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DAZN観戦 2022年J2リーグ第23節 レノファ山口FCvsヴァンフォーレ甲府

2022-06-30 16:01:49 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の山口の記事はこちら(21節・岡山戦、0-1)
※前回の甲府の記事は↓
※前回の両クラブの対戦はこちら(16節、甲府 1-1 山口)

<前節からの変更>

山口=前節休ませていた主力選手を復帰させた結果、4人変更。渡部・橋本・佐藤謙介・池上が復帰し、それぞれそのままセンターバック・左サイドバック・アンカー・インサイドハーフに入る。ただヘナンが前節退場で出場停止となったため、渡部の代役であった菊地が予定変更し連続スタメンに。尚、4日前の天皇杯からは上記4人に加え、生駒・田中・大槻も継続してスタメン。

甲府=前節からは、ウィリアン・リラ→三平(1トップ)と小林→荒木(左ウイングバック)の2人のみ。4日前の天皇杯でのスタメン組からは三平・荒木に加えて大和が新規に入る。レギュラー陣では須貝・浦上・山田陸が3戦ともスタメンを続ける。

スタメン

間に挟まれた天皇杯3回戦では、結構な数の主力選手をスタメン起用していた両クラブ。
その甲斐あって甲府はJ1の札幌に下克上を果たし、山口も神戸相手に後一歩で勝利、という試合を演じました。(ただしともにJ1のリーグ戦では不調の相手)
果たしてそれを勢いに変えられるのはどちらか、といった戦い。

開始して間もない前半1分に早くも甲府が好機を掴み。
右サイドでの前進が阻まれるも、須貝の裏を突くミドルパスに鳥海が走り込んで受け、エリア内右からシュート。(GK関セーブ)
続く2分には山口の縦パスをリベロの浦上が前に出てカットし、そのまま前線に繋げて長谷川がシュート(ブロック)と、積極的な姿勢が目立つ入りとなります。

積極性には積極性で対抗したい山口、6分に立て続けに敵陣でのボール奪取から好機を作り。
2度目の大槻のボール奪取から、拾った池上がミドルシュートを放つもゴール左へと外れ。
持ち味のプレッシングを活かさんと振る舞いますが、以降は今一つそれが嵌らずに時間が進んでいき。
3トップが3人とも甲府の3バックをチェックしにいく体勢を採っていましたが、以降は甲府の素早いサイドへの展開に対し無効化される事が多くなっていきます。
そのためか攻撃でも積極性を失い、従来の5レーンを活かしたパスワークが影を潜めるようになり。
普段よりもロングボールの多様に針が振れており、その分攻撃機会も相手に上回られるといった展開。

願わくば有利なうちにリードを奪いたい甲府でしたが、1得点以下の試合が10戦続いている状況もあり、それは果たせず。
11分には右サイドから須貝が縦パス、関口のスルーを経て前に出ていた林田が受け、奥からマイナスのクロス。
ニアサイドでの鳥海のスルーを交え、長谷川がシュートするもブロックに阻まれ。
フィニッシュには辿り着くも、得点への道のりは遠そうな予感をこの日も孕ませている内に時間は進み。
そして20分には、浦上のGKへのバックパスがややズレてゴールラインを割り、山口にコーナーキックを与えるという流れを失うプレーを演じてしまいます。(そのCKから、山口・田中がボレーシュートを放つも枠外)

ここから山口が攻撃リズムを掴み、相変わらず甲府のプレッシングをかわすようなロングパスの多用が目立つ中、じわりじわりと地上でのパス主体の攻撃も交え。
また守備の面では、両ウイングを退かせた(甲府のWBをチェックする姿勢)うえで、池上が前線に上がるという4-4-2の形へと変更。
これでバランスが良くなり、甲府のサイドアタックへの防御態勢も盤石といった感じでした。
28分、佐藤謙の縦パスを池上がフリックして大槻に渡り、さらにスルーパスと縦に速い攻撃でエリア内を突き。
受けた沼田がエリア内左で細かいフェイントからシュートを放つも、GK河田のセーブに遭ってゴールならず。

山口の方も有利な時間帯に持ち込んだものの、得点を挙げられず。
劣勢になった甲府は裏狙いのロングパスを多用するものの、オフサイドを量産するのみに終わり。
結局お互い様と言わんばかりに、スコアレスで前半を終えます。

ハーフタイムでは両サイドとも動きは無く。
甲府のキックオフで後半が始まる……と思われた際、後ろに蹴り出す体勢を採った三平が、その後ろ向きのままボールに触れてしまうという珍プレーから始まり。
やり直しとなるもすぐに山口に攻撃権が移り変わり、GK関のロングフィードの跳ね返りが前線に渡ると、沼田が左からのカットインでエリア内を突いてシュート。(GK河田キャッチ)
先制攻撃を受けた甲府でしたが続く2分にはやり返し、左サイドを長谷川のドリブルで前進後パスワークを展開したのち、長谷川のクロスがファーサイドの関口に収まり。
山口・橋本をかわしてシュートを放った関口でしたが、GK関のファインセーブに阻まれます。

前半とは一転して、交互に好機を迎えるといった流れが描かれ。
7分には山口が左サイドでの前進から橋本がエリア内左を突き、池上のボールキープがこぼれた所を大槻が走り込んでシュートするも枠外に。
続く8分には甲府が、左サイド手前からのクロスが流れた所を関口が拾い、鳥海がエリア内右奥を突いてマイナスのクロス。
これをニアで三平が合わせにいくも、眼前で山口・渡部にブロックされて防がれ。

好ゲームの様相になって来ましたが、注意したいのがラフプレーへの傾倒でもあり。
前回対戦時も、終盤に甲府・宮崎がGKへのチャージで一発退場の処分を受ける等、白熱する展開が不可抗力を生んでしまうのは十分に考えられる事。
それが顔を出したのが14分の山口の攻撃で、佐藤謙の裏へのミドルパスをエリア内で受けた沼田、そのままシュートにいったもののGK河田が先んじてボールを抑え。
すると勢い余って河田をチャージしてしまった沼田、前回の宮崎の退場を嫌でも彷彿とさせるシーンを作ってしまいました。
足を痛めて倒れ込んだ河田でしたが、1分程して無事に起き上がり。

幸い沼田には何も出ず終わったものの、これによりカードが飛び交う流れが出来てしまったか。
16分にはこぼれ球への競り合いで、荒木をスライディングで倒した山口・池上が警告を受け。
20分にはハンドを犯した甲府・浦上が、腕を伸ばしていたとされてこれまた警告を受け。
さらに25分には山口の攻撃で、右サイドから田中が裏を突く浮き球のパスをエリア内へ送ると、反応した沼田が抜け出し。
たまらず甲府・関口が引っ張った事で倒れた沼田でしたが、逆にシミュレーションの反則を取られてしまい、これに抗議した高木に対し警告。
多種多様の警告が飛び交う有様となってしまいます。

試合の方は、19分に山口が最初に動き大槻→吉岡へと交代。
これにより右WGの高木がセンターフォワードに回りましたが、攻守に貢献していた大槻が退いた事と、布陣変更で以降後手に回る事となった山口。
好機は前述のシミュレーションを取られた場面のみと、苦しい状況を強いられます。
それでも目立つのは反則のシーン、となっていた試合絵図。
このままスコアレスで終わりかねない流れを打破するため、28分に3枚替えを敢行した甲府・吉田達磨監督。
三平・荒木・林田→リラ・小林・宮崎へと交代しました。(林田が抜けたボランチには長谷川が回る)
するとついにスコアが動くという、判り易い移り変わりを描きます。

30分、最終ラインでのパス回しから山田陸が右サイド裏へとミドルパス、走り込んだリラがクロスを入れる流れに。
しかしブロックの渡部に当たったボールはゴール方向へと浮き上がり、これがGK関の頭を越えてゴール内へと吸い込まれてしまいます。
半分オウンゴールというような、リラの得点が生まれて先制した甲府。
不運な形でビハインドとなった山口は、直後に高木・佐藤謙→兒玉・神垣へと交代します。

ラッキーゴールという形で勝負が決まったとなればスッキリしないものであり。
それをサッカーの神様も感じていたのか、その3分後の33分でした。
自陣でのフリーキックを素早く始め、左サイドへ送ったのち沼田がクロス。
これを池上がファーサイドで合わせヘディングシュート、ゴールネットを揺らして同点に追い付きます。
安堵する山口サイドを尻目に、クロスをクリアしにいって果たせなかった甲府・大和が足を攣らせてしまい、交代の措置が採られ。
今季初スタメンでの意気込み(散々放送席で語られていた)の通りに無失点でここまで抑えていただけに、無念の交代となってしまいました。(野澤陸を同ポジションで投入)

一気に試合を決めたい山口は、ストロングポイントである左サイドからの攻撃を前面に押し出し。
36分にはその左サイドで細かく繋ぎ、エリア内左から田中の横パスを兒玉がシュートするもブロックされて勝ち越しならず。
一方の甲府は続く37分、ロングパスを受けた宮崎がそのまま遠目から撃ちにいくも、クリアにいった山口・菊地の頭部を蹴る形となってしまい反則。
また退場になりかねないシーンを作ってしまいます。(警告止まり)
尚も38分にはドリブルする須貝が山口・渡部に奪われた際、そのまま渡部を引っ張ってしまい反則を取られ。
これにより両軍ヒートアップするなど、終盤を迎えた事で熱戦故のラフプレーへの傾倒傾向が強まっていきます。

41分に共に最後のカードを使い、山口は池上→山瀬・甲府は鳥海→飯島へと交代。
判定で揉める事が多くなってきた(44分には橋本が須貝にエリアライン際で倒されるもノーファールだったため再度揉める)ため、珍妙な雰囲気にも包まれながらも最後の攻防へ。

45分に再度左サイドアタックを仕掛ける山口、細かいパスワークを経て沼田がカットイン、そしてエリア手前からシュートを放つもGK河田がキャッチ。
終盤に来てもショートパス主体で好機を作る山口。
そのままアディショナルタイムも主導権を握りたい所でしたが、その最初の場面では逆にパスミスから甲府のカウンターを招いてしまい。
長谷川がドリブルを経てエリアライン寸前からシュート(ブロック)と逆襲を受けたのを切欠に、甲府の好機が続く事となります。
その最中にGK関と飯島が交錯するという具合に、ヒヤリとする場面は最後まで続き。

そして山口のゴールライン際で、リラがハンドの反則を取られたのが疑惑(先にラインを割っていたかどうか)となると共に、勝負の分かれ目にもなりました。
ここから山口が最後の攻撃を仕掛け、一旦はクリアされるも敵陣で神垣が拾い、中央やや左でパスを受けた橋本が思い切って遠目からシュート。
これに甲府サイドは意表を突かれたか、手前でワンバウンドしたボールがゴール右を捉えてネットに突き刺さり。
劇的な勝ち越し弾に山口サイド(andホームスタジアムの観衆)が沸き上がる中、試合終了の笛が鳴り響き。
ラストチャンスで勝ち越しという、これ以上無い理想の形で勝ち点3を得た山口。

一方天国の裏には地獄……と言わんばかりに、試合終了後には最後の攻撃前の判定を巡って甲府・吉田監督が審判団に猛抗議。
しかし当然覆る事は無く警告を受ける吉田氏、その刹那に切り替えて山口・名塚善寛監督と握手を交わす姿は痛々しくもありました。


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