アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

赤穂事件 江戸の評判

2023-02-14 10:49:45 | 漫画

        赤穂事件 江戸の評判



 江戸の堀部安兵衛ら急進派は、吉良の屋敷替えを討ち入りの好機として、国表の大石内蔵助に討ち入りを迫った。

潮田 高教(赤穂浪士四十七士の一人。通称は又之丞)
「堀部安兵衛ら急進派を説得に参ったが
儂は、気が変わったぞ」

原 元辰(赤穂浪士四十七士の一人。通称は惣右衛門)
「あっはは」
「実に気分が良い」
「儂らは、江戸では人気があるのォ!」
「国表とは比べ物にはならぬぞ」
「何処に行っても酒が振る舞われる」

潮田 高教
「如何為ってやがるんだ!」
「才知・武勇を褒められ」
「赤穂浪士は
常人にはできないことを成し遂げたる
真の忠義の武士であるとの誉れじゃ」
「儂の鼻は高くそびえ立っておるぞ!」

原 元辰
「実に愉快じゃ」
「江戸は実に良い」
「庶民は、赤穂浪士を支援しておるぞ」
「吉良は憎まれ者の悪党じゃぞ」
「江戸市中
赤穂浪士の敵討ちでの噂で盛り上がっておる」
「堀部安兵衛ら急進派が申しておった通りじゃ」
「吉良の屋敷替えは討ち入りの好機」

潮田 高教
「なんでも、幕府老中が仇討ちを黙認するとの噂もあるぞ」

原 元辰
「これだけ盛り上がっておるのじゃ」
「仇討ちを禁止すれば
暴動になるぞ」
「幕府も、仇討ちを認めざる得んな」

潮田 高教
「儂は、
老中が仇討ちをさせたがっておるように思う」

原 元辰
「それは如何かな」
「仇討ちの許可は出ておらん」

潮田 高教
「吉良めが
江戸郊外の本所松坂町の屋敷に替へられたのじゃぞ」
「人通りも少ない
人気のない郊外じゃ」
「これは、幕府からの導きじゃ」
「我らに討ち入りしろとの誘導じゃぞ」

原 元辰
「幕府の中にも
我らに同情する者がおるのかもしれんのォ」
「しかし、大石太傅は仇討ちを許してはおらぬ」
「好機ではあるが自重せねば為らぬ」

潮田 高教
「それでは、手遅れになるぞ」
「吉良屋敷の防御が上がる前に
押し入る必要が御座る」

原 元辰
「左様じゃ」

潮田 高教
「拙者、東軍流の奥村無我に剣術を習った
得意な槍で、吉良を討ち取ってやる」

原 元辰
「東軍流は大石太傅も学んでおった」
「奥村無我は武術の達人じゃ」
「門弟は数知れず
勢力は国々に及んでおる」
「水戸殿も採用との事」

潮田 高教
「大石太傅も
江戸に下向すれば考えが変わる」
「江戸庶民は浅野赤穂を支援しておるのじゃ」
「江戸庶民は我らの討ち入りを
待ち焦がれておる」

原 元辰
「んんゥ」
「太傅を説得せねば為らぬ!」