’08/01/07の朝刊記事から
ステルス機「純国産」開発を加速
防衛省 F22調達と両にらみ
防衛省は新年度、レーダーに探知されにくい「ステルス」性能を備えた戦闘機の実証機開発を本格化させる。昨年10、11月に十勝管内大樹町で模型による飛行実験を行っており、5年以内の初飛行を目指す。次期主力戦闘機(FX)の有力候補である米ステルス機F22Aラプターは、軍事機密流出を懸念する米国が輸出に難色を示しており、防衛省は純国産戦闘機開発技術を確立することで、F22導入実現に向けた交渉力を高める狙いもある。
実証機の総開発費は466億円。防衛庁技術研究本部(現防衛省技術研究本部)が1995年、研究に着手しており、2008年度政府予算案では70億円が計上された。
これまでの研究開発で、05年度にはフランス軍の施設で機体のステルス性能試験を済ませた。昨年の大樹町多目的航空公園で行った実験では5分の1模型を使い、計33回の飛行試験を行った。