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DAZN観戦 2020年J1リーグ第28節(前倒) FC東京vs横浜F・マリノス

2020-10-26 19:32:08 | サッカー視聴記(2020年以前)

ACLのために前倒しされて行われた、ACL出場チーム同士の対戦。
色々な事があり、グループリーグが行われていたのが遠い昔のような気がしますが、11月24日から再開されるとの事。
2チームに分ける、と言った事も危惧されましたが、日程的には何とか回避出来たようです。
しかしどちらにしろ過密日程は避けて通れない道。

その準備といっては変でしょうが、起用できるメンバーを増やしてタフなチームを作り上げる作業に勤しむ両クラブ。
既に橋本・室屋が海外移籍でクラブを離れる事となったFC東京ですが、さしたる補強策は行わず(岡崎のレンタル復帰ぐらい)、若手抜擢を主軸に置いた舵取りを見せています。
幅広く登録選手に出番を与えており、出場ゼロは前述の岡崎とGKの児玉、それと2種登録されて間もない大森のみ。
久保・高萩・東・橋本という「黄金の中盤」が出来上がっていた前年前半からすっかり隔世の感がありますが、指揮官(長谷川健太監督)は前向きな姿勢を崩していないようです。
それでも東の長期離脱で軸不足という印象は拭えず。
出場試合数ではボランチのアルトゥール・シルバがトップ(この日26試合目)ですが、この日は珍妙な見せ場を作り足を引っ張ってしまいました。

一方のマリノス、第3の移籍期間も佳境に差し掛かった所で鳥栖の正GK・高丘を完全移籍で獲得し、この日早速ベンチメンバーに加わりました。
GKは朴一圭(パクイルギュ)に梶川・中林と揃って居たはず、と思われましたが、この試合の後その意図が明らかに。
この日もスタメンだった朴が、レンタルで鳥栖に移籍するというニュースが流れ、結果的に交換トレードのような形になりました。

財政難に陥っている鳥栖が移籍金を得るという思惑からかと思われた移籍ですが、マリノス側もアジア枠からはみ出る事が濃厚な朴に、ACL期間に出場機会を与えるという意図があってのもの。
果たして両名にとってwin‐winの移籍劇となるでしょうか。

移籍を控える形となったGK朴がスタメンとなったマリノス、この日も序盤からポジションを可変させつつの攻撃を敢行。
ストロングポイントを最大限に発揮するその姿勢は不変でありました。

しかし中2日で挑んだこの試合、中5日も空いていたFC東京とのコンディションの差もあってか前半は苦戦。
前半9分、左サイドで安部のクロスをファーサイドで収めたディエゴ・オリヴェイラ、そのまま右に流れた後戻りつつボールキープしている所をティーラトンに倒され反則。
このエリア右角のすぐ近くでのフリーキックから、キッカー三田のクロスを森重がヘディングシュートしますが枠外に。
これで主導権を握ったFC東京、17分にも(FC東京から見て)右サイドで両チーム奪い合いの末に攻め込み、中村拓海のクロスから田川がヘディングシュート。(GK朴セーブ)
直後のコーナーキックからも、三田のライナーのクロスがファーサイドに流れ、収めた田川がシュート(GK朴セーブ)と再三マリノスゴールを脅かしていきます。

コンディションの差は、マリノスが前から中々プレスに行けないという内容に如実に表れ。
FC東京の裏へのロングパス・スルーパスを早めに阻止する事が出来ず、その後もピンチを量産してしまいます。
守備が苦しい一方、攻撃ではボールを支配してそこそこ好機も作りますが、シュート数は少なく。
ピンチを凌ぎ一息付くためのボールキープ、という感じで前半を過ごします。

終盤を迎え、激しく試合は展開。
42分のFC東京は左奥のスローインから、入れ替わりで受けたディエゴがエリア内左へ入ってシュート。(GK朴キャッチ)
アディショナルタイムに入り、エリア内でのエリキのキープで右CKを得たマリノスですが、ショートコーナーが簡単に奪われてしまいFC東京のカウンターを献上。
マルコス・ジュニオールから奪った安部がドリブルで疾走したのち、永井のポストプレイを挟んで右へ展開、中村拓のスルーパスを受けたディエゴがエリア内右からグラウンダーでクロス。
中央で安部が左足でシュートを放ちましたが、ゴール左に外れて先制ならず。
その直後にマリノスも反撃し、扇原のロングパスをエリキが収め、彼のパスを受けたマルコスがミドルシュート。(GK林キャッチ)
双方好機を作り、前半を終えました。

後半立ち上がりも、前半のままFC東京の流れで幕を開けます。
後半3分には永井のパスがエリア内左へとこぼれ、小川が走り込んでシュートするもブロック、そのこぼれ球をシルバが拾いキープする所を喜田に倒され反則。
この中央やや左・エリアからやや手前という位置でのFK、三田が直接狙い壁を抜けるも、ゴール右へと外れ。
6分にも永井がエリア内左からカットインして中央からシュート(枠外)、8分には三田のスルーパスに安部が走り込んでシュート(枠外)と、攻め立てるも得点が奪えないFC東京。
そしてその高い代償を以降支払う事となります。

9分のマリノスの攻撃、マルコスの右へのスルーパスからエリキがドリブルで突破、奥に進入してグラウンダーで中へ入れます。
ジュニオール・サントスがこれを受けると、エリア内で強靭なフィジカルを活かし渡辺剛を振り切りシュート、GK林の右を抜いてゴールイン。
守勢続きの後半にカウンターパンチを炸裂させると、その直後の11分。
敵陣で伊藤のカットから、マルコスがエリア内へとスルーパス。
走り込む前田に繋がらなかったものの、クリアボールがFC東京・森重に当たってサントスの足元にこぼれると、拾ったサントスはブロックをフェイントでかわしてからシュート。
あっという間に2点を奪い、味の素スタジアムを落胆の渦に巻き込みます。

以降はすっかりマリノスも持ち味を取り戻し、両サイドバックの松原・ティーラトンが縦横無尽に動く「偽SB」ぶりを発揮して攻撃。
窮地に立たされたFC東京サイドは、14分に3枚替えを敢行し流れを取り戻さんとします。
永井・三田・田川→アダイウトン・原・内田へと交代。

しかしその効果が現れる前に、さらに悪い流れを引きずってしまう事に。
18分、マリノスがボールキープしている最中、シルバが近くにいた松原の顔に腕を入れる蛮行を犯してしまいます。
これでプレーが止まり、両チームの選手が入り乱れる一触即発となった末にシルバにレッドカードが突き出されます。(同時に異議?で小川に警告)
これで数的不利となり、反撃ムードも萎んでしまったFC東京。

その後は4-4-1へとシフトし、ディエゴ1トップでアダイウトンが左サイドハーフとなり、右SHに原・ボランチに安部と内田という前線の構成に。
それでもこの窮地、アダイウトンの突破力に賭けるぐらいしか策は取れません。

逆にマリノスは悠々と試合運び。
20分に松原ミドルシュート(枠外)、23分に天野(マルコスと交代で出場・19分)がミドルシュート(ブロック)とゴールを狙う姿勢を見せつつも、後方でのボールキープを主に置いての攻撃。
相手の反撃機会を減らしていきます。

何とか1点返して突破口としたいFC東京、34分にアダイウトンの左サイドのドリブルから、パスを受けたディエゴがトラップでエリア内左へ進入。
そこからマイナスでクロスを入れ、流れたボールに安部が走り込んでシュートしましたが、GK朴のセーブに阻まれます。
その後35分、マリノスはサントス・前田→オナイウ阿道・水沼へと交代します。(水沼は右ウイングに入り、エリキが左ウイングへシフト)
同時にFC東京も中村拓→中村帆高へと交代。

余談ですが、この日はFC東京は永井・マリノスはオナイウという、日本代表定着を狙うFWが所属している同士の対戦でもありました。
すっかり海外組がメインとなったような昨今の代表ですが、FWに関しては永井を中心として国内組がチャンスを貰う機会がまだ目立ちます。
北川航也・鈴木武蔵も現在は海外とはいえ、Jリーグ所属のうちから代表を経験した後の移籍でした。
10年ぐらい前は中盤から後ろのポジションに国内組、という編成だった気がしますが、時代の変化(?)を実感させられます。

終盤に突入し、10人のFC東京が攻め上がるも、それによって前掛かりとなった事でオープンな展開に。
1分間にお互い1度ずつ好機を得る、という絵図を描く激しい攻守の移り変わり。
それによりFC東京の自慢である(と思われる)組織的な守備を発揮する事は無く、数多危機を招いてしまいます。

その流れのままATへと入ってしまうと、とうとう決壊。
右サイドでオナイウのスルーパスを、遮断できずに水沼が抜け出し一気にエリア内へ。
そして横パスを出すと、追走してきた渡辺剛に当たってそのままゴールに吸い込まれるオウンゴールとなってしまいます。
決定的な3点目を与えてしまうと、さらに時計が進み4点目を献上。
エリキがドリブルで左サイドから一気にエリア内へ進入し、カットインからシュートをゴール左へと突き刺し。
そしてそのキックオフ直後にタイムアップを告げる笛が鳴り響きました。

終わって見れば、マリノスの攻撃力が炸裂したという結果となったこの試合。
スコアが動く事で局面も動くという当たり前の事を実感する内容で、FC東京が先に何度もあった好機を決めていれば、全く違った結果を叩き出したと思われます。


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