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080914 玄奘記述「先王伽藍」か バーミヤン遺跡 寺院跡が出土

2018-12-28 21:08:02 | 歴史
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'08/09/14の朝刊記事から

玄奘記述「先王伽藍」か
バーミヤン遺跡 寺院跡が出土


【バーミヤン(アフガニスタン中部)13日共同】アフガニスタン中部の世界遺産バーミヤン遺跡で13日までに、小説「西遊記」の三蔵法師としてしられる玄奘三蔵が、著書「大唐西域記」に記述した「先王(先代の王)の建てた伽藍(寺院)」とみられる仏教寺院跡が出土した。

旧政権タリバンが破壊した東大仏跡と西大仏跡のほぼ中間で見つかり、近くの石窟の年代などから5〜6世紀ごろの伽藍と推定される。



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大東西域記に記載された建立物のうち、先王伽藍、大きさ約300メートルとされる涅槃仏、王城の3つが未確認だった。

「幻の涅槃仏」発見に向け貴重な成果で、謎が多いバーミヤン遺跡の全容解明に大きく前進したといえそうだ。

アフガン考古学保護協会のゼマリアライ・タルジ氏(フランスのマルク・ブロック大教授)が率いるチームが発掘した。

伽藍の規模は推定東西300メートル、南北200メートル。

タルジ氏は「規模から考えて先王の伽藍に間違いない。今後、土砂を取り除き幻の涅槃仏発見を目指したい」と話している。



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7世紀にバーミヤンを訪れた玄奘三蔵は大東西域記で、東西大仏建立前から先代の王
が建設した伽藍があったと指摘し「王城の東2、3里の伽藍に仏の涅槃像があり、長さは千余尺」と記述。
涅槃仏は、今回出土した伽藍跡の近くに埋まっているとみられる。

伽藍跡は、約1キロ離れた東西大仏の中間にあるバーミヤンで最も古い5世紀の石窟前で出土。
伽藍を囲む土塀の北西部分のほか、7本の円柱を周囲に配した円形の仏塔(直径2メートル、高さ1メートル)も見つかった。



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バーミヤン遺跡
アフガニスタンの首都カブールの西約240キロにある山岳地帯の仏教遺跡。
東西約1,300メートルの切り立ったがけに約1,000の石窟が並ぶ。
一般に5〜8世紀の造営とされるが、それ以前との説もある。
世界最大級の高さを誇った約38メートルと約55メートルの東西2体の大仏立像は旧タリバン政権が破壊。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)が2003年に世界遺産に登録した。(イスラマバード共同)




撮影機材
Kodak DC4800