オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

認知症の危険因子

2019-05-09 | 健康
 腸内細菌と認知症の発症は強く関連することが、国立長寿医療研究センターの研究で明らかになった。
認知症の人は腸内で「バクテロイデス」という菌が少ないという。うんちの組成を調べることで、将来認知症にかかる危険性を調べることができるという。
 国立長寿医療研究センターの研究グループは、認知症患者とそうでない患者とのあいだで腸内細菌の組成に違いがあるのではないかと考えた。もの忘れ外来の受診患者から128例(平均年齢 74歳)の検便サンプルを採取して、腸内細菌と認知機能との関連を分析した。
 認知症と診断されたのは34例、非認知症は94例だった。認知機能検査や頭部MRI検査などを行い、検便サンプルを収集し、認知症の有無によって腸内細菌の組成に違いがあるかを調べた。
 その結果、腸内細菌の組成の変化が認知症の独立した関連因子であることが明らかになった。
 細菌の割合により、エンテロタイプI(バクテロイデスが多いタイプ)、同II(プレボテラが多いタイプ)、同III(その他の細菌が多いタイプ)の3タイプに分類したところ、認知症患者はエンテロタイプIが少なく、エンテロタイプIIIが多かった。バクテロイデスは、日本人の腸内で多い細菌で、日和見菌として分類されることが多いが、最近では腸管免疫で重要な働きをすることも分かっており、人体に有用な細菌である。
 詳しく解析したところ、バクテロイデスは、認知症でない患者の45%から検出されたのに対し、認知症患者からは15%にとどまった。また、バクテロイデスが多い患者は、そうでない患者に比べて認知症の罹患率が約10分の1になった。
 
 「糖尿病」「高血圧」「肥満」「喫煙」も認知症の危険因子である。
 「高血糖」「高血圧」「脂質異常症」「肥満」「内臓脂肪の蓄積」「喫煙」などは血管をいためて、動脈硬化を進行させる。心筋梗塞や脳梗塞は動脈硬化で起こる病気だが、脳の血管にも障害をもたらし、認知症のリスクも高める。
 脳の状態と血管性の危険因子の関連について調査した結果、体格指数(BMI)と腹囲周囲径、糖尿病、高血圧、高コレステロールなどを適切にコントロールしないと、脳の血管に障害が起こりやすくなり、アルツハイマー病などの認知症のリスクが高まる。重複して因子をもっていると、認知症のリスクが相乗的に上昇するという。脳が委縮しやすくなり、ニューロン(神経細胞)が集まっている灰白質が少なくなり、 神経線維(脳と脊髄)が集まっている白質にも障害が起こりやすくなる。
 注意しなければならなのは、こうした障害は中年期にはすでにはじまっている。
 
 週に3回のウォーキングを続けていれば、心肺機能が向上するだけでなく、脳の老化を抑えられる。運動により心血管リスクが改善するということは、同時に脳の健康にもつながり、認知機能が向上する。
 
 「DASHダイエット」という高血圧を予防する食事方法も有効だ。▼塩分を控える、▼飽和脂肪酸を抑え、不飽和脂肪酸を十分に摂る、▼野菜は1日350g以上、▼全粒粉など精製されていない穀類を摂る、▼糖質を摂り過ぎない――といった特徴がある。
 運動とDASHダイエットに同時に取り組んだグループでは、脳の機能が9歳ほど若返ったという。
 
 生活スタイルの改善は、もっとも容易に取り組めて、しかも効果的だ。これまで糖尿病や高血圧などの慢性疾患を予防・改善するために指導されることが多かったが、実は脳の健康にとっても重要なのだ。
 不健康な生活は心血管疾患のリスクを高めるだけではない。中年期に入ると脳の委縮はすでにはじまっている。年齢を重ねてからアルツハイマー病などの認知症を発症するのを防ぐために、若いうちに健康的な生活を心がけることが大切だ。
認知機能を向上させるために、運動と食事の改善の両方が必要で、どちらか片方だけでは十分な効果を得られない。保健指導だけを受け、運動と食事を改善しなかったグループでは、認知機能は低下した。
 
 認知症の危険因子として過体重や肥満も重要だ。しかも、肥満である期間が長いほど、認知症のリスクは上昇する。肥満である期間が10〜14.9年に及ぶ、つまりずっと肥満だった人では、認知症の発症率が17%上昇する。
 体重をコントロールし、肥満を解消することが、認知症の予防につながる。
  
認知症の有病者数は、全世界で2015年には4,680万人だったが、2050年までに3倍に増えると予測されている。
そして、最近の研究で関連性が明らかになった腸内細菌についても、糖尿病や肥満、心疾患に影響すると考えられている。
 
人生100年時代。老化は避けられないが、最も困るのは認知症だと思う。生活習慣を見直すことで認知症の発症を遅らせることができるなら、それに越したことはない。しかも運動効果や食事療法で健康寿命も伸ばせるのだから、実行しない理由はないだろう。
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降圧剤の副作用

2018-10-01 | 健康
降圧剤を服用している人は実に多い。高齢になれば、動脈硬化などにより、血管が固くなり、高血圧患者が増えてくる。年々、低く設定されるガイドラインを超えると当たり前のように降圧剤が処方され、何の不安もなく薬を飲み続ける。薬には当然副作用があってしかるべきなのだから、体は対応するために無理をする。そして、ある日突然・・・・・
 
現在の高血圧の基準値は異常に低く設定されているという。1969年ごろは、上が『年齢プラス90』以内ならば正常とされていた。たとえば50歳なら140、60歳なら150という具合。ところが高血圧の基準値は2000年以降、どんどん下がっている。年齢とともに血圧は高くなるものだが、なぜそれを低めに設定するのか。基準値を低めに設定するだけで、健康な人を『患者』にすることができるからだ。製薬会社は莫大な利益を得る。
日本高血圧学会のガイドラインで高血圧の基準が下がり始めたのは、2000年からだ。高血圧の新薬ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)が発売されたころだ。
 
「アメリカの製薬会社は高価なARBを売り出すために国際高血圧学会や世界保健機関(WHO)に働きかけて、高血圧の基準値を下げさせることに成功した。おそらく製薬会社からの巨額な寄付金があったのでしょう」と語るのは医薬ビジランスセンター理事長の浜六郎医師である。
 
人々の栄養状態がよくなったので、脳出血は減った。細胞を丈夫にするコレステロールの摂取量が増え、血管が破れにくくなったのだ。それなのに「血圧が高いと脳卒中になる」という思い込みは依然強い。脳卒中には3種類ある。50年前はほとんどが脳出血だったが、いま脳出血は激減していて、脳梗塞が8割、くも膜下出血はいまも昔も全体の3%程度という。低血圧で起こりやすい脳梗塞は血圧を高めにして詰まった血栓を流した方がいいと言う考え方もある。
 
酸素と栄養素を血液から取り込むためには一定の血圧が必要だ。それなのに降圧剤で血圧を下げすぎてしまうと、それが取り込めなくなる。さらに怖いのが、薬がもたらす副作用だ。降圧剤には種類がいくつかあり、現在の主流は前出のARBやカルシウム拮抗薬だ。これらの薬剤には炎症を抑える作用がある。
 
免疫反応は、病原体や体内にできた異物から体を守るための防御システム。炎症は、免疫反応の重要な要素で、体にできた傷を治す働きだ。ARBやカルシウム拮抗薬は炎症を抑制するので、これを飲むと炎症が目立たなくなり、一時的に健康になったかのようにみえる。しかし傷を治すための反応が起きないということは、傷を放置しているということなのだ。その1つが「がん」である。免疫が正常に働いていれば、がん細胞が生まれても小さいうちに排除できる。しかしARBやカルシウム拮抗薬を飲んでいると免疫が抑制されてしまうので、がんになりやすい。感染症が全身に広がって死に至る「敗血症」も、免疫不全によって起こる。さらには高齢者が血圧を薬で無理やり下げた場合、脳に栄養や酸素が行きわたらず、認知症になりやすいという説もある。
また、内臓や各細胞に栄養が届かなければ、体の機能は低下する。特に目や脳、腎臓といった部位は血液の増減に敏感な臓器だ。例えば白内障を患っている人は降圧剤を使用していることが多く、その因果関係も指摘されている。
 
“高血圧ワクチン”
🌟 大阪大学大学院 森下 竜一教授
従来の降圧剤に代わって、1回の注射で血圧を下げる効果が数年にわたって持続するという高血圧ワクチンが開発中である。
 
アンジオテンシンⅡは 血管を収縮させる作用があり、血管が細くなると、血圧が上がる。アンジオテンシンⅡが、血管の壁に直接付かないようにブロックしたり、体内で造られるのを防ぐのが降圧剤である。
それに対して、高血圧ワクチンは、血液内のリンパ球の一種に、アンジオテンシンⅡを攻撃するように指令する。すると、リンパ球の一種が作った抗体が、アンジオテンシンⅡを攻撃する。効果が長期間持続するので、毎日薬を飲む必要がなくなるというのである。夢のようなワクチン!に聞こえるが、免疫システムをだまして自分の組織を攻撃することになるわけだから、怖い…
 
高血圧は薬よりも減塩や運動など生活習慣で改善して、健康長寿を目指すのが安心できるやり方だろう。そして、薬を使う場合は降圧剤のリスクをきちんと認識して服用すべきだろう。
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健康長寿に欠かせない筋肉

2018-09-08 | 健康
高齢になると体が衰える。筋肉や関節が次第に衰え、神経や平衡感覚の機能も低下していくので動作が鈍くなる。
長寿の健康のためには、心臓、血管、腎臓、肝臓などのはたらきを維持することが重要なのは言うまでもない。しかし、筋肉は命や健康に直接関係するほど重要な器官ではないと考えている人が多い。最近の研究から、筋肉の量やその機能が健康に深く関わっていることが明らかになりつつある。
 
脳卒中や心筋梗塞などの生活習慣病を予防するには、内蔵脂肪の蓄積、メタボリックシンドロームにならないように注意することが必要だ。筋肉や骨、関節などの運動器の機能を維持することで「ロコモティブシンドローム」、略して「ロコモ」を予防することが重要だ。そして、認知症を予防できれば、要介護になる危険性を3分の一にまで減らすことができる。
筋肉はこれらの3つの全てに関係しているのである。
重要な筋肉の3機能
・「運動器」としてのはたらき。
・体温を生み出す「熱源」としてのはたらき。
・内分泌器官としてのはたらき。
 
筋肉の量は普通に生活していても、加齢とともに減ってしまう。加齢に伴って筋肉が減り、筋力が低下していくことを「サルコペニア」という。加齢でサルコペニアになりやすい筋肉は、太ももの前、お尻、お腹、背中の筋肉だという。30歳あたりをピークで緩やかに減り始め、50歳あたりを過ぎると減り方が速くなる。30歳から80歳までの50年間では、大体半分くらいの太さになってしまう。
歩行動作が不安定になり、歩幅が狭くなって、転倒の危険性が増し、この状態がさらに進むと、移動能力が制限され、「ロコモ」になる。そして、活動量がさらに減少することで、「フレイル」と呼ばれる虚弱状態、引きこもり、認知症などにつながっていく。
さらに、体温を維持する機能が低下し、寒さに弱くなる。熱を作るためのエネルギー消費が減るので、肥満や糖尿病になりやすい。つまり、メタボリックシンドロームになりやすい状態だ。糖尿病のように、体が糖を利用する能力が低下すると、余剰の糖が「糖化ストレス」という状態を引き起こし、動脈硬化、脳卒中、腎疾患、認知症などのさまざまな合併症につながる。ネズミを用いた実験では、筋肉による熱の生産を抑えてしまうと、冷え性になるばかりでなく、やがて肥満になり、糖尿病になる。
次に、筋肉の3番目のはたらき、内分泌器官としてのはたらきは重要だ。
最近の研究から、筋肉をよく動かすと、筋肉からさまざまな生理活性物質、つまりホルモンのようなはたらきをする物質が分泌されることがわかってきた。筋肉が分泌する生理活性物質を総称して「マイオカイン」という。分泌するマイオカインの量は、組織1グラム当たりでいえば非常に少ないが、筋肉そのものが多量にあるので、絶対量としては、無視できないほど多くなる。運動によって筋肉から分泌されるマイオカインの中には、動脈硬化を予防したり、脂肪の減少を促進したり、脳の神経細胞に作用して認知症を予防したりするものがある。筋肉が減ってしまうと、これらのマイオカインの分泌量も減ってしまう。
 
カリフォルニア大学ロサンゼルス校は、寿命を大きく左右する要素が「体組成」、つまり、身体の中の筋肉、骨、脂肪の割合だという説を発表した。同じ身長・体重の人でも、「運動習慣がなく脂肪が多い人」と「よく動き、運動をし、適度な筋肉をキープしている人」とでは、寿命予測に大きな差があり、後者の方が長生きできる確率が高いという。
超高齢社会を迎えた日本は世界屈指の長寿国だが、平均寿命と健康寿命(日常生活に制限のない期間)の間には約10年の乖離がある。また、ここ10年間においてその差は全く縮まっておらず、必ずしも健康な状態で長生きしている訳ではないことが分かってきた。健康的な日常生活を送る上で要となるのが筋肉だ。
 
中高年のための筋肉づくり
サルコペニアに負けない筋肉づくりには、少し強い刺激が必要だ。ウオーキングは、筋肉を強化するほどの刺激にならない。それよりやや強い運動を、週2、3回行う必要がある。そして、加齢の影響を強く受ける足腰の筋肉をしっかり使う運動をすることが大切だ。必ずしも重たい負荷を使う必要はない。以前は、「それなりに大きな負荷を使わないと筋肉は増えない」とされていたが、最近の研究から、負荷は軽くても、筋肉をしっかり使い込むことで筋肉が増えることが立証されている。なるべく簡単な運動で済ませたいという場合には、ゆっくりとした動作で行うスロースクワットや片足立ちがよい。
 
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トランス脂肪酸含有量が低いマ-ガリンが新発売

2018-03-01 | 健康
マーガリンやショートニングなど、健康に悪影響をおよぼす「トランス脂肪酸」を含む油脂の使用が、2018年6月に全米で禁止されることになった。しかし、なぜ日本では長い間、規制どころか表示義務までないのか?
 
トランス脂肪酸は、マーガリン、ショートニングなど日本のパンやお菓子などには必ずと言ってよいほど含まれていて、悪玉コレステロールが増え、体重増加や心疾患などにつながるとされている。
米国に比べて、日本では摂取量が少ないと言うが、規制どころか表示の義務化もされてないのはかなりおかしい。
 
2015年、米食品医薬品局(FDA)はトランス脂肪酸の原因となる油脂の使用を3年後までに全廃することを決めた。
トランス脂肪酸は、トランス型不飽和脂肪酸とも呼ばれ、人工的に水素を付加して硬化させた製品を製造する過程で発生する。マーガリンやショートニングに多く含まれ、アメリカではこれらの油脂をパン、ケーキ、ドーナツ、スナック菓子などに広く使っていた。
2000~02年におけるアメリカ人1人の一日あたりの摂取量は5.6グラムで、総エネルギーの2.2%だった。WHOは03年、一日あたりの摂取量を1%未満に抑えるよう勧告した。日本では、06年の調査で日本人の摂取量は一日平均0.7グラムで、総エネルギーの0.3%とWHOのガイドラインを大きく下回っていたという。そのため「日本の通常の食生活では健康への影響は小さい」と判断されたという。
 
 
最近、やっと明治などの乳業大手各社が、家庭用マーガリンを相次いでリニューアルすることになった。米国で今年6月以降、全面禁止されるのを前に、同油脂を使用していない商品をアピールし、マーガリンに対するマイナスイメージを払拭するのが狙いだ。マーガリンは、精製した油脂に粉乳や食塩などを加えてつくる。油脂は、主に大豆油やなたね油、コーン油などの植物油が使われるが、従来は、これらの油脂からマーガリンを作る際にトランス脂肪酸が多く含まれる「部分水素添加油脂」を加えていた。マーガリン特有のなめらかさや風味作りのためだった。
 
しかし、米国が規制導入を決めた2015年以降、マーガリンに対するイメージが悪化。顧客離れで市場が約2割も縮小したため、国内乳業各社は食感を損なわない代替油脂の開発を進め、「部分水素添加油脂」を使わないマーガリンを実現した。 明治は3月1日以降発売する「コーンソフト」など家庭用マーガリン全10種類で同油脂を不使用にする。雪印メグミルクも同1日から販売する「ネオソフト」など家庭用マーガリン全12品で、同油脂の使用を順次取りやめる方針で、いずれも商品パッケージには「部分水素添加油脂不使用」の表示を付ける予定だ。雪印と明治の大手2社の新商品におけるトランス脂肪酸の含有量は、使用1回(10グラム)当たり0.1グラム程度。10年前の商品と比べて1割程度まで低減させた。油の高温処理など製造過程で微量に生じる分だけが残っているという。 小岩井乳業は数年前からトランス脂肪酸の含有量が少ない商品を提供。市場が縮小する中でも「着実に顧客の支持を得てきた」(広報担当者)と話す。
 
マーガリンがバターよりも低カロリー、低脂質でヘルシ-とされていたのは大きな間違いだった。
腐らない、カビも生えない、虫も食べないのがマーガリンだ。アメリカで、マーガリンを外に2年間放置する実験が行われたことがある。2年間放置されたマーガリンは、全く変化していなかったそうだ。
 
フィンランドで、マーガリンを日常的に使う人とそうでない人、1200人を追跡調査した研究が行われた。
10年後には、マーガリンを日常的に使った人の死亡率が1.4倍に上昇。心臓病の罹患率にいたっては、2.4倍にもなったという。
 
外食、コンビニ、冷凍商品などの依存度も高くなっている日本人の食事。外食が多い人、お菓子やスナック菓子をよく食べる人は注意が必要だ。
トランス脂肪酸の表示義務も規制もない日本ではトランス脂肪酸から身を守ろうとするなら、自分で対策をしなければならない。
 
・原材料名を見ても『トランス脂肪酸』と表示されていない。『マーガリン』『ショートニング』『植物油脂』『加工油脂』と記載されている。こう表示されているということは、トランス脂肪酸が含まれていることになる。
・トーストには、マーガリンではなくバターを使用する。
・外食をする際は、ファーストフード店に行かない、揚げ物を頼まないようにする。
・油は未精製のもの、抽出法でなく圧搾法の油を選ぶ。キャノーラ油、ピーナツ油、オリーブオイル、ココナッツオイルなどを選ぶようにする。
・お菓子は和菓子やナッツ類を選ぶ。大福や、お団子、饅頭などの和菓子には、ほとんどトランス脂肪酸は含まれていない。
 
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バリウム検診は必要ない

2018-01-10 | 健康
先進国でいまや日本だけというバリウム検診。と言うことは、お決まりの利権構造があるに違いない。
やはり、利権構造は存在し、その実態は本にもなっている。これだけ公になっているのに是正されない不思議。皆だんまりを続けている・・・・・
相撲報道などくだらない放送を垂れ流しするくらいなら、医療の現場にある利権構造を暴くぐらいのことをしてもいいだろうに・・・
 
 
「胃がん早期発見のため」という謳い文句で推奨され、年間1000万人以上が受けているバリウム検査では、見逃しが多い上に死亡事故まで起きている。危険な検診が続く背景には、バリウム検査を存続させたい「検診ムラ」の利権構造があるという。
 
確かにバリウム検診では初期の胃がんは見つからない。見つかるのはガンが大きくなったもの、スキルスがんではもう手遅れの状態だ。
1年間で新たに発見される胃がん患者は男女合わせて約13万人。そのうち自治体のバリウム検査で見つかるのは、たった6000人だという。ピロリ菌と胃がんの関係の研究で世界的に知られる消化器内科医の上村直実・国立国際医療センター国府台病院院長は「胃がんの99%はピロリ菌による感染胃炎がベースです。だからピロリ菌に感染しているか否かが重要。今は血液検査でピロリ菌と胃粘膜の萎縮度(胃で分泌される消化酵素ペプシンの前駆物質であるペプシノゲンの血中濃度を検査して、胃の内部の様子を推測する検査)をチェックして、簡単に胃がんのリスクが分かります。それを参考に内視鏡検査で早期発見すれば、胃がんで死なずに済む時代なのです」と明かす。この手法は、『胃がんリスク検診』または『ABC検診』と呼ばれ、一部の企業などが導入し、早期発見数が激増するという大きな成果をあげている。つまり、「ピロリ菌未感染者に胃がん検診は原則不要」ということなのだ。
 
去年9月7日、朝日新聞デジタルは『がん検診、「国の手順通り」4割どまり 市区町村』という記事を配信した。同記事によれば、2008年に国は、検診の精度管理のため従うべき手順を作成し、市区町村から事業者に委託する際に明記するように求めたが、国立がん研究センターの研究者が全国約1700の市町村を対象に遵守状況を調べたところ、約6割の市区町村はこのルールを守っていなかったという。
斎藤博・国がん検診研究部部長は「手順どおりに実施されなければ、いくら受診率を上げてもがん死亡率の減少という検診の目的を達成することはできない」と述べている。
記事を読むと、誰もが「ルールを守らずに勝手なことをする検診業者は怪しからん」と考える。毎日新聞も同日、『<がん検診>自治体任せ、浮き彫り 質の確保、課題に』という記事を配信した。
朝日、毎日ともに「国が決めた通りにがん検診を行うことは国民のためになり、勝手なことをする事業者を国はどんどん取り締まるべきだ」という立場に立っている。
 
がん検診の分野で国を動かしているのは、国立がん研究センターで、その中心が前述の斎藤医師だ。そして、同氏の専門は、胃がんに対するバリウム検診だ。つまり、自らがつくった基準が現場で遵守されていないことを批判したことになる。斎藤医師は2004年に国がんにがん予防・検診研究センターが開設された際、弘前大学から検診研究部長として招聘され、がん検診を主な課題として、06年から17年までの間に主任研究者として、総額5億2200万円の厚生科学研究費を受け取っている。なぜ、いつまでも危険で、見落としが多く、被ばく量が半端じゃないバリウム検査に固執するのか。
 
日本対がん協会(東京都千代田区)は、57年に日本癌学会総会での提唱がきっかけとなり、58年に朝日新聞が創立80周年記念事業として発足させた。代々、朝日新聞の大物OBが理事長に名を連ねてきた。ホームページには「がんを早期発見、早期治療するため、14年までの累計では、全国の日本対がん協会グループの検診団体で延べ3億5000万人の方にがん検診を実施し、41万897のがんを見つけ」たと記している。日本対がん協会はひとつの組織ではない。日本対がん協会グループと称され、東京都以外のすべての都道府県に存在する関連団体の集合体だ。それぞれの組織は独立体で、自治体からがん検診事業を請け負っている。日本の胃がん検診は国立がん研究センタ-と朝日新聞が旗を振り、自治体が金を出して、日本対がん協会グループが実務を担ってきた。2015年度には日本対がん協会グループだけで、236万人が胃がん検診を受けている。1人当たりの費用は1万~1万5000円程度だから、その市場規模は約300億円と推計できる。多くの関係者が、そのおこぼれに預かる。
 
2013年に05年版の胃がん検診ガイドラインが見直されることになったとき、05年版では、バリウム検査が推奨され、内視鏡はエビデンスが不十分とされていた。この見直しを主導したのは、斎藤部長たちで、彼らは新ガイドラインでも、内視鏡について主要な6つの論文をとりあげ、サンプル数が少なく、追跡期間が短い、また研究の質が低いという理由で推奨しなかった。胃がんの早期診断でバリウム検査より内視鏡が優れているのは、常識となっているのにである。斎藤部長たちの議論は、論文として発表された医学研究を根拠にして、「エビデンスに基づく胃がん検診」を主張することで、自らの利益を守っているようである。
斎藤部長たちのやり方には、多くの医師が反発した。その筆頭が日本消化器内視鏡学会の専門家たちだった。このような批判もあり、最終的に2015年5月に公表された新ガイドラインでは、バリウム検査と内視鏡の双方を推奨せざるを得なくなった。
 
近年、胃がん患者は減少傾向だ。ピロリ菌の除菌が普及すれば、ますます減るだろう。一方、肺がんは増加の一途をたどっている。がん検診でも、どちらが潜在的な成長性があるかは明らかだ。
朝日新聞すら斎藤部長たちのやり方に戸惑っている。一部のメディアからは「バリウム検診=朝日新聞の利権」と批判されているらしい。厚労官僚も「胃がん検診は過去の経緯で流されているだけで、利益誘導した話は聞いたことがない」と言う。対がん協会グループに医系技官は天下っていないという。
 
バリウム検査から利益を受けるのは、一部の医師だけのようで、放っておいても、バリウム検診は過去の遺物となるだろう。しかし、それまでの間、賢い患者は無駄なバリウム検査を受けずに、ピロリ菌と胃の萎縮度検査を受け、胃がんリスクがある場合だけ胃カメラ検査を受けるようにした方がよい。ピロリ菌が99%犯人と分かった現在、ピロリ菌がいず、萎縮性胃炎の症状がなければ胃がんの検診は受ける必要はなさそうである。
 
今現在、胃カメラ検診を声高に推奨しないのは、胃カメラ検診の専門医の不足と言う事情もあるのかもしれない。放射線技師でできるバリウム検診の方が大量の検診を裁けるのである。コストが安く済むというのも案外、行政が胃カメラを強く推奨しない理由かもしれない。
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筋弛緩が起きる睡眠薬

2017-12-30 | 健康
年をとると寝つきが悪くなる。布団に入ると眠れない状態が続き、1時間以上も覚醒状態が続く。
初めは旅先でのことだったが、それが日常生活でも当たり前になる。眠れないときのためにと処方してもらった睡眠導入剤に手が伸びる。15分ほどで、意識が途切れ、夢も見ない熟睡状態に入るのだから、とても気持ちがいい。一番軽い1時間ほどで切れるはずの睡眠薬を安易に常用してしまった。
 
異変は1年ほどの常用で始まった。たまに薬を飲まないで眠ると、悪夢を見るのである。しかも、誰かに首を絞められて息ができない夢を見る。それ怖さに睡眠薬にますます頼ってしまう。睡眠薬がなければ、眠ることもできない状態になってしまった。医者にそのことを告げると、無呼吸症候群を疑われた。
肥満の方がなると思い込んでいた無呼吸。でも、簡単に調べられるというので一晩睡眠薬を飲んで測定してみた。
1時間に5回の無呼吸が発生していた。しかも、睡眠後1時間で現れる無呼吸の程度はすごかった。最長で1分半も続き、血中酸素濃度が80%に低下していた。健常者の濃度は96-99%だ。一般に90%を切れば呼吸不全と判断される。そんな命にもかかわる事態が毎晩起きていたにもかかわらず、本人は快眠だと思い込んでいたのである。まだ悪夢を見て眠れない、夜中に何度も起きてしまう方がましではないか。
 
即座に睡眠薬を止めた。2週間ほどで、無呼吸だけではなく、期待していなかった改善があった。ここ半年ほど便秘に悩んでいたのが、睡眠時の大蠕動が戻ってきたのだろう。前のような快便が戻ってきたのである。
そして、のどのイガイガやせき込みが戻ってきた。実はこの数年花粉症が改善していたのである。加齢のせいでアレルギー反応が現れなくなったと思っていたが、これも睡眠薬のせいかもしれない。
 
年齢とともに睡眠は変化する。睡眠が浅くなり、中途覚醒や早朝覚醒が増加する。
年齢とともに体力が落ち、老眼になり、白髪が増えるように睡眠にも変化が生じるのである。
体内時計の加齢変化によるもので、睡眠だけではなく、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠を支える多くの生体機能リズムが変化する。そして、睡眠が浅くなる。深いノンレム睡眠が減って浅いレム睡眠が増える。そのため尿意やちょっとした物音で目が覚める。
眠気がないのに寝床に入ることはやめた方がいい。寝つきは悪くなるし、中途覚醒が増えてしまう。年齢を重ねるごとに実際に眠れる時間は短くなって当然なのだから、眠れないことを気にする必要はない。睡眠時間が短くなるのに寝床にいる時間が長くなると、眠れぬままに寝床でうつらうつらしている時間が増えて睡眠の満足度も低下する。舌根が弛緩して、気道をふさぎ、無呼吸の悪化を招く。腸の弛緩によって、睡眠時の大蠕動が起きずに、便が滞留する。高齢者にとって、筋弛緩は体全体に悪影響を及ぼす。おそらく、尿漏れなども悪化するのではないかと推測する。
 
加齢とともに、死別・独居などの心理的なストレスが加わり、不活発でメリハリのない日常生活、体調悪化、その治療薬の副作用などによって、不眠症をはじめとするさまざまな睡眠障害にかかりやすい。狭心症や心筋梗塞による夜間の胸苦しさ、前立腺肥大による頻尿、皮膚掻痒症によるかゆみ、関節リウマチによる痛みなど、不眠の原因は山ほどある。
 
アルツハイマー病などの認知症では、さらに睡眠が浅くなる。重度の認知症ではわずか1時間程度の短時間でさえ連続して眠ることができなくなるという。またしっかりと目が覚めきれず「せん妄」といわれるもうろう状態がしばしば出現する。このような時には不安感から興奮しやすく時に攻撃的になるため、介護の負担が増す。認知症の睡眠障害に有効な薬物療法は知られていない。睡眠薬や鎮静薬を使いすぎると、強い眠気や誤嚥、転倒・骨折などのために生活の質が低下し、結果的にますます介護負担が増加する。
 
成人の約20人に1人が睡眠薬を服用しているという。健康保険組合の年代別処方率の調査結果は、65~74歳では19%になっている。
これまでの研究では、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬で心臓発作リスクを50%増大させる、週2回以上の服用で肺がんリスクも高まるという。
さらにイギリスの研究では、さまざまな種類の睡眠薬いずれも、服用によって骨折のリスクが高まる。65歳以上の服用者では、1年に1回以上骨折しているケースが30%強もあったという。
 
安易に睡眠薬で問題を解決してはならない。高齢者では若年者に較べて睡眠薬に対する感受性が高く、体内から排泄する力も弱くなる。要注意である。
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胃がん検診

2016-12-17 | 健康
市町村によっては今年からバリウム検査と胃カメラ検査を選択できるようになったところが増えたようだ。自分の経験から言うと、バリウムを受けるくらいなら、胃カメラ受診を受けた方がよい。
胃バリウム検査とは放射線を照射することで胃や食道の粘膜の凹凸を「影絵」の原理で見ているだけだ。したがって内視鏡で治療できる段階の早期胃がんや早期食道がんの発見には役立たない。ごく早期の胃がんや食道がんは粘膜の凹凸を伴うことは少なく、粘膜の微細な色彩変化のみの事が大部分である。特に食道はバリウムが一瞬で胃内に落ちてしまうため、早期の食道がんをとらえることが難しい。
胃バリウム検査で発見された「胃がん」「食道がん」は進行した状態で見つかることが多く、かなりの確率で外科的手術や抗がん剤での治療になってしまい、内視鏡治療を行える早期段階での発見は難しい。さらに胃バリウム検査は放射線を照射して撮影するので、医療被ばくによる「発がん」という問題も出てくる。
 
イギリスのオックスフォード大学のグループの調査では、日本人は75歳までにガンになる人のうち、3.2%の人が放射線診断による被爆でガンが誘発されたというデーターが報告されているという。
胃バリウム検査は被爆線量のかなり多い検査だということは意外に知られていない。何枚も撮るので胸部X線写真の150~300倍もの被爆を受けてしまうという。
 
一番問題なのは私にできた扁平な悪性ガンはバリウム検査ではほとんど見つからないという事実だ。私の場合は、たまたま胃が折れ曲がって変に変形しているから精密検査を受けた方がいいと言われた。胃が変形するほどのガンならとっくに末期だと思い、自分にがんができているとは思わなかった。一応指示通り、胃カメラを受けたが、見た感じ色が変わっている部分が点在していたが、でこぼこはない。やっぱり何でもないと思ったが、医者は「これは怪しい。検体を取ります。」という。自信満々で結果を聞きに行って、悪性のスキルス胃がんを起こす未分化細胞がんと言われたときは、驚愕してしばし言葉を失った。
 
スキルス化しているかどうかは開腹してみないとわからず、場合によっては全摘と言うこともあると宣告された。結果は浸潤していなかったため、部分切除で足りたが、死を覚悟した一瞬だった。
バリウムで見つかったことは奇跡に近い。胃壁に浸潤もしていなかったのに、なぜ、胃が折れ曲がっていたのか、今もってわからない。
 
早期の胃がんはわずかな色調の変化(わずかに白っぽく退色している)だけであるため、画質の悪い 経鼻内視鏡でさえも見逃しが多くなるらしい。
 
最近、ピロリ菌駆除が保険適用になり、ピロリ菌駆除をする人が増えた。「胃がんの原因の99%がピロリ菌」と言う人もいる。そこで調べてみると・・・・
 
ピロリ菌が発見されたのは、わずか30年前のこと。ピロリ菌が胃炎・胃潰瘍の原因であることが判明した。その後、薬剤によって起こる潰瘍の存在も明らかになった。アスピリンに代表される非ステロイド性抗炎症薬と呼ばれる消炎鎮痛薬が原因の潰瘍があることがわかった。ピロリ菌に感染していない人や、抗炎症剤を飲んでいない人に胃潰瘍が起こることはまれで、起きるとしても、胃潰瘍の患者さん100人のうち1人いるかいないかという程度だという。ストレスがあっても、ピロリ菌に感染していなければ胃潰瘍になりにくいということも言われている。
 ピロリ菌に感染している人は、感染していない人に比べると、20~30倍も胃がんになる確率が高いとされる。塩分の過剰摂取といった食生活や遺伝などによる、ピロリ菌に感染していない人の胃がんは0.5~1%、ごくまれと言っていい。
 
 それでは、除菌した人は、もう胃がん検診を受ける必要はないのだろうか?そうとは言えないようだ。
 慢性胃炎の一部の方が胃がんになり、胃がんの大部分は慢性胃炎から発生する。それなら、慢性胃炎の治療(ピロリ菌の除菌)により胃がんが予防できると思われる。しかし、予防効果は感染の初期(萎縮性胃炎発症初期)は著しいが、感染の後期ではかなり低い。私自身もガンが見つかる前の10年ほど前から萎縮性胃炎と診断され、その時は「加齢のためでしょう。萎縮性胃炎は改善しません」と医者から言われた。20年前はピロリ菌と胃がんの関係もよくわからなかったのだ。
 
萎縮性胃炎を起こしていない人の除菌が胃癌予防に高い効果があることが分かってきた。つまり、胃癌を予防するなら萎縮性胃炎にかかる前に除菌をする必要があり、萎縮性胃炎を発症してしまったら、除菌の胃がん予防効果は低いのである。
 
 保険診療の枠の中で除菌するには、内視鏡検査で胃炎があることが診断されなければならないのが胃がん予防のネックになる。
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便潜血検査

2016-12-16 | 健康

大腸がん検診として、広く行われている「便潜血検査」に疑問を感じていたので私見を書いてみます。

 
便の表面を擦って、検体を提出し、血液が付着しているかどうかをみる検査で、血液が検出されれば、精密検査を催促されるというものだ。
この検査で陽性になる率は約6~7%、肛門までの長い消化管のどこかで出血する病気の可能性がある。しかし、陽性の原因のほとんどは、肛門周囲の病気だ。
内視鏡をしても、結局何も大腸に病気が発見されない事が殆どなのだ。問題なのは、ポリ-プやがんがあっても陽性にならないことも多いこと。がんやポリープが毎日出血している訳ではなく、内視鏡で簡単に切除できるような小さな病変は、出血する量も少なく、せっかく病変部から出血していても、血液が付いていない部位を擦って提出してしまえば「陰性」という結果になる。
 
 一番まずいのは、検査結果の「陰性」が「治療が必要なポリープやがんはなく、精密検査は不要。」というメッセージを出してしまうことだ。
 病気があっても「陰性」になることがあり、内視鏡検査が不要ということではない。「陽性」と判定されても、95%以上は手術の必要はない。
 便潜血検査は、内視鏡検査が必要、不必要かを判断できる検査ではないのだから、初めから内視鏡を受けたほうが良い。即ち、便潜血の検査は不要としか言いようがない。
 
 内視鏡検査は毎年受ける必要はなく、多くても2年に一度くらいで受けておけば十分だ。病院では3年に一度と言われた。
 
 便潜血検査の最大の目的は、内視鏡検査を受ける機会を与えるということだけだから、定期的に内視鏡検査を受けている人は、便潜血検査を受ける必要はない。
 早期発見に有用と思われている便潜血検査が陽性になってくれず、内視鏡検査を受ければ、手術を回避できる病気が発見できるのに、検査のチャンスを失ってしまっている人がいるのが問題なのだ。早期発見のための検査が、逆に早期発見の妨げとなっているとも言える。
 
「治療には、内視鏡切除ではなく、外科的な手術が必要です」というがんがある人の10人が便潜血検査をすると、1人、時には2人が「陰性」と判断されてしまうという話もあるらしい。さらに驚くことに、「手術は不要で、内視鏡で切除が可能ながん」がある人の陽性率は半分だそうだ。
 
 そういうことで、一大決心をして、内視鏡検査に踏み切った。今まで、潜血反応は出なかった私にポリ-プが一個見つかった。盲腸付近だということだから、かなり奥。素人考えでも潜血検査で陽性になりにくい場所だと思う。日本人女性のがんの死因トップ、日本人として、死因2位の大腸がんだから、自覚症状がなくても、まず内視鏡検査、その後も定期的に受ける事が、大切なことを知ってほしい。
 私が急に思い立って内視鏡検査を受けた理由は学生時代の友人が病院を訪れたときは既に末期、何の治療も有効でなく、11か月の闘病で亡くなってしまったことだ。
 
 大腸内視鏡検査は大変な検査、という風評がある。実際受けた感想はチュ-ブが大腸内を進んでいくことは感じたが、ポリ-プを切られた痛みなど全く感じなかった。2度受けた友人はすぐに寝てしまって、挿入もわからなかったという。医者に聞いてみると、麻酔ではなく鎮静剤を投与しただけなので眠気を誘うものではないと言う。私のように覚醒していて当たり前なのだ。評判の良い医療機関を探して、是非定期的に内視鏡検査を受けて欲しい。
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センテナリアン-NHKスペシャル

2016-11-01 | 健康

健康長寿を実現したセンテナリアンと呼ばれる100歳高齢者たち。
今世界中の研究者がセンテナリアンに潜む健康長寿の秘密を解き明かそうとしている。
明らかになってきたのは体内でひそかに進む老化がさまざまな方法で抑えられている事実だ。

日本で先月発表された最新の統計では6万5,692人と過去最高を記録している。世界全体では45万人。

慶応大学の広瀬信義氏が調査してきたデータを詳細に解析すると、一般高齢者とは異なる特徴が見つかった。体の中で起きている炎症の度合いが有意に低いのだ。炎症には2つの種類がある。一つは急性炎症。ケガをした時に腫れ上がるなど病原菌などから体を守るために起こる一時的な炎症。もう一つは慢性炎症。誰でも加齢とともに徐々に進む炎症で自覚症状はほとんどない。高齢者の動脈を調べると慢性炎症が進んだ人の血管は動脈硬化が進んでいる。炎症がほとんどない人の動脈は柔軟性があり、きれいな状態で保たれている。

慶応大学では1,500人の高齢者を最大10年間追跡調査して、臓器の状態や代謝など体のどの機能が寿命の長さに関係しているかを分析した。その結果唯一寿命との明確な関わりが見られたのが慢性炎症だった。体の中の細胞が老化するとその細胞からサイトカインと呼ばれる炎症を引き起こす物質が分泌され、周囲の細胞を老化させ炎症が広がる。死んだ細胞からは老廃物が出され更なる炎症の引き金になる。本来我々は免疫でこれらのものを取り除く機能を持っているのだが、加齢とともに免疫機能も落ちてくる。糖尿病動脈硬化、肺疾患、心筋梗塞など重大な病気になる確率が高まる。

慢性炎症度は人間ドックの血液検査CRPで調べる事ができる。
基準範囲は0.30以下。慢性炎症が低くて長生きな人は長寿の家系に生まれたこととあまり相関関係はない。デンマークで行われた同じ遺伝子を持つ双子の研究で、10万組の双子の寿命を生涯にわたって追跡調査すると、同じ遺伝子であるにもかかわらず寿命には大きな差が生じる事が分かった。寿命を決めるのは遺伝的要因が25%環境要因が75%であるという。

センテナリアンが局地的に多い長寿のホットスポットと呼ばれる場所がある。アメリカ西海岸の一部、コスタリカ、イタリア、日本の沖縄などだ。
イタリア南部のアッチャローリ。
今年人口2,000人のうち300人がセンテナリアン。研究が進められているのが、この地域特有の食事。オリーブやナッツなど温暖な気候で育まれた食材を使った地中海食だ。
地中海食を適切に食べた人ほど炎症の数値が低くなる。地中海食に特徴的な脂肪酸やポリフェノール、リコピンなどの炎症を抑える成分が影響を与えた?

ところが解析を進めた結果、意外な事実が浮かび上がってきた。慢性炎症のレベルを国別に分析したデータでは、炎症の数値が下がっていた国がある一方であまり効果が見られない国があった。特にイギリスでは炎症のレベルは変わらず、地中海食が全ての国の人に効果がある訳ではない事が示された。食と健康長寿の関係を調べているのは中国の李教授は土地ならではの食材を食べ続けているセンテナリアンたちの体からある特徴を見つけた。腸内細菌は長年摂取した食べ物によって違ってくる。同じものを食べても国によって効果が異なるのはこうした腸内細菌が関係しているのではないかと考えられる。

地中海の沿岸の人たちにとって地中海食がベストであり、日本人にとっては日本食の方がベストかもしれない。
お魚はオメガ3脂肪酸であるEPA、DHAがたくさん含まれていて慢性炎症がおさえられる事が知られている。大豆による良質なタンパクや体にいいといわれるポリフェノールなども炎症を抑える。にんじん、海藻、おみそ汁の中のおみそにも抗炎症成分が入っている。

もう一つセンテナリアンの研究から食事とは別の健康長寿の要因も注目されている。
世界的な長寿地域の一つ、この地域の最大の特徴は世界一男性の長寿率が高い事(男女比1:1)。1対9と圧倒的に女性が多い日本に比べると驚異的な比率だ。
プーラン教授はこの地域の男性には共通したライフスタイルがある事を見つけた。100歳に到達するまでの身体活動量が多い。ぶどう農園を営んでいる93歳の男性は自ら切り開いた広大な土地を毎日1人で耕し続けている。この地域の男性が一日に歩く距離はおよそ8kmに上る。
更に彼らの肉体に大きな影響を与えているのが島独特の急こう配な地形。一日に何度も斜面を上り下りする生活。豊富な活動量に加えて暮らしの中に織り込まれた負荷の強い動きが健康長寿につながっているとプーラン教授は考えている。
運動が健康によい事はこれまでも知られていたが、最近になって炎症との関係が科学的に明らかになってきた。微小循環は全身に張り巡らされた毛細血管の中で起きている目に見えないレベルの細かな血流で、細胞に必要な酸素や栄養素を送り届ける。たまった老廃物を回収するという役割もある。この微小循環が慢性炎症につながる要因を取り除き老化のスピードを緩めている可能性が見えてきた。長寿地域の人たちも心臓や腎臓など臓器の機能は低下している。ところが微小循環だけは優れた状態を保っている事が分かったのだ。ポイントは毎日の暮らしの中に一定の負荷を与えていく事だ。筋肉を鍛えていくと、エネルギーの消費で肥満も抑えられる。血流がよくなり、酸素をよく運び、たまった老廃物を取り除く。

慢性炎症を抑える上でもう一つ欠かせないものがある。
心の持ちよう、満足感が慢性炎症を抑える事と深いつながりがある事が明らかになってきている。人の満足感と炎症との関係を研究しているスティーブン・コール教授は男女84人の被験者を対象にある調査を実施した。日々の幸せや人生での充実感。今の自分が好きかどうかや日常で得られる達成感などさまざまな満足感を聞き取った。その後調査した人たちの血液を採取し分析を進めた結果、満足感と炎症との関わりを示す遺伝子が見つかった。この遺伝子群は人が何らかのストレスを受けた時に働きを強める。逆に満足感を得ると、その働きが弱まる。
健康長寿の大敵慢性炎症をコントロールする役割が見えてきたCTRA遺伝子群。
更に研究を進めると満足感の種類によって違う働きをする事も分かってきた。調査した人の中には満足感を得ているにもかかわらず、慢性炎症が進んでしまうケースがある。
コール教授が分類した炎症を進めるタイプの満足感は食欲、物欲など動物的な欲求を達成したときの満足感だ。一方炎症を抑えていた満足感はボランティア活動や家族を大切にするなど生きがい型と呼ばれる満足感である。

ここまでは、長寿の条件として、論理的で納得できるものだった。最後に話題に上った長寿者の幸福感についてはどうにも理解できなかった。
世界最高齢のセンテナリアン。イタリアに住む…世界で唯一の1800年代生まれとなったモラーノさん。昔から歌やダンスが好きで頻繁に外出する活発な女性だった。しかし100歳を超えてから体は衰弱。家族の介護を受けているが、14年間家から一歩も外に出る事ができない状態だ。ほとんど寝て過ごすだけの今が人生で一番幸せだという。最新の研究でセンテナリアンの多くが老年的超越と呼ばれる独特の心境に達している事が分かってきたという。
その心理を研究している大阪大学の権藤恭之准教授が調査に訪れたのは…1年前家族と離れ介護施設で独り暮らすようになった女性。75の質問項目で心理状態を探る。高齢者2,200人の調査結果によると、人は70歳を過ぎると年とともに身体機能は衰えていく。それにもかかわらず80歳を超えた辺りから今の暮らしを肯定的に捉える感情が高まり続けていたという。高齢者の幸福感を脳科学の視点で解き明かそうとしているマラ・マザー教授によると、年を重ね高齢となっても衰えない脳の部位は人間の感情をつかさどる前帯状皮質。記憶力や判断力が衰える中、この部位は機能し続け人間の感情は最後まで保たれる。高齢者の感情を調査するため、さまざまな写真を用意し心理実験を行った。よい印象の写真と悪い印象の写真を高齢者と若者に見てもらいその違いを調査すると、若者はよい印象の写真も悪い印象の写真も同じように記憶したのに対して、.高齢者はよい印象の写真をよく記憶し悪い印象の写真は記憶しないという傾向が現れたという。
これが高齢者が長い人生経験を経て到達する独特の心理状況だとマザー教授は指摘する。

世界中で報告されている老年的超越。
独り寂しく過ごしているかに見えるお年寄りも実は豊かで幸せな時間を生きているという。

判断力の低下と認知力の低下、物忘れで恍惚となる・・・・老年的超越の正体ではないかと思う。本人は幸せでも介護する方はたまったものではない。超高齢化社会の闇はこれからが本番だ。こんな人口構成にしてしまった新自由主義の政策が悪い。1/4が高齢者なんていびつな社会をどうやって乗り切ればいいのか?子供たちの6人に一人は貧困だという。誰もが能力と努力で平均的生活を手に入れることができると、寝言を言う奴がまだいる。だいたい、殆どの人間が人工知能にはかなわない未来がすぐそこまで来ている。人間は存在して消費するだけでいい。センテナリアンの老年的超越が人間の尊厳を具現しているものだと認識しない限り、平均的衣食住が何人にも保証され、教育・就職の機会均等が実現しない限り、超格差、低迷する経済は続き、人間の尊厳の回復は不可能だろう。

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夏の不調は入浴と熱燗で

2016-07-09 | 健康
夏は暑いがゆえに、人間の体には、基礎代謝を落として熱産出をなるべく少なくするようなメカニズムがある。それでも暑いので、冷や奴、ビール、冷や麦、冷やしソーメン、ところてん、カキ氷、アイスクリーム、スイカ、キュウリ、トマトなど、体を冷やす食物をたくさん摂って暑さをしのぐ、という生活の知恵を身につけてきた。
しかし、このくらいのことでは暑さをしのげないので、大量の発汗をし、その汗が蒸発するときに必要な「気化熱」を体から奪って、体を冷やしていた。
約40年前から日本に普及してきた冷房は、今や各家庭、オフィス、学校、バスや電車など至るところに設置され、真夏の我々の体を冷やしてくれるのはよいが、その結果、冷え(低体温)を招き、また発汗を妨げることで起こる体内の水分貯留(むくみ)という副作用をもたらす結果になった。
 
この代表的な症状や病気は、
(1)夏風邪を引く。しかも、長引く傾向にある。
(2)お腹(胃腸)を冷やすことにより、胃腸の働きが低下し、食欲不振、下痢、便秘が起こる。
(3)冷えて血管が収縮して血行が悪くなることによって、肩こり、頭痛、腰痛、腹痛、生理痛、血圧上昇が起こる。
(4)発汗が十分ではないため、体内に余分な水分がたまり、むくみや水太り(夏の体重増加)が起こる。
(5)体内に余分な水分がたまると、1日中雨の中にいるようなもので、「体がだるい、重い」「気分が冴えない」という症状も起こりやすい。
(6)夏(7~8月)に脳血栓が起こりやすい。原因は「冷房による体の冷やしすぎ」だと考えられる。
脳血栓(梗塞)は、12~2月の冬と7~8月に発症しやすい。「7~8月は暑いので、汗をかくので血液中の水分が不足して血液がドロドロになるから」というのが、現代医学の見解だ。
しかし、冷房がなかった40年前までの日本人は、夏になると、今の人たちの10~20倍もの量の汗をかいていたものだが、脳梗塞、心筋梗塞など「血栓症」にかかる人はほとんどいなかった。
「温かい血管内」で、血液が固まり、血栓ができるのは、冷房により冷やされるからと考えたほうが、納得がいく。
 
夏に起こる諸々の不調対策として、以下を励行されるとよい。
(1)シャワー浴はやめて、熱い湯に入る。サウナをたびたび利用するのもよい。
(2)テニスやジムなど、運動の習慣のある人は、いつものように実行して汗を十分にかく。習慣のない人は、かべ腕立て伏せ、かかとあげ、ももあげ運動、スクワット、などで行なってやや代謝を高めてから、湯船での入浴をする。
(3)「とりあえずビール」の後は、飲んでうまいと思うなら、日本酒の熱燗を飲む。
(4)熱々のうどん、鍋料理など、汗をかきながら食べられる「冬料理」を食べる。
(5)七味唐辛子、すりおろし生姜、タバスコ、ネギ、山椒など、体を温める薬味を、うどん、そば、ピザ、パスタ、うなぎなどに多めにふりかけて食べる。
ただし、「やる」「続ける」絶対条件として「それをやると気分がよい、調子がよい」というのが前提だ。(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)
 
ちょっと意外な夏の健康法だが、納得がいく。汗をかくと気持ちがいい。
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