大分遅れましたが、アギーレ・Japanのブラジル戦をふりかえります。
メキシコ代表を率いていた頃から、アギーレ監督はブラジルとは対戦しているので、ブラジルのすごさはよくわかっていると思います。せっかくのブラジル戦ですが、船出したばかりのアギーレジャパンにとっては、ちょっとタイミングが悪い相手。
ブラジルという相手に対して、アギーレはどう挑むのか。どういう事を試すのか。そこが注目でしたが、アギーレという人のスタンスが、このブラジル戦で垣間見えた気がします。
インタビューでも明確に答えていますが、今のアギーレの頭にあるのはアジアカップを獲得すること。それまでの国際マッチは、そのメンバーを選ぶものだという事。それはブラジル相手でも関係なかった。
前回、初勝利をかざったジャマイカ戦。現、アギーレ監督の選ぶ日本代表のベストメンバーで臨んだ。結果は1-0だったけど、かなり攻め込んだしいい形も作れた。その流れでブラジルに挑むかと思ったら、6人先発メンバーを変えてくるという。そして世界最高峰のブラジル相手に、どこまでできるのかを見極めるためのメンバーを先発させた感じ。
そしてFW・小林、MF・田口、森岡、左SB・太田を先発させてきます。
たしかに今の時点では、アジアカップが最大の目標。それに向かって何をすべきか、現実をしっかり見極めている監督だ。アギーレがリアリスト(現実主義者)といわれるのがよくわかった。代表監督に、今の日本に求められているのは何か?最終的には、どんな形にしろワールドカップで勝つこと。そこに華麗なパスワークなどいらない、ゴールをとるための現実的で合理的な最短のプロセスは何かを追求する。
理想は、ロマンとリアルの融合だけど、見せるサッカーで点をとれるほどおもしろいものはない。まさにそれをしていたのがスペインだったけど、スペインの時代も一旦閉幕した。
そしてあらたにブラジルを率いているドゥンガ監督も、リアリストのように思う。しっかりと守備をかため、素早いショートカウンター。そしてそこに天才ネイマールがいる。
アギーレが目指すサッカーをブラジルに見た。奪ってからの反撃が早い。そして的確。さらにそこに世界No1プレイヤーのネイマールがいるのが反則だけど。
今日の日本代表は、ジャマイカ戦でみせたような素早い攻撃がほとんどできなかった。
前半15分、ブラジルの素早い攻撃、パスをまわしながらネイマールの飛び出しを計れてるのがすごい。酒井高、攻撃面はよかった。なんかドリブルとターンのキレがすごくてマレーシアの観客も驚いてた。けど、守備が弱い。マークとポジショニングが甘かった。今日の試合、右サイドが内田だったらどうだったろう。前のブラジル戦では、ネイマールのスピードに負けずおさえてたもんな。
ほとんど攻撃の形が作れない日本代表だけど、前半24分の小林のボレーシュートは惜しかった。こういうのが決まると流れは大きく変わるのだろうけど。
前半で退いた森岡だけど、何本かけっこういい縦パス入ってた。
中央にはいった岡崎、センターフォワードポジションには否定的なおれだったけど、フィジカルが強くなって、簡単に倒されなくなった。岡崎にしっかりと球が収まるようになった。ブラジル相手にもそれができている岡崎に進化を感じた。
左の田中は本職の位置みたいだけど、FWとしての迫力はうすかった。アギーレになってからのインサイドハーフの方が効果的な動きをしていた。
1-0で終え後半へ。
日本代表も、森岡に代わって本田を投入。しかし日本は攻撃のペースはつかめません。
逆に、後半7分、柴崎のミスで一気にカウンター。かなりオフサイド気味だったけど、ネイマールにスルーパスを出され決められます。っていうかオフサイドだろう。
といってもその後も、また柴崎がとられネイマールに完全にやられたシーンもあったので、やっぱり追加点は入っていたと思うけど。
ネイマールのスピードとポジション取りに日本のDF陣は対応できていない。
アジアカップの選考はわかるけど、一方世界基準をはかるのに、アンカーに先発で細貝は起用して欲しかった。ブラジル相手に細貝の守備力がどこまで通じるのかみたかった。
今日のこの位置に入った田口は、守備的にはダメだった。しかし後半は、前に上げられ90分使われた。アギーレの評価はどうだったんだろう。
後半25分に細貝が入るけど、遅かった。
この辺から、ブラジルの勢いはどんどん増し、ネイマール劇場と化す。4点も入れられるとは思わなかったけど。
ブラジルのショートカウンターは、毎度見事に日本代表にはまる。
っていうか日本代表、中央付近で奪われてからのカウンターにめっぽう弱い。奪われるのが、パスミスだったり、フィジカル負けでとられたり。
後半、日本代表でブラジル相手に通じていたのは、後半14分に入った武藤。スピードあるだけでなく、ボディーバランスがいい。武藤自身もこの経験を糧にしたいといってたけど、糧にできる人だと思う。
左サイドの太田のクロスも、FW陣のシュートに結びついていた。不動の長友の左サイドだったけど、効果的な攻撃的なクロスという点では、最近疑問符がつきまくり。ここにきて長友もインテルでも伸び悩んでいる感じ。アジアカップの左サイドレギューラー、長友やばいかも。
4失点のDF陣だけど塩谷はフィットしてきてる。森重もセンターバックの方がいい。ブロックで守るときはこの二人のセンターバックは安定していたけど、ネイマールのマークにはついていけなかった。
後半20分過ぎから日本のバランスは崩れていた。選手間の距離も遠くしっかりとした組立もできなかった。後半から入った本田も効果的な動きができず、存在感がうすかった。失点の原因となった柴崎も意気消沈したのか、ぜんぜん攻撃の起点になれず。
世界基準をかみしめたブラジル戦だったと思う。
ある意味ショックをうけた選手も多かったと思う。でもいつもの不動のメンバーではなく、新しい選手がブラジル戦を経験できたのは日本代表の糧になったと思う。アギーレ監督、そこまで見据えていたら恐るべし。
このショックを各自がJリーグに持ち帰り、JリーグのレベルUPが日本代表のレベルUPにつながるという好循環を生んで欲しい。そうしなければベストメンバーで臨まなかったこの試合の敗戦の意味がない。
年内の国際試合、あと2試合です。
11月14日 日本 vs ホンジュラス 豊田スタジアム
11月18日 日本 vs オーストラリア ヤンマースタジアム長居
メキシコ代表を率いていた頃から、アギーレ監督はブラジルとは対戦しているので、ブラジルのすごさはよくわかっていると思います。せっかくのブラジル戦ですが、船出したばかりのアギーレジャパンにとっては、ちょっとタイミングが悪い相手。
ブラジルという相手に対して、アギーレはどう挑むのか。どういう事を試すのか。そこが注目でしたが、アギーレという人のスタンスが、このブラジル戦で垣間見えた気がします。
インタビューでも明確に答えていますが、今のアギーレの頭にあるのはアジアカップを獲得すること。それまでの国際マッチは、そのメンバーを選ぶものだという事。それはブラジル相手でも関係なかった。
前回、初勝利をかざったジャマイカ戦。現、アギーレ監督の選ぶ日本代表のベストメンバーで臨んだ。結果は1-0だったけど、かなり攻め込んだしいい形も作れた。その流れでブラジルに挑むかと思ったら、6人先発メンバーを変えてくるという。そして世界最高峰のブラジル相手に、どこまでできるのかを見極めるためのメンバーを先発させた感じ。
そしてFW・小林、MF・田口、森岡、左SB・太田を先発させてきます。
たしかに今の時点では、アジアカップが最大の目標。それに向かって何をすべきか、現実をしっかり見極めている監督だ。アギーレがリアリスト(現実主義者)といわれるのがよくわかった。代表監督に、今の日本に求められているのは何か?最終的には、どんな形にしろワールドカップで勝つこと。そこに華麗なパスワークなどいらない、ゴールをとるための現実的で合理的な最短のプロセスは何かを追求する。
理想は、ロマンとリアルの融合だけど、見せるサッカーで点をとれるほどおもしろいものはない。まさにそれをしていたのがスペインだったけど、スペインの時代も一旦閉幕した。
そしてあらたにブラジルを率いているドゥンガ監督も、リアリストのように思う。しっかりと守備をかため、素早いショートカウンター。そしてそこに天才ネイマールがいる。
アギーレが目指すサッカーをブラジルに見た。奪ってからの反撃が早い。そして的確。さらにそこに世界No1プレイヤーのネイマールがいるのが反則だけど。
今日の日本代表は、ジャマイカ戦でみせたような素早い攻撃がほとんどできなかった。
前半15分、ブラジルの素早い攻撃、パスをまわしながらネイマールの飛び出しを計れてるのがすごい。酒井高、攻撃面はよかった。なんかドリブルとターンのキレがすごくてマレーシアの観客も驚いてた。けど、守備が弱い。マークとポジショニングが甘かった。今日の試合、右サイドが内田だったらどうだったろう。前のブラジル戦では、ネイマールのスピードに負けずおさえてたもんな。
ほとんど攻撃の形が作れない日本代表だけど、前半24分の小林のボレーシュートは惜しかった。こういうのが決まると流れは大きく変わるのだろうけど。
前半で退いた森岡だけど、何本かけっこういい縦パス入ってた。
中央にはいった岡崎、センターフォワードポジションには否定的なおれだったけど、フィジカルが強くなって、簡単に倒されなくなった。岡崎にしっかりと球が収まるようになった。ブラジル相手にもそれができている岡崎に進化を感じた。
左の田中は本職の位置みたいだけど、FWとしての迫力はうすかった。アギーレになってからのインサイドハーフの方が効果的な動きをしていた。
1-0で終え後半へ。
日本代表も、森岡に代わって本田を投入。しかし日本は攻撃のペースはつかめません。
逆に、後半7分、柴崎のミスで一気にカウンター。かなりオフサイド気味だったけど、ネイマールにスルーパスを出され決められます。っていうかオフサイドだろう。
といってもその後も、また柴崎がとられネイマールに完全にやられたシーンもあったので、やっぱり追加点は入っていたと思うけど。
ネイマールのスピードとポジション取りに日本のDF陣は対応できていない。
アジアカップの選考はわかるけど、一方世界基準をはかるのに、アンカーに先発で細貝は起用して欲しかった。ブラジル相手に細貝の守備力がどこまで通じるのかみたかった。
今日のこの位置に入った田口は、守備的にはダメだった。しかし後半は、前に上げられ90分使われた。アギーレの評価はどうだったんだろう。
後半25分に細貝が入るけど、遅かった。
この辺から、ブラジルの勢いはどんどん増し、ネイマール劇場と化す。4点も入れられるとは思わなかったけど。
ブラジルのショートカウンターは、毎度見事に日本代表にはまる。
っていうか日本代表、中央付近で奪われてからのカウンターにめっぽう弱い。奪われるのが、パスミスだったり、フィジカル負けでとられたり。
後半、日本代表でブラジル相手に通じていたのは、後半14分に入った武藤。スピードあるだけでなく、ボディーバランスがいい。武藤自身もこの経験を糧にしたいといってたけど、糧にできる人だと思う。
左サイドの太田のクロスも、FW陣のシュートに結びついていた。不動の長友の左サイドだったけど、効果的な攻撃的なクロスという点では、最近疑問符がつきまくり。ここにきて長友もインテルでも伸び悩んでいる感じ。アジアカップの左サイドレギューラー、長友やばいかも。
4失点のDF陣だけど塩谷はフィットしてきてる。森重もセンターバックの方がいい。ブロックで守るときはこの二人のセンターバックは安定していたけど、ネイマールのマークにはついていけなかった。
後半20分過ぎから日本のバランスは崩れていた。選手間の距離も遠くしっかりとした組立もできなかった。後半から入った本田も効果的な動きができず、存在感がうすかった。失点の原因となった柴崎も意気消沈したのか、ぜんぜん攻撃の起点になれず。
世界基準をかみしめたブラジル戦だったと思う。
ある意味ショックをうけた選手も多かったと思う。でもいつもの不動のメンバーではなく、新しい選手がブラジル戦を経験できたのは日本代表の糧になったと思う。アギーレ監督、そこまで見据えていたら恐るべし。
このショックを各自がJリーグに持ち帰り、JリーグのレベルUPが日本代表のレベルUPにつながるという好循環を生んで欲しい。そうしなければベストメンバーで臨まなかったこの試合の敗戦の意味がない。
年内の国際試合、あと2試合です。
11月14日 日本 vs ホンジュラス 豊田スタジアム
11月18日 日本 vs オーストラリア ヤンマースタジアム長居