アプリコット プリンセス

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とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

赤穂事件 名門岡林家1000石取りの重臣

2023-02-15 10:14:40 | 漫画

      名門岡林家1000石取りの重臣




安井彦右衛門 (浅野赤穂家老650石)
「仇討ちなどしたら、
それこそ、浅野赤穂の再興はなくなるぞ」

藤井又左衛門宗茂 (浅野赤穂家老800石)
「大石太傅は暴走しておるのか?」

岡林 杢之助直之 (1000石取りの名門重臣)
「国表でも、仇討ちの噂が広がり始めておりますが
さほどでは御座らん」
「しかし、某、江戸に下向して驚いております」
「江戸市中、我らの仇討ちで大いに盛り上がっておる」
「これは、一体如何なる理由か?」

安井彦右衛門
「老中が嗾けておる」

藤井又左衛門宗茂
「いやいや違う」
「そうではないぞ」
「老中は、浅野赤穂の再興を望んでいると思うぞ」

岡林 杢之助直之
「仇討ちを強く主張する者共には
外様の下級武士が多い」
「他藩のならず者が
浅野赤穂に取り入りった外の者共じゃ」
「その者共が忠義を旗頭にして
名を上げようとしておる」
「儂は、1000石取でありながら
忠義を忘れた臆病者と罵られておる」
「神崎 則休などは、その筆頭じゃ」
「そもそも、則休は
譜代の臣下ではない新参者
最も下位の藩士の一人に過ぎなかったのじゃぞ」
「それが、大石太傅に取り入り
忠義の臣下として大出世しておる」
「儂の名声は地に落ちた」

安井彦右衛門
「太傅は急進派を説得するために
国表から原元辰を送って来たぞ」

藤井又左衛門宗茂
「太傅は賢明じゃ」
「仇討ちは、主も求めてはおらぬ」
「吉良殿とは早々に和解せねばならぬが
江戸市中庶民が許しそうもない」
「もう、面白半分に煽るのは
止めて欲しいものじゃ」

岡林 杢之助直之
「不穏な事じゃが
寺坂信行を足軽大将にしようとする動きが御座った」

安井彦右衛門
「誰じゃ?」

藤井又左衛門宗茂
「知らぬ名じゃ?」

岡林 杢之助直之
「帥共が知らぬのも無理はない」
「寺坂信行と申す者
血判の同志義盟にも加わることが出来ない
卑しき足軽の分際じゃ」

安井彦右衛門
「大石は左様な誓いを立てておるのか・・」

藤井又左衛門宗茂
「忠義とは申すが
中身は外様じゃな」
「寺坂信行と申す者
何故、足軽大将との呼び声がある?」

岡林 杢之助直之
「太傅の息子が
独自の軍団を結成して
籠城戦を計画しておった」
「もしも、籠城となれば
寺坂信行が主税の参謀となっておった筈」
「其の事、太傅は知っておって隠しておる」

安井彦右衛門
「いやいや」
「開城となって良かったぞ」

藤井又左衛門宗茂
「主税に左様な権力があるのか?」

岡林 杢之助直之
「我ら開城派を駆逐すれば可能で御座る」
「もし籠城となっておれば
太傅も追い出された筈じゃ」

安井彦右衛門
「主税はうつけか?」

藤井又左衛門宗茂
「恐れを知らぬのじゃな・・・」

岡林 杢之助直之
「太傅は、寺坂信行を足軽大将にして
城から追い出される事を考えていた」

安井彦右衛門
「卑しき足軽寺坂信行が
太傅を追い出すのか?」

藤井又左衛門宗茂
「太傅も、計画に無理があると
悟ったのじゃ・・」
「追い出されれば
忠義もない」
「逃げたのではなく、不可抗力じゃ」
「情けない事じゃが
太傅が逃げる方法は、これしか無いな」

岡林 杢之助直之
「儂も又、逃げる事は出来ぬ」
「しかし、仇討ちには意味が無いばかりか
浅野赤穂を完全に滅ぼしてしまうぞ」
「破滅の道じゃ」

安井彦右衛門
「食い止めねば」

藤井又左衛門宗茂
「庶民の無責任な煽りに
屈してはならぬ」
「我らこそが忠義の臣下じゃぞ」