日伊文化交流協会

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映画:『007慰めの報酬』

2009年01月31日 14時05分56秒 | おすすめの映画
さて、「007慰めの報酬」ですが、単純にどうだった?
と言う評価では五段階評価で☆☆☆☆☆がつくぐらい面白かったし、ここ数年の007の中でも特に良かったと思うんです。
だ・け・ど
がっちゃんね、これが年を取ったということなのか、

まず画面のスピードの速さに目が追いつかなかった。
登場人物の中でイマイチその背景が把握できなかった。
殴ったり蹴ったりするシーンが多くてちょっとしんどかった。
ボンドガールに余り色気を感じなかった。
凝ったメカが登場せず残念だった。

この007の映画公開にあわせて、ここ2週間ぐらいの間に、

「ゴールデン・アイ」(主演/ピアーズ・ブロズナン)
「リビング・デイ・ライツ」(主演/ティモシー・ダルトン)
「ユア・アイズ・オンリー」(主演/ロジャー・ムーア)

と次々と古い007の作品がテレビで放映していました。

私はドクター・ノウから今まで全ての007作品を見ているのですが、最近見たこの3作ではやっぱりユア・アイズ・オンリーが面白かったんですよねぇーーー。
まっ、つまりは昔の007に
郷愁を感じてるってことなんだと思います。

これが年を取ったということなんでしょうね。

昔の007ってね「敵」が明確だった。
膝の上に猫を乗せて、手しか画面に映らなかった悪役の時代。
海で殺すときは「サメに食わせる」のが決まりごとって感じで、アクションはほとんどがスタントで、殴りあうシーンもそんなになかった。
まっいわば冷戦時代は描きやすかったわけですよ。
結局西側からみた東側っていう設定でしたでしょ。
で、その後そういうワケに行かなくなったんですが、
それでも、
ソ連のアフガニスタン侵攻だったり、チェチェン問題だったり、北朝鮮問題だったり、手を買え品を代えやってきたわけですが、さすがにイスラム諸国を敵に回すことはできないし、イスラエル問題は無理。
ってところで、メディアとかまぁ色々な社会問題を取り入れつつ、描くとなると敵がひとりじゃなくなる。
そういう複雑さも醍醐味の一つなんでしょうが、

007は水戸黄門
(ここは「遠山の金さん」でも、「大岡越前」でも、「必殺仕事人」でも好きな時代劇の名前を入れて下さい)

みたいなものだと思っているので、逆にわかりやすーーーい勧善懲悪でいいような気もするんですよねぇ~。
そこまで007に期待してないっていうか。
しょせん娯楽映画ですから。

昔の・・・
とは言いませんが、がっちゃんがだんだん面白くなくなってきたのは、タイトルの意味が余りよく解らなくなったころぐらいから。

英語の苦手ながっちゃん(詳しくはを右側の自己紹介(?)のカテゴリをクリックしてね)は、

リビング・デイライツ
トゥモロー・ネバー・ダイ
ワールド・イズ・ノット・イナフ
ダイ・アナザー・デイ

みたいに、タイトルの意味がイマイチよく解らなくなってしまったころからかもしれません。

その意味では、今回ひさびさにちゃんとした邦題がつきました。
「慰めの報酬」いいですねぇ~
ものすごく詩的なタイトルだし、文字数と言い、字面と言い、その印象と言い、バツグンです。

そうそ、やっぱりね邦題って大切ですよ。

「ロシアより愛をこめて」
「007は二度死ぬ」
「ダイヤモンドは永遠に」
「死ぬのは奴らだ」
「黄金銃を持つ男」
「私が愛したスパイ」

タイトル聞いただけで、どこが舞台で、どんな武器を使って、ボンドガールは誰で、って思い出すんですよねぇ~
まっ子供のときに見たから、印象が強いだけかもしれませけど。
昔は娯楽が少なかったし、あの007特有のゴージャス感って日本ではありえない感じだったですからね。

えっとまだ長くなってすいません。
でね、近年の007の特徴としてはまず女性が強くなった。
縛られて、

「ジィエィムゥズゥーーーーー」
って叫んで助けを求めるっていうシーンがどんどん減って、

女性も戦う。って感じ?

その意味では昔みたいに、スタイルはバツグンだけどあまりオツムがよろしく見えないパツキン女じゃなくて、アクションもできる女優さんが出てきましたよね。
なんですが・・・
やっぱりお色気シーンがないとサビシイ。
水戸黄門で、「由美かおる」がお風呂に入らないみたいな感じでしょうか。

あっ、そうそう今更ですが、何故ブログにイタリア映画でもないのにこれを書いたかというと、ロケ地にイタリアも含まれていたからです。
でも実はイタリアってしょっちゅう舞台になってますよね。
久々にみた「ユア・アイズ・オンリー」もコルティーナダンペッツォがロケ地に含まれていましたし、前作のカジノ・ロワイヤルはヴェネツィアでしたね。
今回、カッラーラとシエナ。さらにもう一箇所映ったんですが、そこの名前を忘れちゃいました。

最後に蛇足ですが、「慰めの報酬」を見る前に、前作の「カジノ・ロワイヤル」を見ておくことをオススメします。実は続き物になってます。
がっちゃん「カジノ・ロワイヤル」は飛行機の中(それもイタリア語)で見て、さらに、イヤホンの調子が悪くてブチブチ切れるものだから、セリフの大半がよく解らなかったんですよねぇーーー
まっそれはイイワケで単にイタリア語の能力不足ですけれど、今回の慰めの報酬も日本語でも見ても、あとで友達と「えっと・・・〇〇は誰だっけ?」ってあとで何度も確認しなくちゃいけないぐらい複雑な話なので、どだい外国語で見て解るはずがなかったのかも。
つまい、前作をそんな感じでしか見てないまま、本作品を見ちゃったこと、今激しく後悔しています。
本当にもう一回ぐらい見なきゃちょっと解らないこと幾つもあります。

長くなってすいません。ついでにクリックしていっておくれやす~

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
同意!! (MAU@)
2009-01-31 20:25:45
いやもう激しく同意です~。
007は昔のほうが断然良かった!!
最近のは、全然見る気がしません。
もうやめちゃえばいいのに、って思います。
映画は、お金かけてるからイイモノ、では
決してないです。
ついでに言えば「言葉がよくわからないから、
おもしろくない」でも、ないです。
いい映画は、どんなジャンルでも必ず引き込まれますもん、最初の10分で。
人によっても感じ方が違いますし、いい映画にあたるには
数をこなすしかないですね~。
お気に入り007は (Gatto)
2009-01-31 20:33:20
私のお気に入りはムーンレイカーです。
冒頭いきなり飛行機から落とされるのはかなりインパクトがありました。
その後に続く話も荒唐無稽で、ロケ地もアクションも盛りだくさん。お得感が強いです。(笑)もう80歳を超えるお年だそうですが、ロジャームーアって、好きなボンドでしたよ。
好きです! (komomo)
2009-01-31 20:39:39
って私の場合007シリーズも好きだけど ブロスナンが好きなので...
先日のTVの再放送で あ...イタリアって思いました

水戸黄門に例えるとは がっちゃんさん恐るべし
でも言われてみれば納得

私はスピード感がある映画しか見れないタイプなので
楽しめるんだろうなぁ...
実生活で体験できることは 映画で見る必要性を感じないので
見る映画は自ずと限定されています
ここ数年の一番は ロードオブザリング なのですが
もっとスピード感ありますか?
明日¥1,000ですよね...見てこようかなぁ
Unknown (infoitalia)
2009-02-01 01:23:38
がっちゃんさん、「007慰めの報酬」ご覧になったのですね。イタリアもロケ地になっているということを知って、映画が公開になったら絶対に見に行くっ!と思っていたのですが、どうやら去年11月頃から忙しくて・・気がつかないうちにイタリアでの公開が終わってしまったみたいです・・(?)ええええ???と言う感じですが。。どうして気がつかなかったのか、謎です。残念~。ところでロケ地はガルダ湖も使われていたようですよ。過去ブログに書いた記事があるのでこちらにトラックバックしてみていいですか?
お返事(その1) (がっちゃん)
2009-02-02 10:41:07
☆MAU@さまへ☆
前作「カジノ・ロワイヤル」については、根本的に、バカラなのかポーカーだったのかよくわからないんですが、そのカードゲームのルールを知らなかったことが結構大きかったと思います。
カードで莫大なお金が行き来する緊張感の中で、何のカードが一番強くて、今相手より有利なのか不利なのか、カードを見ても全然わからなかったんですね。ルールをしらないままゲームを見てるみたい。
それも大きかったかなと。
それにしても今回、続き物ってわかってたらもうちょっと予習したんですが、残念です。
もう一回ぐらい見に行かないと・・・
お返事(その2) (がっちゃん)
2009-02-02 10:46:54
☆Gattoさまへ☆
>私のお気に入りはムーンレイカーです。
>冒頭いきなり飛行機から落とされるのはかな
>りインパクトがありました。

ほほーーー。
公開当初は、007も遂に月へ行くなんて、ちょっとやりすぎかとか、ネタ切れか。
なんてささやかれたものですけれど、確かにあれは面白かった。あの月面でピョーンピョーンって跳ねるシーンとかよかったですよね。

でもいっつも思うんですが、テレビでやたら再放送される007とまったくされないものってありますよね。
あれはなんでなんでしょう・・・
古いところでは「ゴールドフィンガー」はなんどもやったけれど、「女王陛下の007」はあんまりだったり。
「ムーンレイカー」もそうですね。

>ロジャームーアって、好きなボンドでした
>よ。
あっわかります。
ショーン・コネリーってすごくアクが強いし、そのイメージでロジャー・ムーアになったすぐのころは、ちょっと優男っぽく見えたんですけれど、日本人には、胸毛モジャモジャのショーン・コネリーよりも、ロジャー・ムーアのほうがソフトな感じでより馴染む気がします。
お返事(その3) (がっちゃん)
2009-02-02 10:57:11
☆komomoさまへ☆
>ここ数年の一番は ロードオブザリング なの
>ですがもっとスピード感ありますか?

スピード感だけで比べるとビミョーですね、ただ、私は007に軍配をあげるかしら。
なんでかっていうと、ロードオブザリングの場合は、基本的にCGだから・・・
実写のスピード感とは違うと思うんですよ。
その意味では逆に思う人もいるかもしれませんが。
私はね、あのロード・オブ・ザ・リングはちょっと許せなかった。
最初から続き物って知ってる人にはいいけれど、知らずに行くと、あの途中で終わる映画はひどいんじゃないかと。
ハリー・ポッターの場合は一応その話の中で完結しますよね。やっぱり映画の場合は、ドラマみたいにはい、来週。ってわけじゃないから、最初からマトリックスみたいな続き物であっても、一応その一話ずつの話の中でまとめてほしい。って思いました。
なんかロード・オブ・ザ・リングは私にとっては、ファイナルファンタジーとかドラゴンクエストみたいでした。
結局のところ、各々の面で火とか、水とか、氷とか、地底とか、そういう場所で戦って、最後に必ずボスキャラが出てきてそれを倒せばクリアみたいな。
って第一章しかみてないくせに、こんなこというべきじゃないんでしょうけれど。
きっと全てみたら違うんでしょうね。
あっごめんなさい。好きな映画って描かれてるのになんか悪口でした。
きっと原作の指輪物語を知ってるだけに、あれを映画化するのにきっとちょっとした抵抗感があるんでしょう。
その意味では、ナルニア国物語は、かなり原作に忠実でした。もともと、話の長さから言って、原作を割愛せずにそのまま全て描ける長さなんだと思います。
でもあれも、第2作で止まっちゃいました。ナルニアの場合は、もともとの原作の中で、主人公が変わっていくので、映画の中でも子役を変えることが出来るんですけれどね。続きやらないかなぁーーーー
お返事(その4) (がっちゃん)
2009-02-02 11:03:02
☆infoitaliaさまへ☆
>映画が公開になったら絶対に見に行くっ!と
>思っていたのですが、どうやら去年11月頃か
>ら忙しくて・・気がつかないうちにイタリア
>での公開が終わってしまったみたいです・・
>(?)ええええ???と言う感じですが。。
>どうして気がつかなかったのか、謎です。

るなさんのブログで、確かシエナでの撮影が行われていたのは6月か7月ぐらいと書かれていたと思うんですが、イタリアではすでに公開が終わったなんて、ものすごい早く編集が終わったんですね。

>ところでロケ地はガルダ湖も使われていたよ
>うですよ。過去ブログに書いた記事があるの
>でこちらにトラックバックしてみていいです
>か?

トラックバックどうぞどうぞ!!!
ガルダ湖だったんだーーー
言われて見ればそんな雰囲気もあったかな。
引退したスパイが余生を送る場所として、イタリアの〇〇〇って地名が出たんですが、その地名に心当たりがなくて、イメージ的には、地中海に突き出た半島の先。みたいな感じだったのでどこかなぁーーーー
って思ってたんですが、ガルダ湖だったとは。
ありがとうございました。
いえいえ (komomo)
2009-02-02 11:38:30
構いませんよ~
それこそ好きずきなので いろんな意見あるはず
私は常に画面が動いているものが好きですね~

じゃあ 『 ライラの冒険 』 も がっちゃんさん駄目だわ
私でさえ 『 あの終わり方って? 』 って思ったし
友人も同じ感想でした

2作目の始まり方にも寄りますが 終わり方としては不完全燃焼でした
結局 007 見られず...そのうち見れると良いのですが...
お返事(その3の続き) (がっちゃん)
2009-02-03 11:25:19
☆komomoさまへ☆
『ライラの冒険』って言う映画しりませんねぇーーー
とにかく、なんか主人公がどうなったのかよく解らないのって見てて「へっ?」ってなっちゃいます。
そうそう、「ハリーの動く城」でしたっけ?
タイトルさえもうおぼろげ・・・・
あれも何がなんだかわからなくて、誰か私に解説してくれーーーーって叫びそうになりました。
映画って基本的には、映画館で一回しかみないものだから、繰り返し見るうちにそのよさがわかるようになる。って言うより、一発で解る明快なもののほうが好きです。
あっでも色々な複線が張ってあって、最後にちゃんと繋がって、そうだったのか。
って思えるのも好きです。あんまり複雑すぎると、(私にとってのマトリックス)ちょっと付いていけないけれど、古い映画で、印象に残ってるのは「カサンドラクロス」って言う鉄道の話です。
ここ数年の間で言うと、あれがよかったんだけど・・・えっとタイトルが・・・
主人公の名前さえ・・・
あぁこうしてボケていく。

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