2019夏「ちんちゃん亭セカンドスクール」レポートです。
うちのセカンドスクールは「自由・人権・主体性」が三本柱。
小4以上(春は新小4以上)の子と過ごす3日間。
大人も子どももフラットな関係(ということは「大人は子どもに媚びることもない」し、「大人も我慢しない」ということ)上での「自由を保障する」3日間。
分刻みの自由なんかじゃない、ほぼ3日間、ずっと自由。
教育的な言葉がけもしない。
親を喜ばすカリキュラムはない。
送迎してもらったご家族の方と仲良くなる、
子どもたちを一緒に見守るリーダーのみんなはひとつのチーム!
大人も子どもも、同じご飯を食べて、一緒に遊んで、協力し合う。
大切な大切な仲間になる。
「帽子かぶって」「水飲んで」と言った命に関わることと、リーダーの休息&睡眠時間の確保については子どもたちにも協力してもらう。
あとは、一日中本を読んでいようが、昼寝していようが、ご飯食べなくても自由。
1回目は総勢11名のうち9名がリピーターだったから、最初の自己紹介タイムが終わったらソッコー散った。笑。
いつものおにぎりパーティは、一升半のお米が全部なくなるのに、14:30になっても遊びに夢中で食べにきていない子もいる。笑
いつもは手打ちうどんが1日目の夕飯だけど、うどん作るのって意外と大変で、リピーターはその大変さを学習するのかやりたがらない。笑
そしたら夕飯ないじゃーん!
ってことで、今回は手作りパスタにしました。
パスタマシーンを机に出して子どもたちがしたことは…シュレッダー。
もし家庭でこんなんしたら「やめてー」と確実に言われるところだけど、シュレッダーにしたところで壊れそうもないし、おもしれーじゃねーかと放置していたら、子どもたちがめちゃ盛り上がり、カツラにしたり、着火剤を思いついたり…。
ほんと子どもは遊びの天才だわ。
敵わない。
私たちが目指すのは上下の関係ではない、横並びの関係。
大人も無理しない、大人も楽しむ。
民主的な言葉がけや思いやりはまずスタッフ間から。
子どもたちにそんな様子を感じてもらうことが大切だと思ってる。
どんなに正論や理想論を掲げてても、大人がそれを実践してなかったら説得力ないもんね。
誰かに怯えたり、圧力感じたり、空気読め!忖度しろ!のこの社会で、顔色を伺って自分を出せないこともある。
でも、ここは学校じゃないし、私たちは先生ではないから、子どもたちと本当の意味での対等な関係性をつくりたいと思っている。
ここのセカンドスクールは教育的な意味を見出してません。
あくまでも、大人も子どもも対等な立ち位置。
「帽子かぶって!」ってリーダーのもとくんが言ったら「自分もかぶってないじゃん」って言われて「ほんとだ!」ってことになったらしい。笑
こういう会話が躊躇なくできることが嬉しい。
リーダーだって大人だって、完璧じゃないし、抜けてるところはたくさんあるもんね。
大いにつっこんでもらいましょう!笑
私たちも子どもたちに遠慮も迎合もしません。
「山行きたい。行こうよ」と言われて「えー、待って。今、オセロやってるもん」って拒否ることもあります。
大人もありのままで居られる場です。
大人になるって楽しいよ!ってことも感じてもらいたい。
「プレーパークの宿泊版」みたいな過ごし方を目指しているため、カリキュラムはほぼないようなもの。
時間に追われていないのは大人も同じだから、突然いろんなことが始まったりする。
パスタ生地の塊が余って、ほじゃー薪でお湯沸かして刀削麺作ってみたい!とけーすけ。
ラーメンスープも急遽作った。
「朝からラーメンかよ」
「ホットドッグでお腹いっぱいなのに」
と言いつつけっこー食べた子どもたち。笑
昨日、セカンドスクールの料理と同時進行で、ちんちゃん亭の出店用のジンジャーシロップ作った。
ジンジャーエールが生姜からできてると知らない子も多いかもなと試飲タイム。
子①「ジンジャーエールって生姜なの?」
子②「だってジンジャーって生姜って意味じゃん」
子③「エールは?」
子④「応援」
子⑤「生姜頑張れ!」
バカバカしくて最高◎
朝からずっと8人の子+リーダーが大富豪をやっていた。
一つのトランプで9人。笑
「火起こしするけどやりたい子いる?」
って一応声をかけたけど
「俺、これ(トランプ)やってるからやらない」
と。
(いいねいいね!)
お昼ご飯ができたけど、まぁいいか。
ということで暇持て余してるリーダーが先に食べますわ。笑
私の子育てのモットーは「我慢しない」「ストレス溜めない」こと。
どうしたらご機嫌でいられるかを考えてた。
そのためには、子どもより先にお腹満たすことで、こぼしながらよそ事しながら食べる子に余裕持って付き合えた気がする。
リーダーが楽しい嬉しい美味しい「満たされた気持ち」でいることが大切と思ってる。
その上で子どもの好奇心にじっくり付き合える。
喧嘩したっていいと思ってるけど、それぞれ興味のあることしかやってないからか、喧嘩にならない。笑
心が動くことを、やりたい時に。
靴を脱ぎ散らかしても、何も言いません。
むしろ、靴を揃えてる場合じゃないくらい今すぐやりたいことがある時もある。
(日常の暮らしではそうも言ってられないけどね)
サバ大人気
Yはサワガニ獲り名人!
(サワガニを)食べたいってことだったから「責任持って食べてね」と鍋と油を渡すと「じゃ2匹にする」と自分で決めて。
揚げて食べたら美味しかったらしい。
大人も子どももフラットな関係性で、自由が保障されると、自分のやりたいことを見つけて動く、遊ぶ。
基本的に自由なので、ここぞって時はお願いしたら文句も言わずに協力してくれる。
子どもたちの心が解放されているのが分かる。
人目を気にせず、空気読まず、忖度しなくていい。
もしかして、学校生活に馴染めなかったり、集団行動が苦手な子もいるかもしれないけど、ここにいたら問題などなにもない。
(いやだ!やめて!怒れる!みたいなことは大人も言います。それがほんとのフラットな関係)
私たちがセカンドスクールをやる一番の目的は、関係性づくり。
子どもたちと仲良くなりたい。
楽しい時だけじゃなくて、寂しい時やうまくいかなくなったとき、思い出してもらえる存在になりたい。
丸ごとのありのままを受け入れる存在になりたい。
一番の目的は、いざというときSOS出してもらえる存在になるための関係性づくり。
家と学校以外の、みんなの居場所になったらいいな。
この夏は、私たちがセカンドスクールを始めて5年目でした。
当初3年くらいは、子どもたちが喜ぶことをと、川遊びに行く、さくら村に行く、スイカ割りなどなどいろいろやってきた。
けど、必ず、団体行動が必要になる。
行きたくない子や帰りたい子がいても、安全確保のために全てに応じるわけにいかず、「◯時になったら準備するよ」「少し待ってて」と声をかけないといけない。
そして、最終日には振り返りの時間を作ってた。
「何が楽しかった?」
と。
それって主催者の自己満じゃないか?と途中から思い始めた。
その瞬間瞬間を生きている子にとって振り返ることは必要だろうか?
川遊びもアスレチックもやめた。
自分の足で行けて、飽きたら帰れる場所が行動範囲。
子ども会議も前からしていない。
決められたことをやるんじゃなくて、その時々に気持ちが動くことをしたらいいと思うから。
私たちがセカンドスクールをやる目的は、多くの体験よりも「関係性づくり」だと確信したとき、よりシンプルになった気がする。
家でも学校でもない居場所になるため、私たちのことを「ありのままの自分を認めてくれる安心できる存在」と思ってもらうためにはこの3日間での躾はいらない。
(快不快は伝える)
1回目のリーダーは、
「いっくん」…20歳のお兄ちゃん。
「もとくん」…高校2年生。
2人ともてんぱくプレーパーク育ち。
火遊び、木工、ハザード管理などなど、完全にお任せできる。
今やうちのセカンドスクールにはなくてはならない存在。
私たちと子育て観の似ている母に育てられた2人はあうんの呼吸。
もとくんは熱心な部活に所属して本来は1日も休めないはずなのに最優先してくれてる。
(顧問にもとくんの活躍ぶりを伝えに行きたい)
「えざっきー」
自然観察の森でインタープリターをしてるサラリーマン。
なんと7月も8月も会社を休んで(平日でっせ!)リーダーできてくれる。
そんなこと可能なの?と思って聞いてみたら、会社の方たちに、セカンドスクールの意義をきちんと伝えて堂々と休んでいるらしい。
「ひさちゃん」
セカンドスクール常連のRの母。
リーダーやりたい!とずっと言い続けてくれててようやく叶いました。
学童の先生を10年やってて子どもたちとの関わりがとっても自然体。
これからのうちのリーダーに無くてはならない存在だ!
「さえちゃん」
キノコの先生であり、生き物に詳しい優しいお兄さん。
セカンドスクールに来る子がみんなわんぱくではなく、物静かでゆったりとした時間が流れている子も多い。
そんな子にとってさえちゃんは、ホッとできる存在です。
2回目の高校生リーダーしゅんぺいは、ちんちゃん亭セカンドスクール卒業生。
ここで一緒に過ごしてきた絆と信頼感、火起こしの安定感などなどは、2年のブランクなどものともせず。
参加者からスタッフへ。
こんな嬉しいことはない。
リーダー初体験のあーちゃん(高校生)は、ここのリーダーを通して、嫌なことは嫌だと言えたと言ってくれた!
リーダーが嫌なことを我慢していながら、子どもたちに「嫌なことは伝えてね」と言っても響かないもんね。
まずはリーダーが精神的に自由でいることが大事だね。
夜のMTGでは高校生リーダーと一緒に、1日目の振り返りをし、寂しく感じてた子はいないだろうかを確認、いざという時のためのポイズンリムーバーの使い方のレクチャー。
スタッフMTGではしっかりと振り返りをする!
0:30までかかった時も。
スタッフ7人で、自由とは?主体性とは?について話し合った。
そしたら、しゅんぺいが
「今まで(参加者だったとき)ただ大人はお酒飲んで楽しんでるだけかと思ってた。こんなに真面目に深い話をしてると思ってなかった」とびっくりしてた。笑
いちいち学校で感想を書かされることについてどう思う?みたいな話も高校生3人としたよ。
「ありのままの自分でいる」
ってどういうことだろう?
ってテーマも深めたよ。
誰の顔色も伺わずに、
誰に遠慮することもなく、
誰かに怯えることもなく、
思ってること、嫌だと思うことを話せる(攻撃ではなく)ことも大事なことだよね、と。
子どもたちも「みんな違ってみんないい」けど、リーダーも「みんな違ってみんないい」!
子どもたちはそれぞれのリーダーの特徴をちゃんと分かってて、適材適所で声かける。笑
子どもたちは、人を見抜く目を持ってるね。
※ちんちゃん亭セカンドスクールのリーダーに興味ある方お知らせください。
(有償ボランティアです)仲間になってください♡
一緒に過ごしたこのメンバーとのこの時間は二度と戻って来ない。
この貴重な三日間、出逢ってくれて、参加してくれてありがとう♡
「◯◯できるようになる」ことは何もないかもしれないのに、そこに参加費を払って山の上まで送迎してくれる保護者さんたちに感謝です。
送迎してくれた保護者のみなさまありがとう♡
※軽トラは車道走ってないでーす!
…………お母さんたちとのLINEグループに送った内容…………
友だちと参加は良くないと思う理由は、子どもたちそれぞれ、その場所でキャラが作り上げられてしまうので、その仲間と一緒だと、キャラを演じなくてはならなくなるから。
優等生を演じなくちゃいけない、
やんちゃで乱暴なイメージを演じなくちゃいけないとかね。
学校とは違う自分、
家とは違う自分、
誰にも遠慮しない誰の目も気にしない自分でいられるように、
友だちとの参加はNGにしてます!
…
私たちは、子どもがその瞬間を楽しんでくれることが一番なので本人がしゃべるまでは聞かないでほしいと思ってます♡
学校では、何かを観た後、観劇した後、かならず感想を書かなくちゃいけない。
しかもポジティブな感想じゃないといけない。
私はけっこう自分が優等生タイプだったので(毎年学級委員やるような)、先生や大人に評価される言葉を探していて、ぜんぜん楽しめなかった。
劇の最中も「ここを感想に書こう」と思ってきたし、本を読んでてもその世界に没頭するよりも「ここの部分を書こう」と。
だから、子どもが発した言葉を広げるくらいだと嬉しいです!
子どもは過去を忘れることも大切よねー
…
私たちの関係性は仲間なので、子どもから「お世話になりました、ありがとうございます」と言ってもらいたいと思ってませーん。
「ありがとう」と言われるよりも「また来るね!」って言ってくれたほうが嬉しい♡
主催者と参加者という関係ではなく、同じ時間を一緒に創ってる感覚!
…………保護者さんからの感想…………
自分で決めた事は保証されてる。
なので安心して委ねております。
写真は次のブログへ!