さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

忘れられたオーストラリア人

2009年11月24日 10時31分07秒 | Web log
先日、ラッド首相が「忘れられたオーストラリア人」と
呼ばれる50万人に上る移民孤児に正式に謝罪した。

忘れられたオーストラリア人とは、1930~70年代にかけて、
国内、英国の養護施設、孤児院から連れてこられた子供たちで、
これは、オーストラリア移民を増やそうとするイギリスの『国策』
の一つであった。そして親に捨てられるという不遇な運命を背負わされた
彼らをオーストラリアで待ち受けていたものは、更なる仕打ち
(強制労働、肉体的、精神的、性的虐待)だったのである。

1970年代なんて、つい最近のこと。

アメリカでは、1865年に南北戦争の終わりと共に
リンカーンの奴隷開放宣言により、奴隷制度は廃止された
けれども、1970年まで、大半の黒人にとって、
選挙権はあるが投票権はない状態だったようだし、
1950年~1960年代に起こった公民権運動やキング
牧師が行った有名な演説 I have a dream だって 
1963年、わたしが生まれるわずか5年前の話だ。

はるか昔の歴史上の出来事と思っていたことも、
実際は、わずか40~50年前の出来事だと思うと、
愕然とする。

普通では信じられないこういうことが社会的に認められ、
平然とやっていた人がいたのだ、しかも多数。

そして今も。

「差別はどこにでもある」と、友人が言った。

例えば、中国に中華思想という言葉があるように、
漢民族が世界で一番優秀で世界の中心だと言っていた
(言っている?)。

そうだからか、中国系の人は国際結婚に対して否定的で
あることが多い。

ジョナサンの友達のお母さん(わたしより若い)も、娘の
結婚相手に白人は考えられないと言っている。
その人に限らず、アジア人から白人に対するネガティブな
コメントをよく聞く。

白人の優越思想、優越主義は、言うに及ばない。

日本にだって、ある。

わたしの中にも。

例えば、マイクと同じ性格、似たような顔、形の
有色系の男性(日本人を含め)がいたとする。

で、イギリス出身でコーカソイドに属するマイク。

この2人から求婚されて、どちらを選ぶか。

・・・・白人のマイクだろうな。

見かけで選んだわけではないと言いたいところだけれど、
結果、選択・判断の基準として、肌の色とか、髪、眼の色、
職業、家柄、学歴、社会的地位などの外的条件にある程度
左右されたりするわけでして。

程度の差こそあれ、差別は現存するし、残念だけれども
きっと無くならない。

残念ながら。

そんな社会を憂う、自分にも多かれ少なかれ、そういう
外的条件で相手を自分より上と思うようなコンプレックス
があったり、劣っているかのように思ったり、決めつけたり
する部分があるということを認めざるを得ない。

署名

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