アトリエ 籠れ美

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平成27(2015)年5月4日より

サージェントの水彩画集

2022-02-24 03:00:00 | 画材、技法、芸術論、美術書全般、美術番組
 ターナー、ホーマーと合わせ、世界三大水彩画家とされるサージェント。ところが、そのサージェントの水彩画集を探すとなると大変だ。

 そもそもサージェントの油彩画集を探すのも困難で、私が持っている彼の画集は「週間アート ギャラリー58 サージェント」(定価税込580円)しかなく、もはや古本屋で入手するしかない。

 水彩画の方は「カラー版 水彩画の歴史」と「すぐわかる画家別 水彩画の見かた」に掲載されている、わずかな図版しかない。これでは留飲を下げることにもならない。

 長年、彼の水彩画集が欲しいと思ってきましたが、つい最近、洋書で探すという手を思いつき、新宿のタマシマヤ タイムズスクエア南館6階の「Books Kinokuniya Tokyo 洋書専門店」へ行ってきました。

 そこで見つけたのがこちら(この記事の見出し画像に同じ)。


 大判の水彩画集で、定価7560円(税込8316円)になります。英語の解説、説明が長々と続くページもあり、つまりは各ページに図版が掲載されているわけではないので、残念ながら完全な水彩画集とは言えませんが、留飲を下げられます(ただし高価ですが)。

 店頭にあったのはこの一冊だけ。一応、店員さんにパソコンで調べてもらったんですが、他にも出版されているそうですが、どうも水彩画集じゃないみたいですし、また日本へ取り寄せるのも難しいらしい。

 ということは日本国内で入手可能なサージェントの水彩画集は、この本だけということになります。

 海外でも、ろくすっぽ出版されていないんだから、国内でも、まともに出版されるわけがないだろうという考えもありますが、それなら国内でちゃんとした画集を出せば、海外の人も欲しがるわけで、やはり日本の美術出版社の怠慢なんじゃないかと私は思いますけどね。

 そもそもターナーの水彩画集ですら国内で見たことない。ターナーなら日本でも需要があると思いますが。

 この「John Singer Sargent Watercolors」、これで満足するしかないのが現状です。高価ですが、それだけの価値はあると私は思います。どうしてもサージェントの水彩画集が欲しい方、これを買うしかなさそうです。

 付)あとは神田の古本街とか、さらなる洋書専門店とかへ行って、探し回るしかないでしょうが、今回紹介した画集に勝るかどうか、どっこいどっこいな気がします。

 注)そうは言っても、立派な画集なんですけどね、「John Singer Sargent Watercolors」は。

 蛇足)サージェント以外に、個人的に長年探していたヴァラドン(ユトリロの母)の油彩画集も調べてもらったんですが、画集なのか評伝なのか、書名だけではわからないので、取り寄せは見合わせとなりました。こちらもいつか入手したい。

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