「フリーエージェントの監督」

この時期になると思い出すことがあります。

独立して間もない頃に現場監督を頼まれました。

この当時図面だけでなく、頼まれれば現場の管理や見積もりなど
なんでも引き受けていました。自分ではＦＡ監督と言っていました。

建物の現場管理です。１２月中旬にオープンするパチンコ店です。
工期は７５日間です、１０月から着工して今頃は大変な時期でした。
その年の１１月は天候が悪く、現場内は水はけが悪く水中ポンプで汲み出しても
雨が連続して降っているため、長靴が隠れるだけの水溜りがありました。

１１月の下旬から今度は雪が降ってきました。仮設工事に大変な金額がかかった
難工事でした。オープンを変更できない為に、雪の中で１２時まで仕事したこと
があります。その後事務処理して家に帰って寝るころは２時にはなっていました。
朝は８時から仕事です。オープンまで体重は８キロ減っていました。

悪戦苦闘しながら竣工に近づきました。
国道との取り付け道路の改良は国道を一方通行にして深夜作業です。
駐車場の舗装も終りラインをひいて完成です。

皮肉にも完成が近づいてきたら天気もよくなりました。
あんなに苦労したのに、悩んだのが馬鹿みたいです。
オーナーはオープンが見えてきたのか上機嫌です。

現場で苦労したのは、オーナーにも届いていたらしく特別に、
竣工式に表彰して「功労賞」を進呈すると聞こえてきました。

この話は明日に続く。

ここで一句　「現場では　悪天候は　言い訳に　完成できなきゃ　監督のせい」