アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

赤穂事件 資金集め

2023-02-16 09:55:38 | 漫画

        赤穂事件 資金集め



大石 内蔵助 (筆頭家老)
「大僧正様の力添えがあれば
御上の温情賜り
主家再興の願が叶うやもしれぬからな」
「多額の資金で働き掛けておる」
「隆光大僧正が頼りじゃ」

吉田 兼亮 (足軽頭)
「手応えは御座るのか?」

大石 内蔵助
「京都では、寺社が再建されておるから
少しずつではあるが
効果が表れてきていると思うぞ」

吉田 兼亮
「京都の寺社再建は、大僧正の働きかけだと聞く」
「大僧正の力は絶大じゃぞ」
「大僧正を味方に付ければ、主家は助かる」

大石 内蔵助
「御上は神や仏に熱心じゃからな」
「殺生な沙汰を戒めてくれる事を
期待したいものじゃ」

吉田 兼亮
「ところで、吉田家の奉公人じゃが
忠義の者」
「寺坂信行を血判の義盟に加えて欲しい」

大石 内蔵助
「主税が寺坂信行を高く買っておる」
「しかし、籠城が叶わなかった」
「今は、我らとて浪人の身じゃからな
足軽をいちいち義盟に加えておれば切がない」

吉田 兼亮
「主税殿が寺坂信行を引き立てて結成した軍団は
結束しておりましたぞ」

大石 内蔵助
「其方は子沢山であろうに」
「なのに足軽如きの寺坂信行に執心じゃな」

吉田 兼亮
「いやいや」
「息子は、既に義盟に入っておる」
「寺坂信行は見所がある武士じゃぞ
特別に許可してくれんか」
「主税殿にも頼まれた」

大石 内蔵助
「それで良いのか」
「吉田家の奉公人を主税に任せると申されるか?」

吉田 兼亮
「これは、大石家と吉田家の同盟のようなもの」
「まさか、儂の息子を主税殿に託す事も出来まい」

大石 内蔵助
「左様か」
「では、両家の結束を固めるために
特別に許可する」

吉田 兼亮
「寺坂信行は期待に沿うことでしょう」

大石 内蔵助
「何の期待かな?」
「儂は、吉良の首よりも
主家の再興が欲しいのじゃぞ」
「足軽よりも、其方の力に期待している」

吉田 兼亮
「んんゥ」
「まァ、儂は、根っからの武闘派じゃからな」
「残務整理には協力できたが
隆光への働きかけなど無理じゃ」
「それは、太傅にお任せする」

大石 内蔵助
「大僧正様への働きかけは
赤穂の僧や京の僧の協力あってじゃ」
「資金が必用じゃぞ」
「大僧正様への働きかけには
巨額の資金がいるのじゃぞ」
「其方には、資金集めにも協力して欲しい」

吉田 兼亮
「何を申される」
「儂には、金儲けは無理じゃ」
「儂は、甲州流軍学じゃぞ」
「武田流、信玄流じゃ」

大石 内蔵助
「そうもいかんのじゃ」
「他の家老は去り」
「重鎮は離脱した」
「全ては、儂の肩に掛かっておるでな」

吉田 兼亮
「いやいや」
「参謀は太傅殿じゃ」
「主家再興は、太傅殿の力に掛かっておる」
「儂は、武闘派じゃ」
「吉良への敵討ちであれば
大いに活躍するぞ」
「息子も、寺坂信行も
武芸に勤しんでおる」

大石 内蔵助
「いやいや」
「今、必要なのは武力ではないのじゃぞ」
「今、必要なのは資金じゃ」
「幕府に働き掛ける資金じゃぞ」

吉田 兼亮
「左様か」
「しかしなァ」
「儂には、資産が無い」
「如何やって金儲けをすればよいのかな」

大石 内蔵助
「んんゥ」
「如何したものか?」
コメント
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