オータムリーフの部屋

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日本の国鳥

2019-05-27 | 日記
 
日本の国鳥はキジであることは知っていたが、実際にその姿を見た人はどれほどいるだろうか。私自身も数年前に見たのが初めてである。その後、毎年見ているが、大きくて華やかで野生のものとは思えない。
 
派手なのはオスだけだが、勇猛果敢なオスと母性愛の強いメスの性質が好まれて、1947年に日本鳥学会がキジを国鳥に選んだという。
 
 国鳥はすべての国で定められているわけではなく、法律で定められたものから慣例的なものまで、選定機関も実はさまざまだそうだ。
 世界で初めて国鳥を制定したのは、アメリカ。1782年、先住民に神聖な鳥としてあがめられていた「ハクトウワシ」が議会で選定され、パスポートや紙幣などにも描かれている。
 イギリスでは、2015年に正式な国鳥を決める国民投票が行われ、1位になったヨーロッパコマドリだそうだ。
 中米グアテマラの国鳥は、宝石のヒスイに次いで珍重される幻の鳥「ケツァール」で、その名は同国の通貨単位にも用いられている。
 鳴き声が「キーウィ」と聞こえることから先住民マオリ族によって名付けられたのは、ニュージーランドの固有種「キウイ」。オスが卵を温めて子育てをすることから、同国では、いわゆる「イクメン」を「キウイハズバンド」と呼ぶという。
 
北海道を除く日本の各地に生息するキジは昔話にも登場し、キジに因んだ言い回しも多く、日本人に親しまれていたようだ。
自分の縄張りからケーンケーンという甲高い声とバタバタという激しい羽ばたき(ほろうち)から、人の頼みや相談事を無愛想に拒絶するという意味の「けんもほろろ」が生まれたという。
必死に求愛するオスに対し、メスはけんもほろろな態度を示すことも多いそうだ。
鬼をも倒す!勇猛果敢なオス。縄張りに侵入したオスや天敵の前ではなかなか勇ましい姿になるらしい。
蛇の中でも最大級の大きさを誇るアオダイショウにも臆することなく攻撃する。
さらに、自分の縄張りに他のオスが入ろうものなら、クチバシで相手の羽をむしったり、飛び蹴りを食らわす。
 
キジのメスは、母性愛の象徴だ。
「焼け野の雉夜の鶴」という言葉は子を思う親の情が非常に深いことのたとえに使われる。
巣のある野を焼かれた際、わが身に代えて子を救おうとしたメスのキジの姿が由来となっている。
 
なぜ日本の国鳥はツルでもトキでもなくキジなのか?そこには、オスの勇猛果敢さ、メスの強い母性愛が背景にあったのだ。
 
国鳥だというのに、捕まえて食べてもお咎めなしらしい。寿命は10年ぐらい。子供の姿を見たことはない。今の生息地のそばに農耕地を突き切って主要道路が通るという。引越ししなくてはならないだろうが、あんな華麗な姿で飛べるのだろうか?低空飛行では覚束ない。
 

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