【2011.08.11 投稿】
アルクK隊 登山報告
金峰山 11月10日(土)~11日(日) 電車行
メンバー M=まっちゃん(♂)、U=うっちゃん(♂)、
E君、Y嬢、K隊(6名)
3週間前に奈良との交流山行で登った金峰山。
今回は燕岳のアルクK隊メンバーに多才なお二人、まっちゃん、
うっちゃんを加えた6名で挑戦。
(以下、敬称略)
前日9日、東京では冷たい雨が降っている。現地の天候が気に
なり、小屋と増富温泉に電話を入れる。午後3時の時点で晴れ間
の見える曇天との返事。天気予報でも土曜日の朝には雨が上がり、
日曜は晴天の予想。一安心で、眠りにつく。
11月10日(土)
新宿で5名が乗車したスーパーあずさが八王子に到着。一同唖然。
剛の者Uでさえ絶句。電車に乗ってくるMが短パン姿だ。
当方は雪の心配までしているのに彼だけ全く季節が違う。
本人は当然のように”秋山でしょ、短パンで充分”とのたまう。
予約してあった9人乗りタクシーで韮崎駅から瑞牆山荘へ向かう。
車窓から見える山麓の紅葉は美しいが、山あいは落葉している。
雨上がりの登山口を10時前に出発。肌寒い。程なく雪がちら
つき始める。これも愛嬌と笑いながら進むが、富士見平では笑え
無い寒さ。上下カッパと皆冬支度をするが、Mただ一人、
短パンのまま。
状況は刻一刻悪化しほとんど吹雪。軽アイゼンすら準備
していないので、内心不安だが顔にも出せず、”ひどくなったら
引き返そう”と自分につぶやき再び歩き出す。雪の不安がM
の怪談で和らぐ。ぜーぜー言いながら喋る彼。それでも怖い。
昼前に大日小屋着。雪が強くなり薄っすらと積もり始めている。
樹林帯を幸いに、積雪は僅かだが稜線の岩場を思うと頭が痛い。
大日岩で昼食。暖かいスープとコーヒーでもと思い火器を出すが
鍋が無い!Uも火器持参なので借りようと声をかけるが、彼も
鍋を忘れた!皆から大ひんしゅく。冷たいパンを頬張る。寒い。
目前でカップ麺を食べているご婦人3人組が羨ましい。が、彼女
達は登頂を諦めた途中下山組。他にも途中下山組が多い。稜線は
吹雪だと言い残して降りていく。
皆に”ひどくなったら引き返す前提でも構わなければ行こう”と
今度は声に出す。一同も同じ思い。明朝の晴天を信じて進む。
今や山頂を目指しているのは我々と熟年夫婦、単独行の男性のみ。
樹林帯を抜けたあたりで雪が止んだ。降雪の中稜線を歩く最悪の
事態は免れるが、雪の付いた岩場は難敵。皆で手を貸しあいながら
慎重に、慎重に進む。小屋到着を優先し山頂への分岐では巻き道を
選択。つい3週間前は散歩道だった巻き道が今日は難路。牛歩で
進む。3時過ぎにやっと小屋到着。空身になり、メンバーに山頂
行きを尋ねるが、全員ノー。今日は眺望も無く明日に期待。
小屋は思いのほか混雑。団体を含め、かなりの登山者が廻り目平
から上がってきている。寝床は二階で布団は一枚に二名。
寝場所を確保し宴会開始、いきなりMのザックから一升瓶。
期待たがわず八海山だ。大菩薩の再来。ありがたく戴く。山で飲む
銘酒は格別。すぐに空瓶。
夕食後、宿のビールとワインを飲み尽す勢い。カナダ人夫婦とも
盛り上がる。気付いてみれば外は満天の星。天の川もはっきり見え
一同感涙。明日のご来光にいやでも期待が高まる。
宴の後を片付けて就寝。
11月11日(日)
5時起床、朝食の弁当を持参し40分後小屋出発。弁当は握り飯だ。
ご来光までの時間少なく、一同必死に山頂を目指す。6時、何とか
全員が間に合った。張り詰めた冷たい空気の中、新雪の向こうに
ご来光。雲ひとつ無い晴天の中、皆の感嘆が聞こえる。しあわせ。
雪を抱いた名山の数々。富士山、北・中央・南アルプス、八ヶ岳。
やわらかい日差しの中、五丈岩で朝食。今まででも有数の満足感。
金峰山に惚れ直す。これからの雪の岩場に気を引き締め身支度を
整える。7時半前、不安な気持ちで下山開始。が、晴れやかな気持
ちでいくつもの難所を楽しめた。実際尻餅をつきそうでも、爽快感。
本当の難関は高度を下げた樹林帯の凍結路。皆、足を滑らせながら
も慎重に降りる。凍結した石・岩を無事制覇して、大日小屋。
ここは初夏の日差し。皆真冬から夏の装い、Mは当然短パンへ。
半年の季節差を半日で感じる。12時前に瑞牆山荘着。
皆無事を喜びあう。昨日は引き返さなくて本当に良かった。そう
思えた瞬間。メンバー全員が達成感でザックをおろす。
3週間前と同じく増富ラジウム温泉にて汗を流し、韮崎駅へ。
予定通り2時前のアルプスに乗り車中で宴会。
新宿焼き鳥横丁で反省会という名の宴会。
20時頃、6時間に渡る酒宴を終え、家路に着く。
教訓:鍋とアイゼンは忘れずに。
1. 岩場は雪景色に変身
2. 夜明けの富士山
3. 雪山を下山
<相棒の山行記録 2011.08.23追記>
11/10
登山口 09:55 - 富士見小屋 10:35~10:55 -
大日小屋 11:50~12:00 - 大日岩 12:35~13:00 -
金峰山小屋 15:15
11/11
小屋 05:40 - 山頂(昼食) 06:00~07:20 -
大日岩 09:35 - 大日小屋 10:10~10:35 -
富士見小屋 11:20~11:25 - 瑞垣山荘 11:55
アルクK隊 登山報告
金峰山 11月10日(土)~11日(日) 電車行
メンバー M=まっちゃん(♂)、U=うっちゃん(♂)、
E君、Y嬢、K隊(6名)
3週間前に奈良との交流山行で登った金峰山。
今回は燕岳のアルクK隊メンバーに多才なお二人、まっちゃん、
うっちゃんを加えた6名で挑戦。
(以下、敬称略)
前日9日、東京では冷たい雨が降っている。現地の天候が気に
なり、小屋と増富温泉に電話を入れる。午後3時の時点で晴れ間
の見える曇天との返事。天気予報でも土曜日の朝には雨が上がり、
日曜は晴天の予想。一安心で、眠りにつく。
11月10日(土)
新宿で5名が乗車したスーパーあずさが八王子に到着。一同唖然。
剛の者Uでさえ絶句。電車に乗ってくるMが短パン姿だ。
当方は雪の心配までしているのに彼だけ全く季節が違う。
本人は当然のように”秋山でしょ、短パンで充分”とのたまう。
予約してあった9人乗りタクシーで韮崎駅から瑞牆山荘へ向かう。
車窓から見える山麓の紅葉は美しいが、山あいは落葉している。
雨上がりの登山口を10時前に出発。肌寒い。程なく雪がちら
つき始める。これも愛嬌と笑いながら進むが、富士見平では笑え
無い寒さ。上下カッパと皆冬支度をするが、Mただ一人、
短パンのまま。
状況は刻一刻悪化しほとんど吹雪。軽アイゼンすら準備
していないので、内心不安だが顔にも出せず、”ひどくなったら
引き返そう”と自分につぶやき再び歩き出す。雪の不安がM
の怪談で和らぐ。ぜーぜー言いながら喋る彼。それでも怖い。
昼前に大日小屋着。雪が強くなり薄っすらと積もり始めている。
樹林帯を幸いに、積雪は僅かだが稜線の岩場を思うと頭が痛い。
大日岩で昼食。暖かいスープとコーヒーでもと思い火器を出すが
鍋が無い!Uも火器持参なので借りようと声をかけるが、彼も
鍋を忘れた!皆から大ひんしゅく。冷たいパンを頬張る。寒い。
目前でカップ麺を食べているご婦人3人組が羨ましい。が、彼女
達は登頂を諦めた途中下山組。他にも途中下山組が多い。稜線は
吹雪だと言い残して降りていく。
皆に”ひどくなったら引き返す前提でも構わなければ行こう”と
今度は声に出す。一同も同じ思い。明朝の晴天を信じて進む。
今や山頂を目指しているのは我々と熟年夫婦、単独行の男性のみ。
樹林帯を抜けたあたりで雪が止んだ。降雪の中稜線を歩く最悪の
事態は免れるが、雪の付いた岩場は難敵。皆で手を貸しあいながら
慎重に、慎重に進む。小屋到着を優先し山頂への分岐では巻き道を
選択。つい3週間前は散歩道だった巻き道が今日は難路。牛歩で
進む。3時過ぎにやっと小屋到着。空身になり、メンバーに山頂
行きを尋ねるが、全員ノー。今日は眺望も無く明日に期待。
小屋は思いのほか混雑。団体を含め、かなりの登山者が廻り目平
から上がってきている。寝床は二階で布団は一枚に二名。
寝場所を確保し宴会開始、いきなりMのザックから一升瓶。
期待たがわず八海山だ。大菩薩の再来。ありがたく戴く。山で飲む
銘酒は格別。すぐに空瓶。
夕食後、宿のビールとワインを飲み尽す勢い。カナダ人夫婦とも
盛り上がる。気付いてみれば外は満天の星。天の川もはっきり見え
一同感涙。明日のご来光にいやでも期待が高まる。
宴の後を片付けて就寝。
11月11日(日)
5時起床、朝食の弁当を持参し40分後小屋出発。弁当は握り飯だ。
ご来光までの時間少なく、一同必死に山頂を目指す。6時、何とか
全員が間に合った。張り詰めた冷たい空気の中、新雪の向こうに
ご来光。雲ひとつ無い晴天の中、皆の感嘆が聞こえる。しあわせ。
雪を抱いた名山の数々。富士山、北・中央・南アルプス、八ヶ岳。
やわらかい日差しの中、五丈岩で朝食。今まででも有数の満足感。
金峰山に惚れ直す。これからの雪の岩場に気を引き締め身支度を
整える。7時半前、不安な気持ちで下山開始。が、晴れやかな気持
ちでいくつもの難所を楽しめた。実際尻餅をつきそうでも、爽快感。
本当の難関は高度を下げた樹林帯の凍結路。皆、足を滑らせながら
も慎重に降りる。凍結した石・岩を無事制覇して、大日小屋。
ここは初夏の日差し。皆真冬から夏の装い、Mは当然短パンへ。
半年の季節差を半日で感じる。12時前に瑞牆山荘着。
皆無事を喜びあう。昨日は引き返さなくて本当に良かった。そう
思えた瞬間。メンバー全員が達成感でザックをおろす。
3週間前と同じく増富ラジウム温泉にて汗を流し、韮崎駅へ。
予定通り2時前のアルプスに乗り車中で宴会。
新宿焼き鳥横丁で反省会という名の宴会。
20時頃、6時間に渡る酒宴を終え、家路に着く。
教訓:鍋とアイゼンは忘れずに。
1. 岩場は雪景色に変身
2. 夜明けの富士山
3. 雪山を下山
<相棒の山行記録 2011.08.23追記>
11/10
登山口 09:55 - 富士見小屋 10:35~10:55 -
大日小屋 11:50~12:00 - 大日岩 12:35~13:00 -
金峰山小屋 15:15
11/11
小屋 05:40 - 山頂(昼食) 06:00~07:20 -
大日岩 09:35 - 大日小屋 10:10~10:35 -
富士見小屋 11:20~11:25 - 瑞垣山荘 11:55