アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

赤穂事件 光圀の妹

2023-02-18 08:58:54 | 漫画

      赤穂事件 光圀の妹



本多 政利 (従五位下出雲守)
「儂が除封となった理由が分かった」

布里 (光圀の妹)
「政長を毒殺したからでしょうに」

本多 政利
「あ奴は、腐った魚を食べて、
腹痛で死んだのじゃぞ」

布里
「 小間使いの女を殺したからでしょうに」

本多 政利
「卑しき世話女の事など如何でもよいわ」
「左様な事で除封になれば
大名は皆、改易じゃぞ」

布里
「甥(松平頼常)からの消息がありますよ」

本多 政利
「んんゥ」
「どれどれ」
「あっははは」

布里
「何が可笑しいのですか!」

本多 政利
「これは、好機じゃぞ!」
「大石内蔵助に例の書状が渡りそうじゃ」

布里
「左様な事
何処にも書いてはおらぬぞよ?」

本多 政利
「これはな、隠し文じゃぞ」
「密書じゃ」
「きっと、めぼしの者共に
これと同様の消息が送られた筈じゃ」
「赤穂城の籠城がなく失望しておったが
この手があったか!」
「これで、将軍綱吉は失脚するぞ」

布里
「馬鹿をお言いじゃ」
「左様な紙切れの書状で
幕府が揺らぐ筈はないじゃろーに」
「情けない・・」

本多 政利
「今、江戸市中では
赤穂浪士の仇討ちで盛り上がっておる」
「しかしな、幕府はそれを鎮める事ができんでおる」
「これはな、鎮めないのではない
鎮める事が出来んのじゃぞ」
「幕府は機能不全なんじゃ」
「将軍綱吉の失策じゃ」
「生類憐みの令の失策なんじゃぞ!」

布里
「仇討ちと、憐みとが失策なのかえ?」
「何を申しておるのかのォ・・
情けない・・・」

本多 政利
「儂が除封となった理由はな
幕府が儂の財産を欲したからじゃ」
「儂は、些細な事で罠に嵌められたのじゃ」
「儂には、幕府に奪われた領地と財産を
奪い返す権利があるのじゃぞ」

布里
「もう、やめておくれ」
「もう、これ以上の問題を起こしては為りません」
「今度、お叱りを受ければ
貴方は死罪ですよ」

本多 政利
「儂はな、
お前に、情けないと言われたくないのじゃ」
「これが、武士の意地なのじゃぞ!」

布里
「年甲斐もない事を仰せじゃ」
「政真(子)が不憫じゃ」
「娘の、利と勝が不憫じゃ」
「情けない・・」

本多 政利
「何を申す!」
「これから、政真は領地を得るのじゃ」
「儂が礎となり、御家は再興される」
「今が絶好の機会なのじゃぞ」

布里
「如何やって、領地を手に入れるのじゃ」

本多 政利
「だから、何度も申しておろーが」
「悪どい商人共から奪い取るのじゃ!」

布里
「馬鹿をお言いじゃ」
「情けない・・」

本多 政利
「甥(松平頼常)からの消息を信じろ」
「甥っ子が、我らを助けてくれるぞ」

布里
「あんたは、光圀に裏切られ
今度は、頼常から捨てられる」
「もう、他力本願はお止めなさいませ」
「依存心が身を滅ぼすのですよ」

本多 政利
「だから、悪徳商人から領地を奪うのじゃ!」
「誰にも依存などしてはおらぬぞ」
「武士の意地を見せてやる!」

布里
「馬鹿!」
「私は政真を連れて帰りますよ」
「私は、水戸に帰ります」

本多 政利
「おいおい」
「待て!」
「政真は儂の跡取りじゃぞ」
「もう、其方の言いなりではないぞ」
「立派な武士じゃぞ」

布里
「では、娘を引き取って帰ります」

本多 政利
「馬鹿を申せ!」
「利 は- 芦野資倍正室 勝は - 本多忠良正室じゃぞ」
「帰るのであれば
其方が一人で参れ!」

布里
「では、貴方を追放してやる!」

本多 政利
「あっははは」
「それは、無理じゃ!」
「其方には、何も権限はない」

布里
「ああァ
情けない・・・」
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赤穂事件 大叔父 大石 良次

2023-02-17 12:44:53 | 漫画

      赤穂事件 大叔父 大石 良次



大石 良次 (讃岐国高松藩士300石)
「何やら、大事が御座いますかな?」

松平 頼常 (光圀の子)
「んんゥ」
「爺に難儀を譲りたいと思うてな・・」

大石 良次
「それは、良き褒美では御座いませぬな・・」

松平 頼常
「大石内蔵助は其方の孫
籠城して徹底抗戦すると思いきや
あっさり負けを認めたな」

大石 良次
「はい、甥孫は臆病風に吹かれたようです」
「其の事、主殿の見当外れで御座いましたかな」

松平 頼常
「んんゥ」
「いや、見当ではなく確信であったのだ」
「無抵抗にして許しを乞うのは間違いじゃと思う」
「これで、旧赤穂の再興の道は閉ざされた」

大石 良次
「主殿は、爺を試して居られるのかな?」

松平 頼常
「いや、試すなどと申すな」
「儂は、爺を信頼しておる」
「信頼しておるから、難儀を譲りたいと申しておる」

大石 良次
「左様か」
「では、難儀を有難く、いただきとう御座る」

松平 頼常
「今、江戸市中は
旧赤穂藩士の討ち入りで、大いに盛り上がっておるが、
幕府は鎮静化出来ずにおる」
「何故だか分かるか!」

大石 良次
「幕府が動かないのは
内部で意見が分かれているからで御座いましょう!」

松平 頼常
「んんゥ」
「幕府には
旧赤穂藩士に同情する者と
混乱を速やかに鎮静化させたい者がおる」
「何方が良いと思う?」

大石 良次
「選ぶ事に意味は御座いません」
「為るように為りまする」

松平 頼常
「儂は、幕府の崩壊などは望んでおらぬが
今の幕府の政策には失望しているのだ」
「幕府には改革が必用じゃと思うておる」
「帥は、如何思う?」

大石 良次
「何を改革するかに因りますが
改革とは、幕府統治の基礎を動かさず、
武力的でなく、政上または民上の変革をする事であると
爺は、心得ておりまするぞ」

松平 頼常
「よし」
「其方に、難儀を授けよう!」
「儂は、父上(徳川光圀)より戒めの書状と
偽りの遺言書を譲り受けた」
「それを其方に預けたいと思うておる」
「受け取ってくれんか?」

大石 良次
「んんゥ」
「これは、かなりの難儀で御座るな」
「爺の手に余る難儀で御座いますな」
「できれば、御断り致したい」

松平 頼常
「この二通の書状は、
父君が大切に保管していた本状じゃ」
「使い道によっては、
旧赤穂藩の再興が叶うかも知れぬぞ」

大石 良次
「やはり、爺には荷が重う御座る」
「儂は、年寄りじゃ
余生は長くない」
「左様な大それた事を
考え及ぶものでは御座いませぬな・・」

松平 頼常
「いやいや、実はな
この書状、儂が持ってはおれんのじゃ」
「どうやら、儂は将軍綱吉に疑われ始めたようじゃ」
「大老格の保護がなければ
儂は失脚する」
「もう、儂には、
この書状を持ち続ける意味はないのじゃ」

大石 良次
「赤穂城籠城で幕府が困窮すれば
その書状には掲げる価値がありましたが
今は、その価値も無くなったと仰せか?」

松平 頼常
「んんゥ」
「儂が持っておれば危険が降り注ぐ」
「しかしな
この書状は掲げるのではなく
誰が持っているかが肝心なのじゃ」
「もしも、旧赤穂藩士の手に渡ったとあれば
将軍綱吉は慌てるぞ」
「この書状をもってすれば
将軍の正当性を否定するのに十分な証拠になる」
「内蔵助が持てば、旧赤穂藩は救われる」
「そうは思わんか?」

大石 良次
「なるほど、左様に御座いますか・・・」
「主殿にとっては災いの元」
「しかし、甥孫にとっては救いの神と仰せか」
「主殿の命令とあれば
拒否する訳には参りませんな」

松平 頼常
「んんゥ」
「其方が保管しておれ」

大石 良次
「承知致しました」
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赤穂事件 資金集め

2023-02-16 09:55:38 | 漫画

        赤穂事件 資金集め



大石 内蔵助 (筆頭家老)
「大僧正様の力添えがあれば
御上の温情賜り
主家再興の願が叶うやもしれぬからな」
「多額の資金で働き掛けておる」
「隆光大僧正が頼りじゃ」

吉田 兼亮 (足軽頭)
「手応えは御座るのか?」

大石 内蔵助
「京都では、寺社が再建されておるから
少しずつではあるが
効果が表れてきていると思うぞ」

吉田 兼亮
「京都の寺社再建は、大僧正の働きかけだと聞く」
「大僧正の力は絶大じゃぞ」
「大僧正を味方に付ければ、主家は助かる」

大石 内蔵助
「御上は神や仏に熱心じゃからな」
「殺生な沙汰を戒めてくれる事を
期待したいものじゃ」

吉田 兼亮
「ところで、吉田家の奉公人じゃが
忠義の者」
「寺坂信行を血判の義盟に加えて欲しい」

大石 内蔵助
「主税が寺坂信行を高く買っておる」
「しかし、籠城が叶わなかった」
「今は、我らとて浪人の身じゃからな
足軽をいちいち義盟に加えておれば切がない」

吉田 兼亮
「主税殿が寺坂信行を引き立てて結成した軍団は
結束しておりましたぞ」

大石 内蔵助
「其方は子沢山であろうに」
「なのに足軽如きの寺坂信行に執心じゃな」

吉田 兼亮
「いやいや」
「息子は、既に義盟に入っておる」
「寺坂信行は見所がある武士じゃぞ
特別に許可してくれんか」
「主税殿にも頼まれた」

大石 内蔵助
「それで良いのか」
「吉田家の奉公人を主税に任せると申されるか?」

吉田 兼亮
「これは、大石家と吉田家の同盟のようなもの」
「まさか、儂の息子を主税殿に託す事も出来まい」

大石 内蔵助
「左様か」
「では、両家の結束を固めるために
特別に許可する」

吉田 兼亮
「寺坂信行は期待に沿うことでしょう」

大石 内蔵助
「何の期待かな?」
「儂は、吉良の首よりも
主家の再興が欲しいのじゃぞ」
「足軽よりも、其方の力に期待している」

吉田 兼亮
「んんゥ」
「まァ、儂は、根っからの武闘派じゃからな」
「残務整理には協力できたが
隆光への働きかけなど無理じゃ」
「それは、太傅にお任せする」

大石 内蔵助
「大僧正様への働きかけは
赤穂の僧や京の僧の協力あってじゃ」
「資金が必用じゃぞ」
「大僧正様への働きかけには
巨額の資金がいるのじゃぞ」
「其方には、資金集めにも協力して欲しい」

吉田 兼亮
「何を申される」
「儂には、金儲けは無理じゃ」
「儂は、甲州流軍学じゃぞ」
「武田流、信玄流じゃ」

大石 内蔵助
「そうもいかんのじゃ」
「他の家老は去り」
「重鎮は離脱した」
「全ては、儂の肩に掛かっておるでな」

吉田 兼亮
「いやいや」
「参謀は太傅殿じゃ」
「主家再興は、太傅殿の力に掛かっておる」
「儂は、武闘派じゃ」
「吉良への敵討ちであれば
大いに活躍するぞ」
「息子も、寺坂信行も
武芸に勤しんでおる」

大石 内蔵助
「いやいや」
「今、必要なのは武力ではないのじゃぞ」
「今、必要なのは資金じゃ」
「幕府に働き掛ける資金じゃぞ」

吉田 兼亮
「左様か」
「しかしなァ」
「儂には、資産が無い」
「如何やって金儲けをすればよいのかな」

大石 内蔵助
「んんゥ」
「如何したものか?」
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赤穂事件 名門岡林家1000石取りの重臣

2023-02-15 10:14:40 | 漫画

      名門岡林家1000石取りの重臣




安井彦右衛門 (浅野赤穂家老650石)
「仇討ちなどしたら、
それこそ、浅野赤穂の再興はなくなるぞ」

藤井又左衛門宗茂 (浅野赤穂家老800石)
「大石太傅は暴走しておるのか?」

岡林 杢之助直之 (1000石取りの名門重臣)
「国表でも、仇討ちの噂が広がり始めておりますが
さほどでは御座らん」
「しかし、某、江戸に下向して驚いております」
「江戸市中、我らの仇討ちで大いに盛り上がっておる」
「これは、一体如何なる理由か?」

安井彦右衛門
「老中が嗾けておる」

藤井又左衛門宗茂
「いやいや違う」
「そうではないぞ」
「老中は、浅野赤穂の再興を望んでいると思うぞ」

岡林 杢之助直之
「仇討ちを強く主張する者共には
外様の下級武士が多い」
「他藩のならず者が
浅野赤穂に取り入りった外の者共じゃ」
「その者共が忠義を旗頭にして
名を上げようとしておる」
「儂は、1000石取でありながら
忠義を忘れた臆病者と罵られておる」
「神崎 則休などは、その筆頭じゃ」
「そもそも、則休は
譜代の臣下ではない新参者
最も下位の藩士の一人に過ぎなかったのじゃぞ」
「それが、大石太傅に取り入り
忠義の臣下として大出世しておる」
「儂の名声は地に落ちた」

安井彦右衛門
「太傅は急進派を説得するために
国表から原元辰を送って来たぞ」

藤井又左衛門宗茂
「太傅は賢明じゃ」
「仇討ちは、主も求めてはおらぬ」
「吉良殿とは早々に和解せねばならぬが
江戸市中庶民が許しそうもない」
「もう、面白半分に煽るのは
止めて欲しいものじゃ」

岡林 杢之助直之
「不穏な事じゃが
寺坂信行を足軽大将にしようとする動きが御座った」

安井彦右衛門
「誰じゃ?」

藤井又左衛門宗茂
「知らぬ名じゃ?」

岡林 杢之助直之
「帥共が知らぬのも無理はない」
「寺坂信行と申す者
血判の同志義盟にも加わることが出来ない
卑しき足軽の分際じゃ」

安井彦右衛門
「大石は左様な誓いを立てておるのか・・」

藤井又左衛門宗茂
「忠義とは申すが
中身は外様じゃな」
「寺坂信行と申す者
何故、足軽大将との呼び声がある?」

岡林 杢之助直之
「太傅の息子が
独自の軍団を結成して
籠城戦を計画しておった」
「もしも、籠城となれば
寺坂信行が主税の参謀となっておった筈」
「其の事、太傅は知っておって隠しておる」

安井彦右衛門
「いやいや」
「開城となって良かったぞ」

藤井又左衛門宗茂
「主税に左様な権力があるのか?」

岡林 杢之助直之
「我ら開城派を駆逐すれば可能で御座る」
「もし籠城となっておれば
太傅も追い出された筈じゃ」

安井彦右衛門
「主税はうつけか?」

藤井又左衛門宗茂
「恐れを知らぬのじゃな・・・」

岡林 杢之助直之
「太傅は、寺坂信行を足軽大将にして
城から追い出される事を考えていた」

安井彦右衛門
「卑しき足軽寺坂信行が
太傅を追い出すのか?」

藤井又左衛門宗茂
「太傅も、計画に無理があると
悟ったのじゃ・・」
「追い出されれば
忠義もない」
「逃げたのではなく、不可抗力じゃ」
「情けない事じゃが
太傅が逃げる方法は、これしか無いな」

岡林 杢之助直之
「儂も又、逃げる事は出来ぬ」
「しかし、仇討ちには意味が無いばかりか
浅野赤穂を完全に滅ぼしてしまうぞ」
「破滅の道じゃ」

安井彦右衛門
「食い止めねば」

藤井又左衛門宗茂
「庶民の無責任な煽りに
屈してはならぬ」
「我らこそが忠義の臣下じゃぞ」
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赤穂事件 江戸の評判

2023-02-14 10:49:45 | 漫画

        赤穂事件 江戸の評判



 江戸の堀部安兵衛ら急進派は、吉良の屋敷替えを討ち入りの好機として、国表の大石内蔵助に討ち入りを迫った。

潮田 高教(赤穂浪士四十七士の一人。通称は又之丞)
「堀部安兵衛ら急進派を説得に参ったが
儂は、気が変わったぞ」

原 元辰(赤穂浪士四十七士の一人。通称は惣右衛門)
「あっはは」
「実に気分が良い」
「儂らは、江戸では人気があるのォ!」
「国表とは比べ物にはならぬぞ」
「何処に行っても酒が振る舞われる」

潮田 高教
「如何為ってやがるんだ!」
「才知・武勇を褒められ」
「赤穂浪士は
常人にはできないことを成し遂げたる
真の忠義の武士であるとの誉れじゃ」
「儂の鼻は高くそびえ立っておるぞ!」

原 元辰
「実に愉快じゃ」
「江戸は実に良い」
「庶民は、赤穂浪士を支援しておるぞ」
「吉良は憎まれ者の悪党じゃぞ」
「江戸市中
赤穂浪士の敵討ちでの噂で盛り上がっておる」
「堀部安兵衛ら急進派が申しておった通りじゃ」
「吉良の屋敷替えは討ち入りの好機」

潮田 高教
「なんでも、幕府老中が仇討ちを黙認するとの噂もあるぞ」

原 元辰
「これだけ盛り上がっておるのじゃ」
「仇討ちを禁止すれば
暴動になるぞ」
「幕府も、仇討ちを認めざる得んな」

潮田 高教
「儂は、
老中が仇討ちをさせたがっておるように思う」

原 元辰
「それは如何かな」
「仇討ちの許可は出ておらん」

潮田 高教
「吉良めが
江戸郊外の本所松坂町の屋敷に替へられたのじゃぞ」
「人通りも少ない
人気のない郊外じゃ」
「これは、幕府からの導きじゃ」
「我らに討ち入りしろとの誘導じゃぞ」

原 元辰
「幕府の中にも
我らに同情する者がおるのかもしれんのォ」
「しかし、大石太傅は仇討ちを許してはおらぬ」
「好機ではあるが自重せねば為らぬ」

潮田 高教
「それでは、手遅れになるぞ」
「吉良屋敷の防御が上がる前に
押し入る必要が御座る」

原 元辰
「左様じゃ」

潮田 高教
「拙者、東軍流の奥村無我に剣術を習った
得意な槍で、吉良を討ち取ってやる」

原 元辰
「東軍流は大石太傅も学んでおった」
「奥村無我は武術の達人じゃ」
「門弟は数知れず
勢力は国々に及んでおる」
「水戸殿も採用との事」

潮田 高教
「大石太傅も
江戸に下向すれば考えが変わる」
「江戸庶民は浅野赤穂を支援しておるのじゃ」
「江戸庶民は我らの討ち入りを
待ち焦がれておる」

原 元辰
「んんゥ」
「太傅を説得せねば為らぬ!」
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