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しばらく間が空いてしまいました。申し訳ありません。続きの完結編です。
「ところで、お前、○○組にその手形を持ち込んで、いくら貰うつもりだ?まさか満額の1200万円か?」
「・・・」
「するどい仕事するね。倒産会社の手形を満額でヤ○ザに売りつけるなんて凄いな。
うまくいったらやり方を教えてくれよ。今度、真似してみるから。」
「そ、そんな訳いくかっ。」
「だろ。お前は10万円ぐらい渡されて、後払いだなんて手形とりあげられてお終いだ。
その場合、うちは徹底的に争うからな。裁判になろうが何であってもだ。
それで月末になったら支払先に何て言い訳する?ヤ○ザに回収を頼んでるから待ってくれってか。」
「ぐっ・・・」
「お前のやらなければならない事は、今、此処でゴネるのではなくて、
600万円受け取って、月末の支払い先にそのお金を持って相談に行く事ではないのか。」
「・・・・」
「夜逃げなんて半端な真似をしてはいかんぞ。万策尽きて倒れる時はキッチリ前を向いて倒れろ。
ここに集まっている連中だって○○建設が夜逃げしたせいでこうして、余計な時間がかかってしまっているだろ。」
「・・・・・」
「お前が今まで、誠意ある仕事をしていたら、取引先だって待ってくれるだろう。
お前自身、○○建設に夜逃げされるよりは細々でも返済してもらったほうが良かったろ。
皆、同じ事だ。」
「悪かった。そうする。・・・」
「お前が悪い訳ではないのだ。ただ、此処でゴネたのは悪いな。ちゃんと掃除しろ。」
「はい。」
こうしてでいりはなくなり、支払いの会合が無事終了しました。
その日から4ヶ月後、建物は無事完成し、今でも立派な賃貸マンションとして稼動しています。
(地方で築10年以上ですがほぼ満室稼動との事)