雛人形を作っている江戸木目込人形職人  ~伝統工芸士 新井久夫~

人形のまち岩槻で、おひなさまや、贈答用の木目込人形をつくっている職人のブログです。

「良い雛人形の選び方」その2

2010-01-10 21:31:53 | 節句人形 雛人形
       再び「良い雛人形の選び方」ですが、
       どのお店で買うか、どこで買うか、は置いておいて、
       雛人形の値段の違いは何なのか?について触れます。


ズバリ、「材料と手間」につきます。

先ず、もともと高価な材料を使用すれば、製品単価は当然上がります。

材質の差は、着物や和装についての知識がある方ならご理解いただけるのですが、やはり、正絹で織られた金襴は深みのある、絹ならではの落ち着いた色です。

また、正絹は色落ちもしにくく、かた崩れもしません。


素材は、頭にも当てはまります。
頭については、後日触れます。

次に、手間です。

どれだけ職人が時間をかけて作ったか、です。



私が作っている木目込人形ですが、細かく、襟と袖の重ねを合わせているのがお解りいただけますでしょうか?



この重ねの技法は、技量にもよるのですが、細かく、数が多いほど手間がかかり、金額の差になるのです。


今日は、素材と手間についてのお話でした。

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