川べのお茶

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思い出を再生する

2023-10-27 | 現場のこと
入間市・M邸現場、
木工事が完了し、いよいよ仕上げ工事に掛かっています。

M邸はいわゆる「建て替え」工事、
もともとこの敷地には築数十年という重厚な母屋がありました。
中にはただ処分してしまうには惜しい材もあり、
ご家族の歴史として何か生かせないかという思いが
最初に現地を見せていただいた段階からありました。



これは旧M邸の屋根瓦の一部を、洗って乾かしておいたもの。
解体の際に屋根瓦を少し取り除けておいたのです。
さあ、これをどうするのか?


まずはノミで大きく砕き、


叩いて更に砕き、

何とか、この大きさまで。


さあ「マシン」登場。


先ほどの砕いた瓦を少しづつ投入。

粉状に粉砕します。


今どきの新材料の混じらない「本瓦」、分厚いです。
半分手作業で、これを粉になるまでにするのですから結構な手間仕事、
記事を書くだけでもゼイゼイしそうです。笑

で、この瓦の「粉」で何をするかというと、





M邸の玄関土間をこちらで仕上げていきます。
まだ作業段階なので濡れた色ですが、
やはりどこか元の本瓦を思い起こさせるような、深い色です。
乾きあがったらどんな風情になるでしょうか。

瓦に限らず、
およそ粉状にできるものなら左官材料として何でも「塗ってしまう」という、特殊塗装。
国内でも数少ないその技術者であるNさんと弊社のスタッフが旧知の間柄で、
かねてより「こんな技術を持った人がいる」と注目していました。
技拓工房としては初の取り組みとなりますが、
今回のM邸にふさわしい仕上げになるのではと思います。

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