故郷での観戦第一弾はやはり札幌戦。17:10頃に地下鉄福住駅に到着。
出口付近の壁に札幌選手とプロ野球・北海道日本ハムの選手を写した縦長パネルが各8個並べられているのがこの駅の特徴です。(人が多かったのでここでの撮影は自粛)
その選手の内訳は進藤・菅・深井に、クソンユン・チャナティップ・早坂・小野・ジェイの8人。駅ホーム側に若手生え抜き選手の前者3人が並べられているのが今季バージョンの凝りポイントでしょうか。
駅直結のスーパーで買い物後、徒歩で札幌ドームまで向かいます。
キックオフ時間の割には開場が遅めなのがルヴァン杯。
19:00キックオフで17:30の開場、そして会員の先行入場もあり。時間前に到着すると行列に並ぶ事となり、自分は待てない人間なので行列はストレスもの。
そのため着いた後は周囲を適当に歩き、列が少なくなってから並ぶ事に無事成功。
入り口でマッチデープログラムを貰って中に。これの内容の充実ぶりが札幌の特徴の一つだと思っています。(ちなみに他チームでは有料の事もある。先日の甲府は無料でした)
リーグ戦と違いバックスタンド自由席の競争率も断然小さく、下側の席をチョイス。
しかし撮影の事を思えばもっと上の席にした方が良かったか……?ちなみに上側はそこそこの埋まり具合でした。
この辺りで、DJさんの「湘南サポーターを心より歓迎いたします!」とのアナウンスが。札幌ホームでこの類のアナウンスを聞いたのは(自分は)初めてかも。
早速スタジアムグルメを、という事でラーメンを購入です。
「『赤黒』ラーメン」と釘打たれている通り、赤と黒のものがどんぶり内にあるのが売り。
今年のは……海苔とピーマン。うーむ、何か退化しているような。去年は黒コショウと糸唐辛子(名称「赤黒鶏塩ラーメン」)、一昨年は確か「一風堂」を彷彿とさせる赤だれと黒だれ(名称は忘れた)。
そして今年は「赤黒塩ラーメン」と、味も名称もシンプルになったような印象で、むしろ『赤黒』以外の具に選択されたホタテ貝柱・鴨肉チャーシューの方が目立っていたのでは。
ラーメンに心を奪われている隙に、コンサドールズ&ドーレくんのパフォーマンスをあっさりと見逃し。何やってんだか。
そして選手達は練習開始。写真撮りの練習も兼ねて何枚も撮影しますが、やっぱりもっと高い位置の席にすれば良かったと後悔。
それでも低い位置から動けなかったのは、電光掲示板の採り易さを考慮して。それでも角度的に、メインスタンド側(指定席)にすれば良かったと後悔その2。
札幌キーパー練習の図
湘南スタンドへの挨拶の図
札幌対面パス練習の図&ドーレくんを切り取ってみた図
湘南ウォーミングアップの図&ヘディング練習の図
札幌トリカゴ練習の図
そして迎えたスタメン発表。札幌はリーグ戦で3連敗中と流れが悪いのを憂慮してか、レギュラー組も半数近く起用して勝ちにいく布陣。
具体的には福森、宮澤、菅、鈴木、ルーカス・フェルナンデスの5人で、彼らのマンパワーでほぼ控え組の湘南を圧倒できるかどうか注目が集まりました。
ちなみに自分がひそかに応援している1人である湘南・中川は、リーグ開幕戦(これも札幌戦だった)こそレギュラーでしたが以降は控え組に陥落した模様でこの日はシャドーでスタメン。
サブGK菅野(すげの、と読む)。クソンユンの壁が厚くて目立ちませんが、かつて横浜FC・柏での正GKだったベテラン選手。
スイーパーのキムミンテは前のリーグ戦では交代出場でいいパフォーマンスを魅せており、この試合にレギュラー奪取をかけます(勝手な思い込み)。
頼れるプレースキッカー&ロングパサーの福森。ただ最近はDF本来の仕事である守備面が芳しくない気が。
今季加入のルーカス・フェルナンデス(以下ルーカス)。右サイドの攻撃の要で、他者との連携がハマれば強力な戦力なのは間違いありません。
いよいよキックオフ。札幌・湘南ともにフォーメーションは3-4-2-1が基本のチームで、ルヴァン杯でもそれは変わりません。
ただ札幌は第1節(横浜F・マリノス戦)の途中で4-4-2への変更を余儀なくされており、控え組だけでは基本を維持するのが心許ない。そんな思惑がミハイロ・ペドロヴィッチ監督(以下ミシャ)にはあったのかもしれません。
立ち上がりは湘南ペースで、前半1分に1トップに起用された大橋がシュート(枠外)。その後はシュートを打てませんが、開始1分で左ウイングバック・新井がイエローを貰うなど前線のプレスが激しく札幌は中々攻めを組み立てられません。
……というのは前半10分までの展開。控え組の湘南は早くも息切れし始めたか、14分に札幌・岩崎(今季京都から移籍)のクロスから鈴木がヘディングシュート。18分にはルーカスがドリブル突破からクロスを上げて岩崎がダイレクトシュートと立て続けにチャンスを作る札幌。
また21分にはGK菅野のフィード1本でシュートチャンスに持ち込む(岩崎パス→檀崎シュート)など、湘南側の守備の甘さも目立ち始めます。
そして23分。福森の自陣からのロングフィードが敵陣右サイドへ、これを受けた檀崎がルーカスにパスすると中央に向けドリブル突破。たまらず湘南DF・大野がファールしてしまい、PKを獲得。これを鈴木が決めて札幌が先制しました。
これが切欠かは不明ですが、その3分後にはイエローを貰っている湘南・新井が早くも交代、レレウが同ポジションで入ります。
追う展開になった湘南は当然攻めますが、コーナーキックを得るのが限界で中々札幌ゴールを脅かせず。すると40分に札幌・金子が自陣でのドリブルで1人交わしてからロングパス、これが見事に決定機を作ります。鈴木が湘南GK・冨居と一対一になると、シュートと見せかけて並走する檀崎にパス。ボールを受けた檀崎は悠々と決めて2点目をゲットします。
そしてその1分後、「金子君巧かったなぁ」という感想を吐く暇すら与えない鈴木のドリブルシュートで3点目。キックオフ直後で前に意識がいっていた湘南を、檀崎の浮き球のスルーパスで仕留めたものでした。
その後は湘南・大橋がシュート1本放ったのみで前半終了。
後半開始。早々に札幌はルーカスが何度かチャンスを作ります。
ペースは札幌か、そう思った矢先の後半5分に湘南はDF・秋野のグラウンダーのスルーパスに抜け出したレレウが仕留めます。まさかエリア内正面に左サイドのレレウが出て来るとは思っていなかったか、これで3-1。
それでも札幌ペースは動かず。8分にはエリア内左で鈴木がポストプレイした後福森がダイレクトで中央にパス、これをトラップした檀崎がボレーシュート。惜しくもゴールバーを直撃します。
10分には宮澤が前線にヘディングでボールを送ると檀崎・早坂・鈴木がショートパスを繋ぎ、最後は早坂のシュート。これも惜しくも冨居のセーブに遭います。
15分にもルーカスのスルーパスに檀崎が反応してシュート、しかしまたも冨居がファインセーブ。
18分には金子が、今度は敵陣でのドリブルで持ち込んでから自らシュートと、チャンスの数ではやりたい放題ともいえる札幌の攻撃。
そして20分、湘南の攻撃を防いだ後方からのパスを受けた岩崎が持ち上がり、エリア手前で鈴木へとスルーパス。これを冷静に決めた鈴木、見事なハットトリック達成で再び3点差にしました。
先日日本代表に選ばれ初出場を果たしたこの鈴木武蔵。長身でヘディングも強くスピードもある、と一見FWとしての総合力は安定して高そうですが、最も得意なプレーはこうしたスルーパスを受けるための裏抜けでしょう。
そのストロングポイントを完全に生かしきっての大量得点で、最近停滞するリーグ戦の今後にどう影響を与えるかが注目となりそうです。(ちなみにリーグ戦では、この裏抜けが無駄走りになってしまっている印象が強い)
一方の湘南はというと、ベテランの域に入りかけの大野・昨年レギュラーだった秋野が中心のDFラインがやられまくった印象。
実績では十分なはずですが、これだけ盛大に守備破綻してしまっては、リーグ戦では新加入のフレイレ・小野田に取って代わられているのが何となく解る気がしました。
※4/16追記-大野は故障離脱でのレギュラー陥落で、この日実戦復帰との事でした。リーグ戦7節(松本戦)にはスタメン復帰しています。陳謝
その後後半24分に、鈴木とルーカスが同時に交代し中野と高嶺が入ります。
岩崎の1トップ・ボランチだった金子が1列上がり、空いたボランチに高嶺が入るという布陣に移った札幌。(中野はそのままルーカスの位置だった右WBへ)
金子・高嶺という学生籍を置いたままの選手、通称「特別指定選手」が揃い踏みします。
既に活躍を魅せている金子はシャドーでもチャンスに絡み続け、ドリブルでかき回してラストパスを送る事2度。
一方の高嶺もコーナーキックのキッカーを担当します。
ただこの2人は自陣で1度ずつ逆起点となってしまい、湘南にシュートまで持っていかれる場面が(この間に札幌は宮澤→藤村に交代、この時再び金子はボランチに戻った?)。
良かった点も課題も散見され、若手のテストを見守るというカップ戦独特の雰囲気となってきました。(だがそれがいい)
その後は湘南も何本かシュートを放ち攻撃に出れましたが、結局スコアは動きませんでした。
中川は後半28分に若月(彼も特別指定選手)と交代。攻撃で目立った場面は後半1分のドリブルからのラストパスぐらいだったかな?
試合終了。
久々に勝利という結果を掴んだ札幌、悪い流れが払拭できたかどうかは土曜日のセレッソ大阪戦で明らかになるでしょう。
中2日で選手のコンディションも考慮しなければならないと思われ、ミシャ監督のスタメン選考にも注目が集まります。
そういえばドーレくんを撮っていないのに気付き慌てて撮影したの図。