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'07/05/23の朝刊記事から
「拙速」ぼけた焦点 米軍再編法きょう成立
２２日に可決された米軍再編推進特別措置法案の参院外交防衛委員会の審議は、衆院に引き続き、米軍再編を受け入れる自治体への交付金の是非が焦点になる一方で、政府の集団的自衛権行使の研究などにも論点が広がり、法案自体の論議は深まらなかった。
米側が試算した在沖縄海兵隊のグアム移転経費の根拠も不明確なまま。
米軍基地や部隊の移転に反対する地域には冷たく、米側の意向には甘い安倍政権の姿勢が現われた。
海兵隊移転費 根拠見えず
「国全体の安全保障のために（米軍再編受け入れを）決意をしてくれた方々に、国として義務を果たしていくのが交付金だ」。
安倍晋三首相は２２日の同委員会で交付金の意義を強調した。
政府はこれまでの審議で、交付金配分の基準について「米軍再編がスムースにいくという態度だということが分かればいい」（久間章生防衛相）として、首長の明確な意思表明にこだわらない考えを示した。
しかし、議会決議などを条件とする姿勢は堅持。
日米両政府の意向に沿う自治体だけを厚遇するという基本方針は変えなかった。