。なんかもうこの辺、祖父は見越しで姉はろくろ首、従兄弟に一つ目がおりましてなノリじゃないスか。ちがうかw ジャーク将軍も死神博士もそれぞれの世界からお前ちょっと行ってこい的にモヤシ大ショッカーに出向させられた感が満点ですネ、スルメを肴に昼間っから飲んでますしね、お前らもうちょっとマジメにやれwてなもんです。さすがショッカー幹部w

えー、そんなわけでモヤシくん=大ショッカー首領な有様を眼前にしたゆうすけくんとなつめろんはショックすぎてヴチキレます。モヤシくんはぶぃぶぃ世界征服しちゃうぜと思ったら、引きこもりな妹・沙夜が自分をおいて出て行ったモヤシくんを逆恨み、門矢家の執事な月影さん(シャドゥムーン←新首領)にそそのかされて大神官ヴィシュヌになりまして、モヤシくんを大ショッカー首領の座からひきずり落とします。大ショッカーからもなつめろん達からも見放されたモヤシくんの運命やいかに。

いじけるモヤシくんの前に現れるのが結城丈二ことライダーマンであります。この場でモヤシくんを説教できるのは歴代ライダーでも結城さんしかいないわけです。Gakct演ずる結城さんに、過去の過ちから立ち上がれ、ライダーたるものいかに孤独であろうと戦いを忘れてはならぬとしばき説教されるモヤシくん。はたと目覚めて立ち上がります。・・・このシーンがなんともすばらしい。孤独を吹聴して戦う平成ライダーはいくらでもいましたけども、モヤシくんはここに至って「健全な孤独」ともいうべき昭和の空気を身にまとうんですねぇ。あぁこいつは本当に「ライダー」になりやがった、と思った瞬間でありました。アテクシはそこに平成と昭和の一体化するサマを見たように思ったんですョ。

あとはもう、みんなで倒そう大ショッカー、な怒涛のラストへ一直線です。サイクロンに乗って飛び出す1号、2号、V3。1号、2号が、互いの顔を見据えてうなずくその姿、これはまさに「昭和のうなずき」であります響鬼チームにだってできないゼ。繰り出されるダブルキックは番宣で出るとわかっていてもこみあげるものがあります。モモは俺「達」の必殺技!なんて泣かせることを言うてくれます。さらにはこれがウワサのキングダークだ、そんでもってでっかいライダーだ、うわぁほんとに全部出て来た、みんなカードだ、ちょうファイナル・アタック・ライドだオール・ライダー・キィーッックだカッケイイーーッッ!!←大興奮w

ライダーはアレですね、やはり先輩ライダーにどつき叱られて成長せにゃなりませんね。てつをとライダーマンに説教されたディケイドはだからよいライダーになれたんだと思います。なんかこれで世界はひとつになるぽいので、今後は前回ライダーの登場が再び常態化するとウレシイなぁと思ったり。もう1回見てもいいなぁと素直に思ってるアテクシでありますが・・・全然期待してなかったものほど点数が甘くなりがちというワナに陥ってるとこが多分にあると思いますので、生暖かい目で見てやってくださいw


あ、シンケンジャね。あれはハナからおもしろいハズと思って見ますから思ったとおりおもしろかったのでおもしろいですょ←3Dじゃないのを見てるのと予想外にディケイドにテンション上がったせいもあってちょっと記憶にウスイw

RX以来の先輩ライダー大集合、皆さんもぜひ劇場へお運びください。