「いいですか 本質を伝えるためには虚構(きょこう)が必要なんです」
「・・・」
「ライオンのように乱暴で バッファローのように粗野で マントヒヒのようにナマイキで ヒポポのように厚かましく コブラのように残忍ということなんです」
「じゃあ ヌーはなんですか」
「ヌッーとしているヒトです」
「へー」
「へーじゃあなくて ヌーです」
「じゃあ ヒポポはなんですか」
「バーカ おっとカバです」
「それならそうと言えばいいのに リコウぶっちゃってさあー」
「ムカッー」
「だから きみたちはダメなんです そういうのは『カンキンのマナコ』がそなわってないって 言うんです」
「ボクたちには キンタマのマナコなんて ありません」
「キンタマのマナコってなんですか」
「いま 言ったじゃないの」
「ノンノンノン こりゃあたまげた」
「・・・」
「『キンタマのマナコ』じゃなくて 『カンキン(看経)のマナコ(眼)」 真実を見抜く目という意味です」
「・・・」
「しっかりしなさい それにしてもびっくりしました 心臓が止まるかと思いましたよ 『キンタマのマナコ』なんて 子供にはかないませんね」
「ふん」
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