工務店現場日誌

株式会社朝田工務店 代表取締役朝田満のブログ
現場での出来事や日々の出来事を綴ります。

木材について(集成材と無垢材)

2013-03-16 17:53:14 | Weblog
集成材と無垢材を比べるとどっちが良いの?という事について聞かれる事が良くあります。

ハウスメーカー等は集成材が良いと言っている所が多く見られますし、

建築家や無垢にこだわる工務店等は無垢材でないと駄目だと言ったりしています。

ホームページ等を検索してみると、素人目には全くわからない記述がならんでいます。

知識もなしに調べていくと本当に訳がわからなくなります。


これはどちらかが一方的に優れているとか、どちらかが絶対的に良いというものでは無いのに

短い宣伝文句や、言葉が足りない為に受け手が誤解しているのです。

互いにどちらかを推す勢力は自分達の推す方のメリットを強調し、相手方のデメリットを

あげつらいます。


私はどちらが好きかと聞かれると無垢の方が好きではありますが、集成材を全否定すると

現代の木造建築は成り立たないとも思っています。

無垢でも良いものは本当に素晴らしい品質でありますが、高価になります。

安価な無垢材の中には品質の低いものも含まれているかもしれません。

しかもそれは素人目にわかりません。

残念ながら、良い悪いの目利きのできる造り手も減ってきてしまっているのが現状です。

桧等の良い柱材が安く手に入る時期もありますが、いつでも同じ価格で買えるものではありません。

比較的、安価で品質なバラツキの少ない集成材は工業製品的な視点でみると素晴らしいです。

予算が許せば、本当に良い無垢の材料を厳選して造り上げる事は可能です。

寺社建築が最たる例でありましょう。

しかしながら、現実は予算があり、その中で要望を満たすができれば

それが良いのではないでしょうか。


要は適材適所で、使用状況や使用場所に応じてどちらか良いものを使っていけば良いだけなのです。


同じ価格帯でみた場合、どちらが強度が高いかと言えば集成材ですし、

価格を無視して比べると強度の高い無垢もあるよというお話でした。


細かく言うと、もっと色々とあるのですが

すでに長文になっていますのでこのくらいでやめておきます。









最新の画像もっと見る

コメントを投稿