ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 くちなし 」   彩瀬 まる

2019-12-03 01:26:26 | 
       「 くちなし 」  彩瀬  まる

             

昨年の2月に〔 ポコアポコヤ 〕さんのブログで紹介されていた本です。
不思議な物語と書いていたので、メモしてすぐに図書館で調べましたがまだ未入荷でした。
最近、思い出し、調べてみると見つかったのでリクエストしていました。

7つの短編。 不思議な世界、シュール( 非現実的・現実離れ )な作品集。

表題作の「 くちなし 」を読んで、なるほど、シュールだわ。
愛人と別れる際、欲しいものを聞かれ、寝るとき優しくなでてくれた左腕が欲しいと答えると、男はちぎり取ってくれた。
その腕を大切にして一緒に暮らしていると、、、。

「 花虫 」 運命の相手には自分だけが見える花が咲く。 でもその花は実は、、、。 
~運命の赤い糸みたいだけど、見えたらいいな。失敗しないもの。 でも一生見つけられないと悲しいかも。~

「 愛のスカート 」 高校時代好きだった彼に仕事で再会。 彼は人妻で子持ちの大家さんに夢中で、彼女のことを相談してくる。
~彼のことを好きなのに、言い出せなくて黙々と仕事をして、彼にアドバイスしている彼女が健気で切ない。 これは普通に良かった。~

「 けだものたち 」 男と女は昼と夜の時間差で生活している。 
時々、獣になった女は夜が明ける前の動きの鈍い男たちのところに行って、愛するものを頭から食べてしまう。 ~『 お前たちはカマキリか? 』~

「 薄布 」  崩壊した家庭の妻が、北の子を時間で買う。 その間何をしてもいい。  ~ 主人公も気づくが、空しいね。~ 

「 茄子とゴーヤ 」 夫を亡くした妻が、理髪店でなす色に髪を染めてもらう。
~この作品もよかった。 明るく生きて幸せになってほしい。~

「 山の同窓会 」 女の子は3回産卵を果たすと力尽きて死んでしまう。 
同窓会に出席するとほとんどの女性はお腹に卵を抱えているが、二ウラはまだ一度も卵を作っていない。
~~~~~
初めの作品を読んで、なんだこれはと思ったけれど、読みやすく2日で読めました。
彩瀬作品の「 あのひとは蜘蛛を潰せない 」も、よかったと書いてあったので、次の機会に読んでみます。


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