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DAZN観戦 2024年J2リーグ第10節 ブラウブリッツ秋田vsファジアーノ岡山

2024-04-18 16:00:38 | サッカー視聴記(J2)

※前回の秋田の記事はこちら(2節・山口戦、0-2)
※前回の岡山の記事はこちら(7節・大分戦、0-0)

<秋田スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(大分戦、3-1)退場(警告2度)となった丹羽が出場停止。
  • 前節負傷交代した岡崎はベンチ外。
  • 8節(水戸戦、1-1)で負傷交代した水谷の詳細が発表され、全治8週間との事。
  • 同じく8節で負傷交代した喜岡の詳細が発表され、全治12週間との事。

<岡山スタメン>

  • シャビエルと齋藤が今季初スタメン。

開幕直後の連敗も何のそのという感じで、その後浮上を果たした秋田。
そのサッカーの発展性の無さを危惧したものの、一体感を持ったチームはブレる事無く、軌道に乗るのも早いといった所でしょうか。
前節は退場者を出しながらも、リードを保ち勝ちきってしまう試合運びも演じ。

その退場者という面では、岡山も前節(愛媛戦、2-2)は要素を含んだ戦いに。
こちらはビハインド時で、相手に退場者が出たため数的優位で追いかけるという秋田とは逆の立場。
しかし自身も7節で経験したように、10人とはいえ守備意識を高めスペースを与えない戦いを取られると追う側はキツイ。
何とかアディショナルタイムのセットプレーで1点もぎ取り、引き分けに持ち込むのがやっとという結果となり、今節を迎えました。

3戦未勝利で首位陥落と、戦線を維持するためにも勝利したい岡山。
その執念が前面に出るかのように、(風上という要素もあり)入りは秋田と同様にロングボールを多用する攻撃体制に。
特に前半3分、自陣からのフリーキックでGKブローダーセンの放り込みを選択するその姿はまさに秋田をリスペクトした格好であり。
ここからロングフィードをエリア内右で齋藤が折り返し、クリアされるも拾った仙波がミドルシュート(ブロック)とファーストシュート。

しかしその応戦体勢が仇となったか、次第に本家(秋田)の本領が発揮され押し込まれ。
秋田の攻撃は今更ながら、細かなビルドアップというものをすっ飛ばし、ひたすら前線で圧を掛けるという説明不要のものであり。
そのため選手個人に目を向けると、4試合ぶりのスタメンとなった畑が出色の出来といった感じ。
攻守に稼働範囲が高く、フィジカルを生かしたパワープレイはじめ、フィード力を活かしたパサーとしても能力を発揮。
12分は前者の働きで、GK圍のフィードを収めると岡山ディフェンスをパワーで振り切った末にエリア内へラストパス。(小松の前でカットされる)
直後の13分には小松のボール奪取から、中央でパスを受けるとそのまま遠目からのミドルシュートでゴールを急襲する(GKブローダーセンがセーブ)など、八面六臂の活躍を見せます。

押される岡山は15分、柳貴ロビング→グレイソンフリックで左サイド奥へ送られ、走り込んだシャビエルから低いクロス。
これを素早く上がって来たグレイソンがスルー(ないしは純粋に合わせられず?)、その奥で更に柳貴が走り込んでいたもののクリアされ。
やはり秋田の圧力を受け、こうした偶発的な好機に頼るしかないという状況を強いられ、これを逃したのちは再度秋田の攻勢に入る事に。

秋田の執拗に裏を突いて送られるボールに何とかラインアウトで逃げるも、その度にスローインが脅威となるのは言うに及ばず。
ロングスロー然り、近場に出してからの組み立ても、かつての町田の「ワンサイドアタック」を彷彿とさせるような圧縮された布陣により冴え渡り。
その押し込みにより、コーナーキックはじめセットプレーも膨れ上がるなど、完全に秋田のものといった内容を強いられます。
23分には敵陣でのパスワークを経て、アタッキングサードでボールを持った佐藤が仙波に倒されて反則、これにより左ワイドからのフリーキックに。
ここからキッカー佐藤が大外へクロス、河野貴が折り返した所を足下で小松が合わせたものの、枠には飛ばず。

このままでは埒が明かないと踏んだか、岡山は最終ラインから組み立て秋田の前線の守備をどうにかするという立ち回りに。
29分、最終ラインから左へ展開し本山→藤田息→本山と繋いだのち、一気に対角線のロングパスという組み立てで前線へ。(これを受けた柳貴から好機になりかける)
この左でのパスワークで秋田全体を右に寄せた末に、逆サイドを突くというパスの流れはプレッシングを剥がすのには効果的であり。
好調期に入った秋田ですが、プレッシングにやや難があるのは前回(山口戦)の通り。
ハイプレスは敢行せず、一旦前進の姿勢から戻された所で最終ラインにプレッシャーを掛けるも、そこで裏を突かれる事が数多。
この日は岡山が3バックなため、サイドハーフも前に出て規制を掛ける体勢を採っていましたが、逆に間を通しやすくなっているようにも見え。

秋田選手の間に位置取るボランチにパスを通しながら隙を探すという、ビルドアップの基本に従う岡山。
しかし折角秋田の守備全体をスライドさせる事に成功しても、逆サイドへの展開がどうにも巧くいかず好機を生み出せません。
30分、右サイドで阿部がドリブルから低いロングパスを裏に送り、走り込んでポケットで確保したグレイソンが横パス。
そしてシャビエルがシュート(GK圍セーブ)と、やはり手数を掛けるよりは、こうしたダイレクトプレーの方が効率良さげに映りました。
裏を返せば、岡山も主体的に相手を崩すという面では未だ向上の跡が見えずともいえ。

攻めあぐねる岡山に対し、秋田が河野貴のカットからカウンターを仕掛けたのが38分。
畑の裏へのスルーパスにより右CKに持ち込むと、クロスの跳ね返りを村松がミドルシュート。
ブロックで跳ね返ったボールを拾った小野原が、更に遠い位置からミドルシュートを放ち、これがゴール上部を襲いGKブローダーセンが何とかセーブという強烈なフィニッシュとなり。

好循環を保つ秋田ですが、40分にはロングパスを送った柳貴をアフターで倒してしまった諸岡が警告を受けるという具合に、圧の強さによるしっぺ返しも付いて回り。
しかし岡山の苛立ちの増幅にも繋がったでしょうか、45分には敵陣でグレイソンがチャージで痛んだなかでも、前線にパスを運んで好機に持ち込む一幕が。(スルーパスから柳貴が右からクロス)
焦って向こう見ずな状態に陥れば、依然としてペースが手中にある秋田の思う壺という状況なので、出来ればステイを選んで欲しかった場面となりました。
まあこうした心理状態なのも、立ち回りで秋田を上回れずにいるのも一要因となっているのでしょうが。
結局スコアレスのまま前半終了。

ともに交代は無く迎えた後半、開始早々の後半1分浮き球で運んでいく秋田の攻めを何とか防ぐ岡山、小松との競り合いで田上が倒れ込み。
その隙にこぼれ球を小松が拾い直すも、その倒れた田上に引っ掛かるという形で倒れてボールロスト。
実に主審が笛を吹き辛い絵図となった事で、反則とならず逆に岡山がカウンターを仕掛けた(シュートには持ち込めず)事でいきり立った秋田サイド。

しかし秋田が風上に立ったのもあり、その心理状況をしっかり圧の倍加に使われた事で一層余裕が失われる岡山。
直後の2分、GK圍のロングフィードのセカンドボールを確保した佐藤が、ドリブルの最中に藤田息に腕でチャージされた事で反則の笛が鳴り。
直接FKとなり、狙うには遠い位置ながらもキッカー畑は直接シュート。
これがゴール左上を捉え、GKブローダーセンが辛うじてセーブと、依然として好調を維持するこの日の畑。
その後もCKやスローイン(この日はロングスローの距離内でも、短く放る事が多かった)で押し込む、秋田ならではの攻撃が展開されます。

12分またもGK圍のロングフィードから、直接収める事に成功した畑が末吉に反則を受け。
今度は先程より近い距離ながら右ワイドからのFKで、キッカー佐藤は低いクロスをニアサイドへ送り。
そして梶谷が跳び込み、触れずに直接ゴールに向かうボールとなるも、GKブローダーセンは惑わされずキャッチし防ぎます。

1分のカウンターの場面以外、全く攻撃機会を得れずに時を過ごした岡山。
守護神の奮起で何とかもっているという展開を受け、14分にベンチが動き。
仙波・齋藤→柳育・ルカオへと2枚替え、パワーの高い選手の投入といかにも秋田対策といったカードを切りました。
これにより本山がボランチに回り(柳育が左センターバック)、ルカオもシャドーというよりはFWのように位置取り、シャビエルがトップ下の3-5-2という感じに。

しかし泰然自若に振る舞う秋田。
16分に地上での縦に速い攻めで左CKに持ち込むと、クロスの跳ね返りを拾って右サイドへ展開し、受けた佐藤はカットインシュートを選択。
エリア手前から放たれたこのミドルシュートがゴールバーを直撃と、相変わらず攻めの威力は健在であり。

それでも、ルカオがロングボールを収め、かつ力強いドリブルを見せる事でアタッキングサードに運べる事が出来るようになった岡山。
さらにベンチが動いたのが22分で、末吉・シャビエル→木村・岩渕へと2枚替えを敢行します。

主にシャドーの木村が、アタッカーが過剰な状況もあり前年の働き場であるウイングバック(左)に入り。
リスタートは秋田のセットプレー(中盤からのFK)からで、ここから諸岡のミドルシュート(ブロック)を受けながらも、防ぎきってカウンターに持ち込みドリブルに入る木村。
そしてルカオに渡してからのスルーパスに走り込み左からクロスを送ると、ニアで岩渕が合わせましたがジャストミート出来ず。
前線の基点とカウンターの槍が備わった事で、一息つく格好となりました。

秋田も24分に畑→中村へと交代。
この日好調の畑が退き、レジェンドの中村の存在に賭ける体制となり。

その後は、岡山に主たる武器が出来た事で膠着状態となり。
いきなりカウンターで魅せた木村ですが、30分には逆に、1対2と言う不利な状態で仕掛けたドリブルにより奪われ逆起点となる脆さも見せてしまい。(その後中村のミドルパスがカットされる)

岡山が先に動き、それでもスコアが動かない事により依然として秋田が有利。
それを証明するかのように、32分に2度目の交代を敢行する秋田ベンチ。(梶谷・小松→半田・青木)
その直後の33分、空中戦を制してロビングを収めた青木により右サイド奥を突くと、ボールキープを経て中村のクロス。
ニアサイドで跳んだ半田を越えたその奥で、佐藤が身を倒しながらヘッドで合わせるという決定的な形となりましたが、放たれたヘディングシュートは僅かにゴール右へと外れ。
(直後に岡山はグレイソン→太田へと交代)

依然として優勢なものの、迎えた決定機をモノに出来ない秋田。
その後は投入直後に(小野原に)アフターチャージを仕掛けてしまった太田により、岡山が反則を量産する流れに突入。
つまりは秋田のFKで継続される事となり。
40分には右サイド中盤からのFKで、キッカー佐藤の中央への放り込みから、脚から跳び込んだ中村により先程のような二択状況となるもGKブローダーセンが再度抑え。
その直後に秋田も最後のカードを切り、佐藤→大石へと交代。

そしてスコアレスのまま迎えた終盤。
こうなると今までの流れは無関係とばかりに、迎えた好機では無理矢理にでも得点を狙う岡山。
42分には本山のロングスローを使用するなど、秋田のような振る舞いで勝ち点3を奪いにいきます。
しかしここから生まれたのは秋田のカウンターで、自陣からドリブルに持ち込んだ青木、阿部の腕でのチャージも振り払いながら前進に成功。
そしてエリア内へのスルーパスを半田が受け、シュートしたもののゴール上へと外れてしまい、どうしても1点が奪えません。

度重なる決定機逸で流れも失われたか、あるいは精神力勝負となったが故か。
その後は岡山が押し込み、秋田ばりの原始的な攻めでゴールに迫る局面が多々。
しかしフィニッシュは生まれず、逆にルカオと小野原が勢い余って交錯しかけるなど、純粋なぶつかり合いによる弊害も目立つ事となり。

結局0-0のままスコアは動かず、試合終了の時を迎え。
展開的には秋田が、成績的には岡山が痛い引き分けとなったでしょうか。

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