日伊文化交流協会

イタリアに関する色々なこと(旅行、料理、語学、本、映画など)を書いています。ブログをお持ちでない方のコメントも大歓迎!

9月に読んだ本

2009年10月05日 01時04分55秒 | おすすめの本
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  ヨーロッパ在住の日本人によるブログ

   三つともカエル色で統一

今月は読書量が少なかった・・・
仕事が忙しいときでも、そういう時は電車に乗っている時間に読むから、基本的に読書量は落ちないはずなんだけれど、本を買いに行く暇がなくて、それで、イタリアンフェアの期間中、毎日読むものがなくて困りました。

まったそんなことで、とりあえず読んだ順から書くと

「とりあえずビール」 端田晶
「陽気なギャングの日常と襲撃」 伊坂幸太郎
「ウーマンズ・アイランド」 林真理子
「マグマ」 真山仁
「陽気なギャングが地球を回す」 伊坂幸太郎
「凍りついた香り」 小川洋子
「死神の精度」 伊坂幸太郎
「月下の恋人」 浅田次郎
「秋の森の奇跡」 林真理子
「夜市」 恒川光太郎
「雷の季節の終わりに」 恒川光太郎

なんかこうしてみると、今月はまさにコータロー月間。
伊坂幸太郎と、恒川光太郎で、5冊もあった。

なるべく読書は偏らないように、自分が知っている作家の新刊が出たら、それ以外にもう一冊知らない作家か、あまり読まない作家とかを加えるようにしているんですが、例えばある一冊が面白かったら、立て続けに買う。ってことはよくあります。
例えばそれは「奥田英朗」月間だったり、「桐野夏生」月間だったり。「篠田節子に」凝ったこともあるし、「角田光代」がいいと思ったり、「石田衣良」が好きとか色々あるんですが、思い返せば、小学校5年生のとき、五木寛之の「ゴキブリの歌」を読んで以降、五木寛之の最近のエッセイ以外、小説は全て読んでるし、そういうものなんだと思っています。
自分の読書傾向を人に知られるのは、実のところ恥ずかしい気持ちもあるんですが、逆にオススメがあると、人に教えたくなる。そういうのもあって、今月もオススメ本をご紹介しちゃいます。

はずれなく面白かったといえるのは、やっぱり伊坂幸太郎
「陽気なギャングの日常と襲撃」は、「陽気なギャングが地球を回す」の続編で、最初はそのことを知らずに読んだんですが、続編であることのイヤミな部分がなく(ありがちなのは、「ホラ、もう前作を読んでくれた人は知ってるハズだよね」っていうようなふり)もなく、楽しく読めただけに、逆に前作が読みたくなって、あとで買いました。

「とりあえずビール!」は先月、「もやしもん」の8巻が出たので、それとあわせて読むとより楽しいかも。あっ、「もやしもん」は主人公の男の子が菌が見える特殊な体質である。と言うとても楽しいお話です。アニメにもなったんですよ。あっちなみに「もやしもん」はマンガです。マンガを読書数とは数えないけれど、でも本題には計上するから、これも毎月かなりの量を買っています。


で、年々筆力が落ちていると残念に思うのが、林真理子。
この人の露悪的なところって好きだし、いわゆる女の持っている裏の顔っていうか、本音と建前を書かせたら天下一品って思うんだけれど、文体がねぇ~
妙に、文語体を意識しているのかなんなんでしょう。
文学賞の選考委員をしているので、その時の書評とかものすごく簡潔で、素晴らしい文章で、読んでほほぉーーーと思うのだけれど、
このところの林真理子の小説で目に付くのが、

   「大層」

例えば、「そのディナーでは、毎回とても高級なワインが出される」と書くよりも、「そのディナーでは、毎回大層豪華なワインが供せられる」とするほうが、格調高い文章になるんですが、その「大層」が同じページに複数回登場するとゲンナリしちゃいます。
あと話し口調も妙にねっとりしているというんでしょうか・・・
小説の中でいちいち主語をいわずに、話し手が誰かをわからせるためには、語尾の「~だわ」「~だろう?」と言うことで、女性か男性かをあらわす必要があるにせよ、ちょっとシツコイ感じがするんですよ。
今毎日新聞の朝刊に連載している「下流の宴」は面白いのになぁーーーー

では、この中で今月面白かった本はと言えば、



「マグマ」 真山仁


   と


「夜市」 恒川光太郎

この2冊です、たぶん今年のがっちゃん的ブック・オブ・ザ・イヤーに入る本です。
「マグマ」を書いた真山仁は、「ハゲタカ」の作者。
その勢いのまま、地熱発電に絡む利権や政治的な圧力、世界的視野に立ったときのエネルギー問題など様々な視点から丁寧に書き込まれていて、本当に面白かったです。っていうか、この小説に書かれていることがある程度事実だとしたら、この政権交代で、資源の乏しい日本のエネルギー事情に光明がさすんじゃないかとさえ思いました。

「夜市」はお友達が面白かったと、プレゼントしてくれた本ですが、イヤコレがまたホント。3回ぐらい読み直しちゃいました。その理由はワケが解らなくてとか、そういうんじゃなくて、もう一回その情景に浸りたい。と言うか、あと最後に繫がる様々な事象をもう一回確認したいとか、そういう気持ちで読み直しました。

この本に寄せた、東雅夫氏の解説の中で、『夜市』が2005年度第12回日本ホラー小説大賞を受賞したときの選考委員の評が一部抜粋されてあり、その選考委員の一人だった林真理子の言葉が秀逸。(この人ってホントこういうもの書かせたらメチャすごいんだけどなぁ~)


幻想的な美しさをかもし出す無駄の無い文章、叙情的ではあるが、余分なセンチメンタリズムに陥らない知的な文章である。


まさにそんな感じ!!
ほんと、私ごときではとてもとてもこの小説の良さを上手く表現できないので、とにかくオススメってことでまとめさせていただいて・・・

これじゃどうよかったのか全然わかんない。とお怒りの方は、以下に抜粋した、東雅夫氏の解説をご覧下さい。

 作者の文章には、奇を衒った表現や難解な語彙など、まったくといってよいほど、見当たらない。レトリックに凝るタイプではないのだろう。作中で用いられるここの言葉自体は、いたって平明で、誰もが思いつきそうなありふれたものばかりなのに、それらが最新の手つきと芳醇なインスピレーションで組み合わされることによって、誰も思い描いたことのないような、この世ならぬ奇妙な輝きを放つ世界が活き活きと描き出されてゆく過程は、なにやらん魔法か幻術の類を見せられているかのようだ。
 とりわけ私が驚嘆させれられたのは、、その文体が内包する不思議な濃密さ---。今仮に「異界の密度」とも呼びたくなるような感触にあった。
 たとえるならば、ごく限られた描線と墨の濃淡によって広大かつ豊穣な空間を一幅に幻成させる水墨画さながら、恒川光太郎の文章は、いつもその背後に、計り知れない幽暗な異界の奥行きや、そこに息づく異形のモノたちの蠢動を、まざまざと読み手に感じさせてやまないのである。


もうこんな風に書かれちゃうと何もいえません。

そうそう、最後に先日、「素数たちの孤独」を絶賛したがっちゃん。
アマゾンなんかで見ると、この本を買った人には、って言うお勧めに必ずと言っていいほど、「博士の愛した数式」(小川洋子著)が出ていて、今回読んだ「凍りついた香り」は数式は出てこないのだけれど、小説世界の中における透明度は同じようが感じを受けました。
これは好き嫌いが別れる小説かもしれないけれど、通勤列車の中よりも、夜静かに一人で読むことをオススメする本です。




にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  ヨーロッパ在住の日本人によるブログ

   三つともカエル色で統一


最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まずはがっちゃんさんの読書量に、 (aki)
2009-10-05 08:10:21
目が点でした。凄ッ!
読書をしない国民に選ばれるイタリア人の何年分かを1ヶ月で、という感じかも?ですかネ。
と言ってもイタリア人のことはバカにできない程
ここ最近読書をしてない気がするワタシですが五木寛之の名につい反応して出てきました! まずは主人公が皆カッコ良すぎる!でしかも五木小説を一冊読むとその
内容の中でいろんなことを知ることに
なり凄いお得感を得られる、なんてのは
もちろんのことなのだけど、何気にイタリアやイタリア人、イタ車が出てきたりする小説では
その表現が”うゎ~裏の裏の裏を言ってくれちゃうよな的”でまるで在住?の
ような表現が凄くて鳥肌もので(?)読んでしまいます。五木小説は絶対にイタリア人に受ける!と思ってる一人なんですケド・・・
反応が思わずクドクなりそうなんで
この辺で失礼します~(苦笑)
そして恒川光太郎小説読んでみたくなりました!


返信する
お返事(その1) (がっちゃん)
2009-10-05 12:45:02
☆akiさまへ☆
>読書をしない国民に選ばれるイタリア人の何
>年分かを1ヶ月で、という感じかも?

いやいや、読書をしいのは日本人も同じですよ。
最近思うのが、読む人と読まない人の二極化がどんどん広がっているように思います。
私はだいたい年間の読書量が200冊ぐらい。
ここに書くのは手元に本がちょっとあるからかけるのであって、それ以外結構本屋で立ち読みで文庫本を一冊読みきっちゃいます。
ダンナに言わせると、「それは万引きと同じだ。」って言いますが、年間10冊も本を読まない人に比べたら、私が本屋に貢献している金額なんてすごいものがあるので、(たぶん20万弱)いわゆる一割分の値引きと思って、立ち読みで済ませることあります。で、その作家が気に入ったら他の作品を買う。って感じですね。

>五木寛之の名につい反応して出てきました!>まずは主人公が皆カッコ良すぎる!でしかも
>五木小説を一冊読むとその内容の中でいろん
>なことを知ることになり凄いお得感を得られ
>る、なんてのはもちろんのことなのだけど、
>何気にイタリアやイタリア人、イタ車が出て
>きたりする小説ではその表現が”うゎ~裏の
>裏の裏を言ってくれちゃうよな的”でまるで
>在住?のような表現が凄くて鳥肌もので
>(?)読んでしまいます。

わかります。逆に五木寛之の小説に登場した舞台があまりにステキすぎてそれを楽しみにしていったらガッカリした。ってことがあります。
でも、ホント世界中登場しますね。
イタリアを舞台にしたものも、フランチェスカの鐘っていう短編小説集の中に登場したような気がします。
あと北欧とかね。以前五木寛之が、コペンハーゲンだったかなぁ~港で、水揚げされたばかりの海老のカラアゲを新聞紙を筒型に巻いた物に入れて売ってて、その海老の殻を海に弾き飛ばしながら食べる。ってシーンを読んだとき、もうそれだけで北欧に行きたくなっちゃいましたから。
五木寛之はあまりにステキな作品が多すぎてどれって決められないんですが、

「青ざめた馬を見よ」で、直木賞を撮った直後や、「戒厳令の夜」などのいわゆる社会派の作品群

そして、四季奈津子、波瑠子、布由子、亜紀子、に代表される女性を主人公にした作品群。

ソフィアの秋、遥かなるカミニト、ヤヌスの首、ガウディの夏など、海外を舞台にした作品群。

疾れ!逆ハンぐれん隊シリーズみたいな、ちょっとハチャメチャコメディみたいな作品群。

断筆宣言するたびに毎回新たな手法で新たな視点で生み出される作品は本当に素晴らしいと思います。

がっちゃん的ベストファイブはとてもとても決められないとおもいつつ、今本が手元に無いにも関わらず、題名から内容まで鮮烈に覚えている作品として、

野火子(私が読んだときはこれでしたが、その後他の出版社からは、『野火子の冒険』になっていました)これを読んでちょっと人生が変わったっていうか、この小説ではものすごく貧しい生まれの少女があるとき全てをリセットして新たな人生を歩もうとする話で、中学生ぐらいのときに読んだので、衝撃がすごかったです。

「燃える秋」この作品は確かペルシャ絨毯が登場したと思うんです。なんせ30年ぐらい前の作品だからちょっと記憶があやふやだけれど、でこれ以外にも、五木寛之って、ボヘミアングラスとか、北欧の家具とか、そういうものすごく高価な舶来物についての話がいくつかあって、外国への憧れみたいなものを掻きたてられました。

「冬のひまわり」こういう純愛ものがいくつかありますよね。あと「雨の日には車をみがいて」タイトルが最高!
その上、「晴れた日には鏡をわすれて」は全く違う作品だったのでビックリ。

そして、おっしゃる通り海外が登場する作品もどれも素晴らしくて、「ガウディの夏」を読んではスペインに行きたくなり、「白夜のオルフェ」を呼んでは北欧に憧れって感じでした。

あと、そういえば
ドイツ車のエグゾースト(排気音は)騒音だけれど、イタリア車のエグゾーストはサウンドだ。

と言う五木寛之の言葉、忘れられないです。
返信する
Unknown (emi)
2009-10-05 20:41:36
akiさんもおっしゃっておりますが、私もがっちゃんさんの本を読む量にびっくり!がっちゃんさんは本を読まれるのが大好きとおっしゃっておりましたが、これだけ一ヶ月で読まれるなんて、本当に凄いです!たくさんお勧めの本を上げてくださった中で、お話を聞いて私はこの夜市 っていうのを読んでみたくなりました!
がっちゃんさんは3回も読みかえされたなんて、本当凄すぎです。
私は本を読むのがメッチャ遅いので、いつ読み終える事か・・・

あ、それからもうひとつがっちゃんさんにお聞きしたかった事があります。
ちなみにイタリアンフェアでは写真の方は展示されていたでしょうか。別にされてなかったとしても問題まったくないのですが、ちょっと結果が気になっておりマスのでご報告お待ちしております。
返信する
Unknown (maron)
2009-10-06 13:01:13
ひと月にこれだけ読むって凄いですね!
私は・・・恥ずかしながら、3冊~4冊です。
それもかる~い奴を(笑)
母が読書が好きで、年中図書館から本を借りてきているため、私も同じものを読んでいます。
でも、母が選ぶのでちょっと渋め(笑)
御宿かわせみ、とか、居眠り磐音、とか時代モノが多いです。

五木寛之さんの本、読んでみたくなりました!
書かれていたコトバまで覚えているなんて!
以前、観光地や展覧会の掲示を覚えている、という話の時もビックリしましたが、本の中のセリフまで覚えているなんて。しかもこの冊数読んでるのに!凄いです。
私はニワトリさんなので、すぐに忘れてしまうんですよ~
その時は、いたく感動した氣になっているんですけどね(笑)

私は、服部真澄とか真保裕一、ロバート・ゴダードなんかを読んでいます。
それにしても、がっちゃんさんの幅の広さは素晴らしいですね~。
返信する
お返事(その2) (がっちゃん)
2009-10-06 16:29:44
☆emiさまへ☆
>akiさんもおっしゃっておりますが、私もがっ
>ちゃんさんの本を読む量にびっくり!

いえいえ、私は単なる活字中毒なんですよ。
おまんじゅうの栞でも、電車の吊り広告でも字があればとりあえず読んじゃう(日本語限定)
だから、海外に住めないなぁ~って思います。
シンガポールとか、街中に普通に日本の本屋さんがあるような場所だといいんですが、イタリアみたいに取り寄せも難しい地域だと辛いですねぇーーー
ホント3日何も読むものがないと、イライラしちゃいます。旅行先へも必ず何か読むもの持って行きますし。
あっでもイタリア旅行中は大丈夫ですが・・・

あとイタリアアンフェアの写真のことは、メールでお返事させていただきますね。
返信する
お返事(その3) (がっちゃん)
2009-10-06 16:41:51
☆maronさまへ☆
>母が読書が好きで、年中図書館から本を借り
>てきているため、私も同じものを読んでいま
>す。
>でも、母が選ぶのでちょっと渋め(笑)
>御宿かわせみ、とか、居眠り磐音、とか時代
>モノが多いです。

うちの母もそうですよ。川蝉シリーズ結構呼んでいます。でも平岩弓枝って、時代物は面白いんですが、現代物を書かせたら、それって時代設定は、大正ですか?昭和初期ですか?って感じがするぐらい古臭い・・・
最初はそれを狙っているのかと思ったんですが(逆に10年たっても古びない)そうじゃないみたいです。

>五木寛之さんの本、読んでみたくなりました!
>書かれていたコトバまで覚えているなんて!

いえいえ、それほどでもないんですが、たぶん私が最初に読んだ大人の小説だからだと思います。
今思い返しても私の読書のスタートはかなり早く、小学3年生のときに、アガサ・クリスティーの「パーカーパインの事件簿」を読んで以来、ミステリーにハマリ、その後、小学校高学年から、五木寛之に嵌ったので、一番多感な頃に読んでいるからきっとよく覚えているんだと思います。
逆に最近は、読んだ本の内容も全然覚えてなかったり、作家の名前がなかなか覚えられなかったりで全然記憶なんて当てになりません。

>私は、服部真澄とか真保裕一、ロバート・ゴ
>ダードなんかを読んでいます。

ロバート・ゴダードって読んだことなかったんですが、さっきちょっとググって見たところ面白そうな作品がたくさんあったので、是非これはこれはと楽しみにしています。
こうやって、人から教えてもらうのも楽しみの一つです。

ちなみに、私がもう本当に今の高校生とか大学生とか若い人に読んでほしいって心から願っているのは、
「十二国記」小野不由美
です。
もう本当に私は何人に勧めたことか・・・
もし、ちょっと興味がある場合は、かならずこの順番に読んでくださいね。
一巻とか二巻とか数字になってないし、それぞれ独立した話なんですが、この順番で読むことによって、十二国の世界が繫がるので・・・

月の影 影の海
風の海 迷宮の岸
東の海神 西の滄海
風の万里 黎明の空
図南の翼
返信する
Unknown (あね)
2009-10-07 13:12:32
謎解き、ミステリーも好きだけど、ホラーも結構好きなのでこの「夜市」は面白そうだなぁ。
それにしても、毎回この読書の量は素晴らしい。伊坂幸太郎は友達が全部読んでいて、一度読んでみたいなぁと思っているんですが、まだ手を伸ばしていません。と思ったら、「死神の精度」は先日DVDを借りてきて見たやつでした。

それと私も「十二国記」シリーズ全部持ってます。ストーリーも面白いし、ハッとさせられる言葉が多くて、何度か読み返したものもあります。あと「黄昏の岸 曉の天」は読まれましたか?この後に「魔性の子」も読むと背景がよく分かって面白いです。あとは短編集で「『華胥の幽夢」がありますね。早く新刊が出てほしいと待っているのですが、なかなか続きが出ないですね。

私は本は図書館で借りることが多いのですが、一度何も読みたいものが見つからず、「これは軽く読めそうだ」と思って借りてきて、意外にはまってしまったのが「心霊探偵八雲」のシリーズ。1冊だけ借りてきて、一晩で読んで、結局その後に全巻借りて読み切りました。

あとは世界観はだいぶ違うけど、 上橋菜穂子の「守り人」シリーズも面白い。今NHKでアニメが放送されていますが「獣の奏者」も次に読みたいなぁと思ってます。(今、図書館が移築中で開いてないので借りれないっ!)

結構時代物も好きで、春の旅行中お供に持って行った時代物は宮部みゆきさんの「ぼんくら」。これ面白かったです。あとは「しゃばけ」シリーズでお馴染の畠中 恵さんの本も大好き。

あー、すみません。年間200冊も読んでらっしゃるんだからとっくに知ってる本もあるだろうに、なんか書きすぎですね私。(汗)
返信する
再度失礼します~ (aki)
2009-10-07 17:19:52
<野火子>を読んだあと衝撃・・・同感でした! (←これなんかイタリア人受けしそう・・・アメリカンドリームの逆をいくような。。。あるとき一歩その自分の取り巻く環境から離れてみることになってそして結局主人公は生まれた原点に戻ることになるのだけど、離れた今では以前とは違う思考で人生を切り開いて生きていく、みたいな←実はネガティブの裏のポジティブみたいな気がする)これは「晴れた日には鏡をわすれて」にも読めました。

<燃える秋>・・・なぜかティアポットの話が印象的なのとオートバイで轢かれた犬のところ。30年くらい前の作品とは感じられないナ。

あと個人的には<レッスン>(←これもイタリア登場ですね)な切ない結末のものや、少し成長してから読んだ<大人の時間>や<朱夏の女たち>そして<変奏曲><哀しみの女>・・・結局どの作品も人生変えられたよう気がします(笑)
人はこの世に生まれたときから死に向かっている←当たり前だけど深い。

そしてワタシ的そーいえば は、
<イタリア人は決して陽気な国民じゃない、家の造りを見ればわかる>みたいな
くだり。 なるほど~ でした。

くどく出てきて失礼しました~~
返信する
お返事(その3) (がっちゃん)
2009-10-08 01:12:10
☆あねさまへ☆
>伊坂幸太郎は友達が全部読んでいて、一度読
>んでみたいなぁと思っているんですが、まだ
>手を伸ばしていません。

伊坂幸太郎を読むんだったら、まず「オーデュポンの祈り」からをオススメします。先月読んだ「終末のフール」もよかったけれど、オーデュポンの世界観は異質で、それがまったくホラーとかファンタジーとかじゃなく普通の世界にありそうな感じなので、すごく良かったです。

そう、鈴木光司の『楽園』を読んだときもすごい衝撃でしたけれど、それに近いものがありました。でも『光射す海』の方が好きだけれど。

>あと「黄昏の岸 曉の天」は読まれましたか?
>この後に「魔性の子」も読むと背景がよく分
>かって面白いです。あとは短編集で「『華胥
>の幽夢」がありますね。

もちろん読んでますよぉーーー
全部書いちゃうと、最初に読む方が引いちゃうかなと思って。
特に、「魔性の子」は怖かったですよねぇーーー
私はNHKのアニメもずっと見ていて、全話ビデオに収めていたのですが、DVDに買い換えたとき、処分しちゃいました。
そうそう、十二国記ファンの人必見ですが、新潮社が発行する文芸雑誌yomyomの今月号に十二国記出てますよぉーーーー
とにかく、タイキの続きだけでも完成してもらわないとって感じですよね。

>あとは世界観はだいぶ違うけど、 上橋菜穂子
>の「守り人」シリーズも面白い。今NHKでアニ
>メが放送されていますが「獣の奏者」も次に
>読みたいなぁと思ってます。

うわーーー偶然。まさに今日獣の奏者を買ってきたばかりなんですよ。これもずっとアニメで見てて、(最近時間帯が変わりましたよね)背景画もステキだし、本を読んじゃうと続きを見る楽しみがないからとずっと我慢していたんですが、結局我慢しきれず買っちゃいました。
そんなに待たないといけないんだったら、読み終わったら送りましょうか?
多分図書館の開館を待つより私が読むほうが早い気がしますが(笑)

>結構時代物も好きで、春の旅行中お供に持っ
>て行った時代物は宮部みゆきさんの「ぼんく
>ら」。これ面白かったです。

宮部みゆきも昔は出る本出る本みんな買ってたんですが、『模倣犯』に登場する加害者だと思われていた男性の親族の女性が好きになれなくて、それ以来ちょっと遠ざかっています。
登場人物がキライと言うのも変な話なんですけれど、楡周平が描く女性とか、なんだろう、そりゃちょっとないよね。って言う展開になるとゲンナリするんです。

>あー、すみません。年間200冊も読んでらっし
>ゃるんだからとっくに知ってる本もあるだろ
>うに、なんか書きすぎですね私。(汗)

とんでもない!!
読書って結構偏りがあるし、同じ人を買う傾向が強いので、新しい人を発見するとなんだか嬉しくなるです。
例えば鷺沢萌は彼女が亡くなってから後に読んだんですけれど、この人が生きているうちに読みたかった、と思ったり。
あとお友達に教えてもらって、気に入った藤原伊織も読んだ直後になくなっちゃって、すごく残念に思いました。
その意味では、有吉佐和子の衝撃が一番ですしたけれど・・・
最近また「連れ舞」と「乱れ舞」の連作が装丁を新しくて店頭に並んでいたので、買おうかなと思ったり。その意味では名作は作家が亡くなっても残るってことですね。
返信する
お返事(その4) (がっちゃん)
2009-10-08 01:26:15
☆akiさまへ☆
>あと個人的には<レッスン>(←これもイタ
>リア登場ですね)な切ない結末のものや、少
>し成長してから読んだ<大人の時間>や<朱
>夏の女たち>そして<変奏曲><哀しみの女>

ああぁそうそう、こういう哀しい系もたくさなりますよね。
エゴン・シーレの名は、「哀しみの女」を読んで初めて知ったんです。
ムンクの「叫び」をモチーフにしたストーリーもありましたよね。タイトルが思い出せませんが・・・
こうして思うと、本当に私は良い時代に生まれたなと思います。五木寛之を高校生の頃に貪り読みながら育ったことは、今の人生に大きく影響しているように思います。


>そしてワタシ的そーいえば は、
>「イタリア人は決して陽気な国民じゃない、
>家の造りを見ればわかる」みたいなくだり。>なるほど~ でした。

そうそう、ありましたありました。このフレーズ。どこに出てきたんだろう。でも私も覚えています。こんな風に一言一言が心に突き刺さる。そんな小説家はやっぱり五木寛之を於いてほかにいないような気がします。

一時、宮本輝がそれに代わるかなんて思った時期もあったんですが、宮本輝の作品って、ものすごく盛り上がったのに最後で肩透かし。ってことが何回かあって、最近はちょっと遠ざかっています。それは、浅田次郎も同じ。『蒼穹の昴』は感激したんですけれどね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。