オータムリーフの部屋

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7年後の20年には全く問題はない・・・安倍発言

2013-09-06 | 原発
9月4日(ブルームバーグ):安倍晋三首相は4日午前、ロシア・サンクトペテルブルクでの20カ国・地域(G20)首脳会議とアルゼンチン・ブエノスアイレスでの国際オリンピック委員会(IOC)総会出席のため、政府専用機で羽田空港を出発した。首相は2020年の五輪開催地決定について「秒読みの段階に入った。ブエノスアイレスではこの日本の熱気をIOCの皆さんに伝えて東京招致を勝ち取りたい」と記者団に抱負を語った。
首相はまた、東京電力福島第一原子力発電所の汚染水問題について「政府が前面に出て完全に解決をしていく」と国費投入による対策実行を強調。その上で「7年後の20年には全く問題はないということをよく説明していきたい」と東京の五輪招致をめぐる懸念払拭に努める考えを示した。


安倍首相が「7年後の20年には全く問題はない」と、記者団に述べたが、470億円を東電に投入しただけで、「汚染水問題を解決できる」と本気で考えているのだろうか?
 未だに汚染水タンクや地下水汚染を解決するための具体策さえ見つけることが出来ていないのに・・・
 海外メディアも一斉に報道している。このノーテンキ発言やシリア空爆の支持など、まるで何も考えず、希望的観測を述べたり、アメリカの政策に盲従している姿は正直恥ずかしい・・・・オソロシアのプーチン首相のシリア空爆批判の発言は論理的だった。「アサド政権の戦況が有利な状況で、国連調査団の目と鼻の先で毒ガスを破裂させる」など考えられない行為と述べ、アサド政権化学兵器使用の確かな証拠を出せば、考えを改めるとまで・・・・空爆が実施されたら、アサド政権に武器供与を行うと脅し文句も忘れない。正直プーチン氏を見直しました。

上の画像は、ドイツのキールの海洋研究所(GEOMAR)が2012年7月6日に発表した福島第一原発からの放射能汚染水の海洋拡散シミュレーション。左上の「891」という数字は、海洋に漏れ出してから経過した日数、つまり2013/8/21の予測。
 キール海洋研究所が前提にしていた数字より、高い濃度と、多量の放射能汚染水が事故直後から太平洋に流れ出していたことを考えると、このシミュレーションは、まだまだ楽観的だと言える。

米国GE社の元「沸水型原子炉の安全性研究のヘッド」だったリチャード・レーヒー氏は、「もし再度の水素爆発が起こらなかった場合、汚染水の海洋流出がもっとも深刻な事態となる」と、2011年3月29日のガーディアン紙のインタビューで早くも予測していた。それに反して、東電も官僚も政治家も御用学者も、対策を講じる代わりに事態を矮小化し、「何事もなかったかのように」再稼働に向けて着々と手を打ってきた。彼らは太平洋を未来永劫に渡って汚染し続ける国際的な犯罪者だ。

 廃炉に向けた工程表を東電が提出し、原子力規制委員会は認可したようだが、溶融した核燃料の現状さえ把握できていないのに廃炉に向けた工程表が出てくるとは?また場当たり的なインチキ行程表なのだろう。
 国は東電という一企業に任せきりで、本来であれば国策として事故の収束に当たらなければならないはずなのに見て見ぬふりをしている。毎日、数百トンもの汚染水が海に流れて出ているのに、2020年オリンピック招致にお祭り気分の政治家は正気なのか?

チェルノブイリでは、3万人もの軍人、30万人もの作業員を動員して7ヵ月で石棺を造り上げた。日本は、未だに放射性物質が大気中に放出されていて、しかも、その正確な量はわからない。安全を保証できないところにオリンピックを招致すること自体が不誠実だ。日本はオリンピックを辞退するのがあるべき姿だと思う。

 原子炉建屋の地下水が汚染されて1日約400トンも出ているほか、2013年8月19日には汚染水の貯蔵タンクから約300トンもが漏れる事故があったことが分かった。この事故では、地盤沈下を受けて移設されたタンクから漏れており、タンクにゆがみができていた可能性も報じられている。また、汚染された地下水については、東電が地中を薬剤などで壁に固める作業を進めているが、その影響からか地下水位が上昇しており、壁の上や横からあふれ出る恐れも指摘されている。
タンク事故との因果関係はまだ分からないが、福島第1原発の近辺では、大気中のセシウム濃度が上がったことも相次いで報告されている。
19日には、作業員2人の頭部から放射性物質が検出され、原発でのセシウム濃度が東京電力の警報基準の8倍になったことが分かった。また、福島県双葉町ではこの日、大気中のセシウムが毎時1.101マイクロシーベルトから1.195マイクロシーベルトに一時上昇した。これは、セシウムの放出源が原発と推定されると県が27日に発表する事態になった。(J-CASTニュース8/28)
 
そういう中で、アメリカも認識を深めて、今年3月11日に新しい原発建設の計画を却下した。それ以前にも、3つの原発の廃炉を決定している。
そして、8月27日、 米電力大手エンタジーはバーモント・ヤンキー原子力発電所を来年末に閉鎖する方針を明らかにした。ヤンキー原発は40年前、マサチューセッツとの州境に近いコネティカット川沿いに建設され、630人の従業員が勤務している。川の水を冷却水として使うシステムで、運転期間は2032年までとなっていた。数十年に及ぶ廃炉作業には5億6600万ドル(約550億円)のコストがかかるが、既に5億8200万ドルを積み立ててある。同原発は、福島第一原子力発電所と同じ米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の格納容器「マーク1」を使った沸騰水型炉(BWR)。マーク1型の格納容器は全米で23基の原子炉に使われている。
 
 アメリカの原発は採算が合わず、廃炉の方向で動いている。アメリカ追随の日本は未だ、原発推進を掲げ、アメリカの原発企業を助けるつもりなのか?実質的には破綻しているもんじゅに代表される核燃料サイクルにしがみつき、莫大な無駄金を費やしている。確か政府は規制緩和を推し進めてゾンビ企業をつぶし、新しい産業を興す経済戦略を立てたはず・・・・・日本最大のゾンビ産業・核燃サイクルをいつまで生かしておく、おつもりなのですか?

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